お茶菓子のお土産
朝食抜きで出勤して、午前中に二つ会議をこなして、
オフィスに戻ろうとした途端、地震。
震度は大きくなかったけど、揺れが長かったので、
実験装置を見回りに行ったりなんかしたら、昼休み半分潰れた。
さっきまで同じ会議に出ていた上司は、
昨日は出張だったので、「お菓子があるよ」 と、言い残して都内の別の会議に向う。
ふと、(ふだん自分で使っているものより)高分解能の顕微鏡を借りたかったのを思い出し、後ろ姿に叫ぶ。
上司も廊下の端から叫び返す。 「○○室にあるから、☓☓さん(ポスドク)に部屋開けてもらってください」
昼食が終わって、上司の秘書さんの所に珈琲を貰いにいったら、
さっき聞いた京都のお土産が置いてあった。
あれ? 昨日、京都出張って、夜の10時頃研究所で会わなかったっけ?
そうか職住接近の人だから、家に戻る前に研究所に寄ったのか。
私は帰宅する途中だったので、彼が何時まで仕事をしたのか知らない。
スタンドプレーが目立つのは、影でしか努力をしない人だからだ。
お土産の味は、和菓子分解能の低い私にとっては、
可もなく不可もなく。 でも、アートな箱が綺麗。
写真を貰いました。 4種類の味だったけど箱の柄はこれと同じ
研究所では、共同研究者でない上司は、いくらでも交換可能だ。
組織としての上下関係と、研究協力は一致せず、研究資金の繋がりで、いろんなグルーピングが出来る。
事実、私の共同研究者のほとんどは別の研究所や、他の国の研究者だ。
が、多少の対立も無かったとは言わないが、この上司は気さくで、おおむね良い上司だったと思う。
4月になれば組織編成で、私はまた別の部署に移る。
お世話になりました。 あまり、無理しないでくださいね。
っと、光学顕微鏡借りま~す。