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40代女性のアルバイト

あいにくの雨。
ほんの数キロ離れた桜は、7分くらい咲いているのに、我が家の近くはまだまだだ。
この天気ならば、もうちょっと開花を待ってくれた方がいいけれど。
 
さて、さきほど電話で、息子の小学校のお母さまと、PTA業務の事を話したのだが、
「これからアルバイトで、パートの仕事に行かなきゃならない」、と、急いでらした。
 
以前、留学生に、
 「日本の学生は どうして part-time job を、ドイツ語でArbeiten(アルバイト)って、いうんですか?」
と、聞かれたことがある。 wikiを見れば出ているのだが、どうしてこれが広まってしまったんでしょうね?
 

 
職場の研究所では秘書さんや実験アシスタントさんを雇っていて、(日本では)このポジションに女性が多い。
「結婚して子どもがいて、フルタイムの仕事は大変だけど、パートならOK」、という意識が本人にあるのか、
あるいは「いったん離職した人には、フルタイム正規社員のポジションが十分ない」からかもしれない。
 
とにかく、求人をすると、30代の終わりから40代の女性が多く応募してきてくれる。
 
 
20代前半の人たちを雇う場合は、あまり悩むことがない。
学歴や前職での仕事を反映された知識がフレッシュ(時代遅れでない)で、
また、一方経験はそれなりにしかないので、新たに覚えてもらわねばならない、と、はっきりしているからだ。
 
40代の女性たちは、学歴や前職(5年以上前の前職)がアテにならない。
研究所の仕事なので、秘書さんが使うソフトも最新もので、以前彼女が使っていたものとは違う。 
覚えていただかなくては、仕事にならない。
高学歴だとして、今やあまり役に立たない知識を押し出されても、
前職ではこうやっていた、と、別のやり方に固執されても困るのだ。
新しいことを覚えてくれる人と、知識がたくさん持っている人が、一致しないこともままある。
                       「使えない杵柄はさっさと捨てて、新しいのに慣れてください」 と思うことも多い
 
新しいソフトがすぐにわかるくらい、多種の事務処理ソフトや計算ソフトを扱ったことがある人か、
あるいは新しいことを覚える気満々の、勉強慣れしている人が望ましい。
いろんなことを覚えてくれれば、はっきり言って採用時には学歴も知識もいらない。
資格があっても何もできない人もいるし、無冠だけど無敵のオペレータもいるし、
だいたい、同じ仕事をしてても、すごく楽に感じる人も、大変に感じる人もいるみたいだし。
要は研究所の職種に、向き不向き なんですけどね。
 
 
うちの赤ペン先生(←スーパー秘書さん)は、
最近まで別の研究所で秘書業務をしていました、という人だったけれど、
前職と我々の研究所は手続きの方式が違って、初めは戸惑ったのではないのか、と、思う……が、
 
  「どこの仕事もこんなもんでしょ~
  「あの人(←別のグループの秘書さん)と仲良くなっておくと、教えてもらえるかも
 
と、積極的に動き回って、あっという間に研究室になくてははならない人になった。
 
留学経験や海外で仕事をしている我々よりも語学力があって、手紙や論文を添削してくれる。
論文のテクニカルタームも、メールを見たり打ち合わせに同席していたら、
いつの間にか覚えたんだそうだ。 (←すげぇ
 
でも、彼女はうちの研究室に採用されるまで、いろんなパートに応募して、でも、落ちまくってたんだそうだ。
「40代で、パートをしようとすると、そんなもんですよ~」 
と、これも明るく答えられてしまったが………
 
なんというかね、40代女性の仕事スペック、差が大きすぎ
 

 
研究所で雇う秘書さんや、実験アシスタントさんたちは、非正規雇用(part-time job)なわけだけど、
○○年間、とか、△月×日まで、という雇用期限が決まっていたら“非正規”って呼ぶのは
なんか不安定感が全面に押し出されているようで、なんか別の言いかたはないのかな、と、思う。
 
私がいつも行くドイツの研究所では、
雇用期限がない(つまり定年の70まで)人は、グループメンバー35人中、たった3人だ。
子どもが手を離れて、自分の時間が欲しくなると、50くらいで退職してしまう人もいたから、
定年もひとまず設定してあるだけで、その年齢にはあまり意味がない。
パートの期限も、初めの1,2か月でやめなければ(解雇されなければ)、5年~10年になるから、
その間に家を買ったり、結婚したり、という事が出来る。
もちろん、途中で勤務態度が悪くなれば解雇されるけど、それは雇用期限がない人も同じだ。
 
だから、正規雇用者と非正規雇用者で、待遇の違いで対立することも少ない。
日本で読むブログ類で、あるいはブログのコメント類で、
職員さんとパートさんが苦情を言い合っているものを見ると、悩ましいな、と、思う。
 
雇用形態で休暇や補償などの待遇に差をつけないことが、対立を消す手段だと思うのだが、
日本の職場で、派遣社員だのパートだのを増やしたのって、
正規雇用にかかる費用を減らすために、って理由だったからなあ。
この時点で、(正規非正規の待遇があまり変わらない)他の国とは違うから、簡単にはいかないのだろうな。
本来なら能力によって差をつければいいのに、そういう方向にはならないんだよね。
 

 
電話で話したPTAのお母さまは、
「今日は新しいバイトさんたちが来るから、教えないといけないのよ」 と、言っていた。
バイトさん&パートさんの中にも、やり手と新人の差があるのだよね。
新人の正規雇用社員よりも、彼女の方がずっと仕事できるんだろうな。
 
想像できるだけに、複雑でした。