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食べ物一期一会  ヨーロッパのパンあれこれ

仕事でヨーロッパに行く。
打ち合わせだと2日間なんてこともあるし、会議なら一週間くらい、
実験しに行くときは3ヶ月くらいいることもある。
長期滞在はたいていドイツだ。だから、ドイツおよびその周辺のパンを、いろいろ食べている。

好きなパンの名前を覚えたつもりだが、二つ以上の名前を持つパンもある。
色が黒いから【黒パン】、小さいから【一口パン】、材料から【ライ麦パン】で、かつ【ひまわり(の種)パン】。
地域や店によって、同じパンが違う名称で売られているから、同じパンを手に入れようとしても難しい。
食べ物の写真は、ファイル名に名前を書き込んでおくのだが、
そもそも地元の素人(パン屋さんでも料理人でもない)に聞いているので、間違ってることもあるだろうし。

でも、ドイツ人たちはパンにこだわりがあるから、店で聞くとたいていは探してくれる。
            Ist das Brot? Essen Sie einen Bissen. これかな、ひとくち食べてごらん?

            

さて、【カイザーゼンメル】というオーストリアのパンを手作りで焼いているブログがあって、
そういえば、焼きたてはめっちゃおいしいんだよな~ と思い出した。

*リンクのホテルやレストランパンの種類は私の記憶と矛盾しないサイトのうち、会社や大手サービスを優先しています。
*↑これはともかく、カラーマーキングした場所がリンクに飛ぶようにしてあります。            
*地域で呼び方が違うものもあり、たぶんフランクフルトあたりから南ドイツ側の呼び方や区別に近いんじゃないかと思います。
*カタカナ表記についても、ドイツ読みと英読みで違ったり、私が間違ったりもあるので、正確さは諦めて(?)ください。



【カイザーゼンメル】が好きになったきっかけは、マインツ(ドイツ)のアドヴィナホテルの朝食だ。
星型のクープ(切れ目)が入ったパンは知っていたが、焼き立てで素晴らしく美味しかった。イメージ 1


下の写真はドイツの大学(研究所エリア)で食べたモーニング。
同じ【カイザーゼンメル】を選んだはずだが、無意味に固いというかパサっとしてたというか。
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次の滞在時にアドヴィナホテルの【カイザーゼンメル】に再会したが、ごくごく普通だった。 「あれ?」イメージ 4


そういうわけで、一時期は【ミッシュブロート(混合パン)】というドイツパンを選ぶようになった。
                            白と黒の混合だから、灰色パンとでも言うのだろうか?
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スライスして食べるもう少し軽い【ヴァイスブロート(白パン)】もあるのだが、私は灰色が好きだ。
 ドイツには有名な【プンパーニッケル】っていうライ麦100%でモチモチして酸味の強いパンがあるのだが、
これも単に【ロッゲンブロート(ライ麦パン)】とか【シュバルツブロート(黒パン)】と呼ばれることもある。
この辺の情報は検索したら、お料理教室のサイトでまとめてあった。勉強になるなあ。


ドイツでは【プンパーニッケル】の写真を撮っていなかった。これはフランスのトゥールーズにて。
オードブルの台が、酸味の強い黒パンで、たぶん【プンパーニッケル】だったかと。
オイリーなクリームと、パンの酸味のバランスが絶妙で、ドイツで食べるよりはるかに美味だったと思う。
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紀伊国屋さんから、写真を借用。ドイツのものはもっとしっとりして黒いかも。
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さて、学食モーニングも、【カイザーゼンメル】ではなく【クッペ】(←フランス風の呼び方)を買ったりした。
……ドイツ語だと【ブロードヒェン】とか【シュリッペ】というのだが、味はいいが固い。
(単に、小さいパン、って言う意味。【ゼンメル】も、小さいパンという名前だ(と思う))
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そんなある日、学食のおじさんに、【カイザーゼンメル】は焼き立てじゃなきゃおいしくないよ、と、教えてもらう。
 「うちのモーニングは、前の日のあまりのパンで作るからね。【デニッシュ】か【クロワッサン】がいいよ」
おおおい、昨日のパンかよ 
それに私のモーニング時間じゃ、デニッシュは売り切れてるじゃん。

なおドイツ人は、甘いパン=デニッシュ(デンマークのパン) と呼ぶ傾向があるように思う。
またこの頃、カイザーゼンメルというドイツ名称なのに、オーストリアのパンであることも知る。


下はドイツで自炊してたときの写真。一見【バケット】(←フランスパン)のようだが、もっと柔らかい。
袋には単に【ヴァイス(ヴァイツェン?)ブロート(白パン)】と書かれていた。食べやすい。イメージ 9
さっき検索したら真ん中に一本線の入っているのを【シュリッペ】という、
と日本のパン屋さんサイトに出ていたが、ドイツでは違う場合もあると思う。


            


他の国のパンに行く。
次はチェコ【クネドリーキ】という蒸しパン。 結構好きなので、見かければ注文する。
同僚に料理好きなチェコ人がいたことがあって、作り方も教えてもらった。
これはプラハU Jindrisske Vezeという店(←読み方忘れた)で。グラーシュと一緒に。
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手前に並んでいるパン(平たく丸いのと、四角い包み)もチェコのオリジナルで、双方とも【コラーチ】という。
一見チョコパンに見えるので、口に入れた時に「どひゃぁ」、となる。
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アムステルダム(オランダ)のゴールデンチューリップホテルのモーニング。
ここでも【カイザーゼンメル】を選んでいる様子。
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でも、オランダといえば薄地の【パンネクック(パンケーキ)】
アムステルダムのパンケーキベーカリーで、娘の注文したお子様パンケーキ、女の子用。
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これもヨーロッパでよく出てくる【ライ麦パン】だが、特別な名前は知らない。
これはアムステルダムで撮った写真だが、北欧のパンというわけでもないと思う。
ライ麦と小麦のミックスだから、【ミッシュブロート】は、なんにでも使える名前だ。
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北上して、スウェーデン
ストックホルムスカンセン(歴史村みたいな所)で出てきた【フレスクパンカーカ(クレープ)】
このあたりでは、昔からクレープ(正確にはちょっと違う)を食べたらしい。
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これもストックホルム【クネッケブロート】という、ドイツの黒パンを潰して乾燥させたみたいなパン。
【クネッケ】と頼むと、ドイツでもこんな感じのパリッとしたものが出てくる。
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これもストックホルムだけど、どこにでもある【ライ麦系の重めのパン】。
シードがたくさんかかっているが、ドイツほど歯ごたえに邪魔しないのがスウェーデン風だと思う。
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ライ麦パン【リンプ】のスモーレ・ブロード(←パンではなく、オープンサンド(料理)の意味だったらしい)。 ←検索した
スモークサーモンや肉の下に敷かれた【ルイスリンプ】は、
ドイツの【プンパーニッケル】や【ロッゲンブロート】とほぼ同じ製法なのではないかと思う。
ストックホルムのレストランだが、【ルイスリンプ】はフィンランドのパンなんだそうだ。 ←検索した
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フランスのパンに行こう。
こちらはどこにでもある【クロワッサン】。 でも、ドイツのクロワッサンはしっとりしてる……
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アイルランドはダブリン、トリニティ・シティ・ホテルの【クロワッサン】。
外はパリッとして中はしっとり。日本で手に入るような、ごく一般的なクロワッサンだった。
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これはパリのホテル・アヴィアティック・サンジェルマンの【クロワッサン】。
同じ味で形が二種類あって、クロワッサンではなく別の呼び方をしていたかもしれない。
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同ホテル。本場の【クロワッサン】と、本場のバケット、全部おいしかったです。
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ベスト・ウェスタン・エトワール・レジデンス・インペリアレ
というホテルのモーニング。
システムがヨーロッパよりもアメリカ的で、モーニングのパンも、インターナショナルだった。
【デニッシュ】【クロワッサン】【チョコクロワッサン】 層状のパリッとしたパンという点がフランス風か。
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同ホテルの【バケット】。クープ(切り込み)の数で名前が変わるらしいが、覚えきれていない。
固くて切れなくて、毎朝苦労している人たちがいた。
あと、真横(斜めではなく)に切って、トースターに沈んじゃったり。
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同様にフランスだが、こちらはトゥールーズ。 パリの食事とは、味も雰囲気もまったく違う。
これは【バケット】をスライスしたと思われるシンプルなパン。
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トゥールーズの街中で見かけた【バケット】。パリならもっと高いかも知らないが、こんな値段なんだな。
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なお、なんだかんだでフランスという国はインターナショナルで、会議の時には必ずハラル料理がある。
アラブのパンだとは思っていなかったが、たいていは【ピタパン】が置かれている。
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へえ、ピタパンって、イタリア発祥でポルトガルのパンなんだ……
ポルトガルで、ほとんどパンは食べなかったからなあ。


            


南下して、イタリアのパルマスターホテル・ドゥ・パルクで何度か出てきた
名前のわからない【白パン】。 柔らかくて美味しかったのだが……イメージ 22


イタリアはパルマの近くの生ハム農場で出てきた巨大な【フォッカッチャ】
お店(農場)はポレージネ・パルメンセという街(地域)にある、アンティカ コルテ パラヴィチーナ
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先月ハワイ島で食べた【フォッカッチャ】のサンドイッチ。
アメリカはインターナショナルでアレンジしまくりだから、どこの国のパンかわからん。
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次はスペインのパン。名前がわからないのだが、マドリッドで食べたこのパンは、比較的固めだった。
ウサギの耳みたいなホルダーに持たせる。Rubaiyatというカスティリア料理の店だったのだが。
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同じくマドリッドでの食事。ホテル・NSユーロ・ビルディングでの食事。
この固くてひび割れたパンは、【パン・カテット(田舎者パン)】ガリシア地方のものだそうだ。
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スペインの航空会社で出てきたお菓子だが、スペインのというわけでもないようだ。
ドイツ語なので読んでみる。 Marzipan Butter Tortchen 【マジパンのバタータルト】 そのまま(笑)
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スペインの次はポルトガルかな。
残念ながら、ポルトガルではパンを意識して撮影していなかったようだ。特別なものもなかったかも。
全般的に、ドイツや北のほうのパンよりも柔らかい。
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ポルトガルは、タルトやお菓子類が多かった。
卵の黄身を使った【パステル・デ・ナタ】。英語で言うとエッグタルトだ。アヴェイロの街で購入。
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これもポルトガルのお菓子。【オヴォルシュ・モーレシュ】
最中みたいな皮の中に、卵の黄身のクリームが入っていて、気が狂いそうに甘い。
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ポーランドは、パンをくり抜いてスープを入れる料理【ジュレック】があるそうだが、
残念ながら食べるチャンスがなかった。
クラクフのパーティにて。ベーグルっぽいのとかドイツのパンみたいなのとか色々。
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これもクラクフ。スープの中に、丸い【クルトン】状のものが浮いている。
この街では全部球体だったのだが、調べても何も出てこない……。
パンの容器に入れる代わりに、ジュレックにパンを浮かべてるのだろうか?
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なお、ポーランド【ピエロギ】という皮の厚い餃子みたいな料理があって、
穀物系主食は足りてしまうので、あまりパンを食べなかった気がする。
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ピエロギも大好き。家で作れるし。


            


ドイツに戻る。
パンの種類というよりも、調理パンの名前。【ツヴィーベルクーヘン(=オニオンケーキ)】
濁りワインの【フィーダーヴァイザー】と一緒に食べる。街によってレシピが少しずつ違って美味い。
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ちなみに、フィーダーヴァイザーは発酵を止めていない新ワインで、シュワシュワしてとても飲みやすい。
10月から11月までしか出回らず、また、栓ができないので輸送もできない。季節限定の飲み物だ。
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奥にあるのはドイツでよく食べる【ブロードヒェン】(←小さいパンの意味)。
ひまわり(ゾンネンブルーメン)の種入り 
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【ロッゲンブロート】なんだろうか、ライ麦100%ではなさそう。
酸味の強い【シュヴァルツブロート】。 店の名は忘れたが、ライン川左岸のどこか。
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パンの種類じゃないけど、ドイツの普通のパン屋さん。
朝食前に買いに行くと、美味しいパンが食べられる。
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ドイツパンとして欠かせない、【ブレーツェル(プレッツェル)】。↑の店で購入したもの。
刻みたまねぎを入れたチーズディップをつけて食べるのが美味しい。
(ディップはObazda(刻み玉ねぎとカマンベールのやつ)だったり、
Handkaes mit Musik(音楽と一緒の手(で成型した)チーズという名称だが、ドイツ人にすら意味不明、これは癖が強い)だったり。
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なお、ドイツの【マフィン】は購入して後悔しました……なんでこんなにボロボロになるんだ?
少量で売られてることが多いから、短期滞在のときはつい買っちゃうんだけども。
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少しずつ書いていたら長くなってしまった。
なかなか、好みのパンに再会するのは難しいのだ。

まだ他にもあるのだが、ひとまずこの辺で。