隣の芝生は手入れが大変
すっかり秋空……… (写真は先週末、アルカディア市ヶ谷からの空)
少しづつ涼しくなって、過ごしやすくなってはいるものの、
秋の学会シーズン(9月そうだったけど)に突入し、
その間にも委員会だの何だのを押しこんでいるので、
先週末も今週末も、掛け持ちとダブルブッキングの嵐だ。
昨日(金曜日)は、共同研究の千葉にある大学で学会用データの打ち合わせをした後、
さきがけ研究というと、研究者の中ではそこそこ知名度のある研究資金なのだが、
3年間の予算措置が終わってからも、研究領域のメンバーでセミナーを行う場合には、
JSTから会議費やアドバイザーの旅費などを提供してもらえる。
研究者同士仲がいいのと、共同研究を行っていること、
当時の領域総括の教授と事務局が素晴らしく、資金の使い勝手が良かったせいもあり
我々は今でも年一回のセミナーを開催している。
電車の中から幹事の教授に電話をかけ、最後の発表と懇親会に出席。
「食事をしに来たんだね」、と仲間に突っ込まれつつ、すぐ始まったバンケットは、
リッチな東大の中でも特にリッチ(←研究費も設備も)な医学部内のレストラン。
物理、化学が専門の我々の他、医者や薬剤師や、理論計算屋までいるので、
私は、この会議に出るのを、とても楽しみにしている。
第一線の専門家に他では聞けない初歩的な質問もできるし、本音も聞ける。
10年近く一緒にいると、お互いの知識の範囲がだいたいわかってくるので、
相手にわかる説明をすることもできる。
他の連中に刺激を受けるし、自分が後れをとっていれば焦りもする。
多少無理をしても、このセミナーへの出席者が多いのは、私だけでなく
多くのメンバーが、このセミナーを有意義なものだと認めているからだろうと思う。
医学部からだけでなくて、
本郷からだとどこからでも、スカイツリーが見える。
結構な絶景である。
いや、こんな風にして、わざわざ非常口に
出て撮影しているわけなんですけどね。
今日も午前中は、いつもの学会の、
(東京タワーの所の)定例会議だったのだが、
セミナーはどうせ遅れ気味だろうと思って、
ダメもとで東大でのセミナーに戻ってみた。
昨日に引き続き最後の発表しか聞けなかったが、午後はラボツアーをしてくれるというので
東大に散らばる同期研究者の研究室を回る。
(30代前半の人も、50代の人もいるのが、我々の領域の不思議な所だ)
信じがたいくらい研究環境がいい、と思っていた東京大学の彼らも、
いや、実際に研究環境はうらやむレベルではあるのだが、
その仕事量を見るにつけ、「やっぱり私は研究所でいいや」、と、思ってしまう。
同じ東大でも、生産研や物性研のカラーは、私の本務とあまり変わらない気がするが
学部学生も多くいる本郷は、先生方が耐えなきゃならないことも多いのだな……
隣の芝生は青く見えるものの、芝生の管理、大変そうである。
今日のお昼は赤門の近く(でも学内にある)レストラン。
椿山荘のカメリアだから、目白にあるお店と同じはずなのだが、
レンガ造りの建物の外側を、そのままくるんだような構造で、壁などなかなか美しい。
味は………可もなく不可もなく、というか、
カメリア、ってこの程度だったっけ?
学生時代散々食べに行った目白の椿山荘は、
もっと美味しかった気がするんだけどなあ。
自分の舌が贅沢になったのだろうか?
というわけで、
近々、ケーキでも食べに行こうかと思う。
ここも、すっかり秋の空だ。