月食とハムスターと先入観あるいはデッサン力

曇りか雨だと予報されていたわりに、昨夜の東京はそれなりに晴れていて、
外に出たら月食を観察している人たちが多かった。

街頭よりも高い位置に行かないと、スマホで夜空を撮影するのは難しいかと、マンションの屋上に行ってみたが、
月は明るいから、結構どこでも写るのだね。どっちの写真も似たようなものだった。

横に見えているのは、植え込みの葉っぱ。手持ちでスマホでも案外きれいに撮影できる。

ちゃんとした写真も。朝日デジタルから。

夜遅く人が出入りしているので、ただでさえ夜行性のハムスターが落ち着かない。
去年の暮れからいるこの子は、とても大食漢で、とにかくたくさん食べる。
2,3日分溜め込んでおけばいい、と与えたえさを、頬袋に入れて運ぶのだが、
ハムフードもひまわりの種も、にんじんの頭もキャベツの芯も、
1時間後にはきれいさっぱり消えている。

手に乗せた感じも、ずっしり重い。月食ならぬ、フルムーン（満月）なお腹。　
いや、♂ハムスターだし、臨月って意味じゃないけど。

130グラムはゴールデンハムスターといえども重くないかな？

さて、今朝の話だ。
乗換駅で、ショートブーツにすっと足の長い、スタイルのいい女性（目測：20歳＋３歳）の横に並んだのだが、
振り返った顔を見たらまさかの60オーバー。いや、むしろ70歳近いご婦人なのかもしれない。

人物を描くときには、太っていてもやせていても、ちょっとしたテクニックで年齢を示すことができるのだが、
この人の見たままを、クロッキーで描いたら、
デッサンの先生に「人間の身体がきちんと描けていない」、といわれるだろう。

舞台俳優などは、自分の年齢にかかわらず、若者に見せたり老人に見せたりが出来るというけれど、
近寄ってみると、ボディと顔や手肌、あるいは動きのギャップが……
件のご婦人を見返してみて、服装が若作りなわけでもないから、
スタイルと同時に姿勢もいいのだろう、と思う。


その人は、下りるほうも私と同じ駅で、さっとホームの階段を降りていった。
周りにいた男子学生(目測：高校生)と同じ、軽い、弾むような足取りで。

動きまで含めて人の目は年齢を推測するのか、あるいはその動きこそスタイルを作っていくのか。


運動しようかな、と、ふと思う、朝の通勤途中----