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(台湾) お仕事です

台湾の時差は1時間。
台北の少し南の、新竹という街に来ている。
大学やら研究機関やら加速器やらがあって、いわゆるサイエンスパークだ。

巨大加速器は国営機関なことが多いから、可能であれば見学させてもらえる。
今回は台湾のNational Synchrotron Radiation Research Center (NSRRC) という施設でのワークショップなので、
ツアーで加速器の中を見せていただけることになった。
日本からの参加者にKEKやら、SPring8の人たちも多かったから、当然、盛り上がった。

wikipediaから全景の写真をもらうとこんな感じである。
円形のシンクロトロン放射光施設で、円形の真ん中にあるビルで、会議をさせていただいていた。

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一時的にビームをとめると、チューブの中に入ることも可能だそうで、見学時間に入らせていただく。

例によって、ここも緩やかに湾曲している。
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電子加速部分(右手のライン)と、チューブ本体(左)が利用しやすいように同じ円形の建物内に入っている。
利用も管理もしやすいが、片側で作業しているときに、放射線を出せないのが課題出そうだ。

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日本企業が納品したものも多い。アドバイジングコミッティの日本人割合も高いようだ。
いずれにしても、天井が高く、その割に無駄なスペースがなく、
新しいだけあって、世界の加速器のいいところがたくさん詰まっている。

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中央監視室。
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一人分のモニター。これだけチェックしているのは大変だな、と思うが、おやつが置いてあったりもする。

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そうね、それでもセキュリティはしっかりしていて、所々に立ち入り禁止のゲートがあるよね。

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同じ漢字を使っているので、日本語で書かれているみたいな錯角を起こす。

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安全第一、なんて、本当にそのままだ。

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加速器や放射光の施設の人たちに、特徴的なことがある。
私はもともと半導体業界にいたので、身の回りにきれいな英語を話す研究者が多かった。滞在先が米国だからだ。
放射光施設の人は、そうではない。施設は世界各国にあって、英語圏よりも、フランス語圏やアジアに多い。
研究者ではなく、技師や技官も多くいて、英語の発音はめちゃくちゃだが、挨拶程度なら数ヶ国語こなす。
そして相手がどんなに悪い発音でも、どうにか言葉をピックアップして、会話を成立させる。
日本人だと思えば、ある程度は日本語で喋りかけてくる。
放射光施設は世界中にあって、その上交流が盛んだから、
ある国で勤め始めると、いろんな国に滞在するチャンスがあるんだそうだ。
みんな、何ヶ月間かはKEKにいただの、SPring8にいただの、と、教えてくれた。

すごいな、と、思う。

 「俺も大学に行けばよかったなあ」、が口癖の青森の友人が、
英語もフランス語も、電気工事から、放射線技師までこなしていたのを思い出す。
 「語学は実践。同僚にフランス人がいれば、喋れるようになるもんだ」、と笑っていた。
 「生活するのに必要な最低限は、すぐに覚えるもんだし」

彼が生きていたら、 「今、台湾のNSRRCに来てるんだよ」、と、自慢げにメールしただろう、と思う。


放射光施設だから、それを意味する漢字を描いている、ということだった。
近くに行くとぜんぜんわからないのだが、離れたら 「光」 だった。

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ところで、最終日の午後に講演がある、って、いじめだと思いませんか?
自分の発表が終わるまで、落ち着かないもんなあ。