たまには科学っぽい記事を
・・・・・・・・・と言いつつ、身近すぎるので限定記事にしてみたりなんかして。
本日も、某学会の委員会がありました。
学会の委員会では、「次回の学術講演会の特別シンポジウムや、会誌の特集記事をどうしようか」 など、
「現在ホットで重要な分野を先取りし、学会員達の知りたい情報を提供する」、という仕事をする事が多いです。
とはいえ、ネタを探すのが大変なのは、普通の週刊誌や月刊誌と同じで、
だから、特集記事案ないかなあ、と、いつも探しているようなところがあります。
もちろん、いろんな学会があるので、特集が追いつかないようなところもあります。
学会委員会の話を書いた記事に、 「特集ネタを探さなきゃならないなんて、学会の意味がない」、という、
別の学会に所属してると思われる方からのお叱りコメントを貰ったこともありますが、
我々は比較的早く法人化した分野横断学会で、学会員に共通に興味を持ってもらえるネタを探すのは、
他の弱小学会よりは大変なのです・・・・・・ ←書きながら、前回貰ったコメントが気に入らなかったらしい自分に気付いたり。
たまには、“面白い”特集をしよう、少し難解でも他分野にもつながる様な特集がいいのではないかと
根っから明るい委員長と、理論物理大好き、数学大好きの委員さんたちがもくろんだ下記のネタ。
(このブログ読んでくれてる人にも、すごくこの手の話題が好きな方がいたような)
「現代幾何学と物質科学の融合」
-離散幾何学と材料科学
-物性科学におけるリーマン幾何学効果(実験を含む)
リーマン幾何学(凸凹局面曲率)に影響を受けているという実験結果がある……らしい。
つうか、あの先生こんな仕事してたんだ)
高分子トポロジー化学、というか・・・・・例えば、化学で学ぶ結晶の構造は、
さいころ型である面心立方格子だの体心立方格子だのの、いわゆる4回対称の構造と、
ダイヤモンド構造や、六方晶だのの、6回対称の構造しかないのだが、
そういう微結晶や、化学結合が組み上がったあげくにできたはずの世の中の植物には、
なぜか、5枚花びら(つまり五回対称)のものが多い。
何でだろう? どうして安定なんだろう、と言うのは、多くの化学者・物理科学者が悩んできたことで。
だって三角形、四角形で、平面を埋めるのはたやすくても、五角形で埋めたらどうしても隙間が出来る。
そうなってくると、ユークリッド平面じゃないんじゃないの? という疑問が出てくるのは当然の様で。
飛び交ったりしましたが、
大学時代、数学は面白いとは思ったものの、間違っても得意ではなかったので、
分かりやすい特集記事など編じてもらえれば、私は読者としても楽しいな♪
なんて事を思いました。
特集記事の原稿が集まったときに、査読するには勉強しなきゃならないんだろうか、
という不安はさておき、
委員会が、みんなこんな風に楽しければいいのに。 ←仮にも仕事なんだからダメだろ
冒頭の絵は、ウィリアム・ブレイクの 『ニュートン』 です。
The foundation of empire is Art and Science.
Remove them or degrade them, and the empire is no more.
--- Wiliam Blake