ブログ引越し検討中 (仮住まい)

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ハムスターが……

2011年9月30日の記事に、先週の水曜日に来た、と、書かれている。
剣士な娘と一緒に柴犬の顔を見にペットショップに行き、
探していたゴールデンハムスター(←娘には柄の好みがあるらしい)を偶然見つけて連れ帰ったのだ。
                       http://blogs.yahoo.co.jp/green_zebra_2008/35391968.html
上記ブログに書かれた、生後5週間という日数は、
「生まれてひと月くらいかな」、というペットショップのお姉さんの言葉から算出したものだ。
2011年の8月生まれ、だろう。
 
今日は2014年1月8日だから、足かけ4年(実質2年5カ月)になる。
ハムスターの寿命としては長い方なのではないだろうか。
 

 
今日、午後6時ごろ、娘の携帯から、お抹茶が泣きながら電話をかけてきた。悲鳴みたいな声だった。
 
     「ネズミが……ネズミが動かない! 暖かいのに動かない!」
 
電話を娘に代わらせて、でも、やっぱり泣いてしゃくりあげているので要領を得なかった。
柔らかいと言っていたので、冬眠しかけているのではないか、と、
ペットクリニックの診察券を探して、電話で聞きなさい、と、伝えた。
 
次にメールしたら、温めていたら動いたから、クリニックに連れて行っている、とのことだった。
帰宅途中の電車の中から何度かメールしたが、娘は答えず、
しばらくしてお抹茶から 「しんだ」 と、メールが戻った。
 
7時半に私が自宅に帰ると、ハムスターは吐き気をこらえるように大きな口を開いては手足を動かしていて、
それを囲んで、剣士な娘とお抹茶が泣き崩れていた。
クリニックの先生に診てもらったが、すでに心音は止まっていて 瞳孔の反応もない、
体が動くのは残っている反応なので、動かなくなるまで見守ってあげなさい、と、言われたそうだ。
ハムスターの体はまだやわらかくて、(タオルの下に使い捨てカイロを入れていた)眠っているようだったけれど、
それに、動く様子は、これから起き上がってもおかしくないようだったけど、
耳に触れても、首を触っても起きはしなかった。
それでも娘は、もう1時間以上動いているからもしかしたら、と、新生児用(←ヘッド交換できる)の聴診器で、
心音を拾おうとした。
口が渇いているから、と、指に水をつけて、口に垂らしたりもした。
 
仮に、心音を拾えない程度の緩やかな鼓動があって、血が通っていたとしても、
クリニックの先生が「死んじゃっているから、見守ってあげなさい」と言ったのなら、もう、助からないのだろう。
 
    「こいつ、きっと、パパが帰ってくるまで動くのやめないつもりだ」
 
そう言って、娘はずっとハムスターを撫でていた。
 
    「心臓は止まっていても、まだ脳が生きていれば耳が聞こえるかもしれないから、
      触られてるの、わかるかもしれないから。 暖かい、って思うかもしれないから」
 
夫が戻ってきて少しして、 「口あけちゃって、今度はお腹空いたの?」 と、
娘がハムの顔に触れたら、寝返りを打つように動いて、手足を一度伸ばして、縮こまって……動かなくなった。
それから、みるみる体が固くなった。
 
みんなでしばらく泣いた後(夫も涙ぐんでいた)、娘はカボチャをくり抜いて、棺を作った。
キャベツやニンジン、ヒマワリの種が好きなハムスターも多い中、この子はカボチャが一番好きだから。
 
 
子どもたちも私も、飼っているペットが好きだ。大切にしている。
例えば犬なら、犬の方も飼い主が好きだ。 飼い主に会えれば飛び跳ねて喜ぶし、
飼い主がいなくて寂しい時は、飼い主の匂いのする服やスリッパに鼻を押し付ける。
一般的にハムスターはそこまでは慣れない。
人間に対して警戒し、触られた後はにおいを消すために毛づくろいする。
ストレスがたまるから、触りすぎないように、と、「ハムスターの飼い方」にも書いてある。
 
この子はとても学習能力のあるハムだったけど、
その分人間に慣れ切って警戒心が無く、お腹を出して眠っていた。
ケージを開けて体に触っても、まだ眠い、とばかりに起きないときもあった。
これまでのハムスターは餌を手で貰って頬袋に入れる(←これもある意味慣れている)だけで、
自分からは人間に寄って来はしなかったし、貰った餌をそのまま食べることも、手のひらで眠ることもなかった。
この子は、娘に貰った分はひとまずその場で食べ、眠っている娘の手の中で、いっしょに眠っていた。
人間が彼が起きているのに気付かないと、ケージの中からキーキー鳴いて呼んだ。
亀のする“餌くれダンス”みたいなのを、娘を見るたびやっていた。
ケージを開け、餌を手にのせて見せても、それをすり抜けて袖口に飛び込んだりした。
人間が好きだとしか思えなかった。
触られるストレスもなかったんじゃないかと思う。
 
今朝、娘は泣きはらした目をしたまま、学校に行った。
 
 
学童クラブがなくなってから、お抹茶BOYはこの子と一緒に、毎日留守番していた。
「ハムスターのいない家なんて、考えられない」と、泣いた。
夕食も食べず、泣きながら眠って、今朝、目が覚めてもまた泣いた。
お線香をあげてから(今日の夕方埋めることにして、涼しい部屋でお通夜をしている)学校に行かせたけど、
歩きながら何度も涙をぬぐっていて、ヨレヨレしていて、痛々しかった。
 
 
ペットクリニックで測った時、夏には140グラム近くあった体重が、100グラムを切っていたそうだ。
暮れから、少し食が細くなっていた。ヒマワリやカボチャの種を集めて運ぶこともなくなっていた。
娘からは貰って食べていたから、娘は気付かなかったのかもしれない。
デジカメに、1月5日に娘の手からミカンを貰っている写真がある。
昨日(一昨日)も、剥いたリンゴを引っ張りっこしていた。
 
 
 
死んだときに、(悲しいことは悲しくても)涙を流すほどではないハムスターもいたのに、
今回のショックは長引いてしまうかもしれない。
 

 
1月9日は友引だったのですが、お葬式をしました。
ハムスターはとても数が多くて、他の場所で亡くなったハムたちといっしょに、
ワサワサと天国にいけばいい、と、思いました。
最後くらいはハムスターと付き合わないと、ハムスターの天国に行けないよ、と。
 
庭(マンションだけれど、一階なので庭に土の部分がある)の植込みの間に、
カボチャの棺と、娘が使っていたシャツの布に包んで埋めました。
 
イメージ 1
 
娘は雨の中、傘をささずにペットクリニックに行ったようで(←覚えていない様子)、
ハンカチを貸してくれた看護婦さんがいた、とか(←これも返した記憶はないらしい)
何もしてあげられなかったから、と、診察料は請求されなかった、とか
紙で作られた小さな花は、クリニックの人が入れてくれたものだ、とか、
少しずつ、思い出してきたようです。
弟や私たちの前ではあまり泣けない彼女は、
これからも思い出しては、一人で静かに泣くのだと思います。
 
お抹茶BOYはお葬式の時も泣いていましたが、
彼は無意識に、ハムスターのケージの傍に行ってしまうようで、
昨日家に戻ったあとにも、一人で大泣きしたようです。
学校でも泣いた、と、言ってました。
ハムスターと約束(?)していた、迷路を作ってやれなかったことを、とても悔やんでいる様です。
 
 
 
小さなネズミに、こんなに心を奪われる(奪われていた)とは思っていなかったけど、
私もしばらくは悲しくて、泣くと思います。