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(郡山) 玉虫は生まれた時からきちんと玉虫なんだよ

 「けっきょく、この中で、誰が一番大きいんですか?」

        「大きいって、いろいろあると思いますが、何が?」

 「はっきり答えてくださいよ、一番大きい人です」


   ある日、   「年齢が一番上なのは山崎さんです」
 
   別の日、   「一番、背が高いのは加藤君」

   また別の日、   「体重が重いのは佐々木さん」

             「いや、この間、胃潰瘍になって佐々木さんは痩せたから、山口じゃないかな」
  
             「失礼しました、体重が一番重いのは山口さんです」

 「いい加減なことを言うのはやめなさいよ!
   誰が一番大きいかって、聞いてるんです!!」




今日はこういうところに行ってきた。
太陽光、風力エネルギー、水素キャリア、水素・熱システム、地熱、地中熱、
エネルギーネットワークなどの部署が、再生可能なエネルギーを探して研究している。


地熱エネルギー利用に成功してる国もあり、日本も火山国なのだから、と私は思っていたのだが、
岩盤の深さがほぼ一定のヨーロッパに対し、日本の地価地形は複雑で、
同一のシステムを複数使いまわすことができない。
地形の違いが開発時間の長さにつながるのだそうだ。価格もかかる。

風力発電には、建造物の高さ制限の法律が引っかかる、
水素利用には効率がいろいろ、屋根の上のソーラーパネルは、建造物の寿命との寿命のずれが問題、
価格の安いもの、エネルギー効率が一番いいもの、環境にとって一番いいもの、
今使うのに最も適しているもの、30年後に主なエネルギー源になるだろうと予測されるもの―――

質問されれば、研究者たちはそれぞれの回答を持っている。
研究の成果として回答が変わることもあるが、ほとんどの場合は、答えはひとつである。


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バンケット郡山駅のそばの郡山ビューホテル、「コションドール」というお店で行いました。
どれが郡山らしい食べ物か、よくわかりませんでしたが。


ただ、世の中には、
・ 値段が安いものが最良だと考える人と、
・ とにかく環境を守るべきだと考える人と、
・ 現時点で一番いいものを使わないでどうする、と、考える人と、
・ いやそれでは破綻するから、長期的な視野でエネルギー問題を論じていくべきだ、と考える人と、
                 ――― いろんな考え方の人たちがいる。

で、同じ言葉、何が一番良いエネルギー源ですか? とたずねる。

場合によって答えが違う、という研究者の回答に、
「そんな専門的なことは知らない」、
「あなたたちは煙に巻こうとしている」、
「ごまかそうとしている」、
「答えるたびに回答が違う」、「その場しのぎ」と、非難がくる…… 

 「お前らの答えは、いつも玉虫色だ!!」


言わせて貰えば玉虫は、いつも同じ姿をしている、
見方や見る方向が違うから、違う色に光って見えるだけだ。
同じ波長の光で、同じ場所からきちんと観察すれば、羽の特定の場所は、同じ色に光っている。
光るメカニズムが決まっているのだから、当たり前だ。

質問者は、怒りをぶつけたいだけなのか、
回答―――玉虫の本当の色を知りたいのか、
後者だというのなら、少しは聞く姿勢を考えてほしい。

それに、政府側は方針を決めて欲しい(この研究を中心に進め、いざという時のためにこちらもやる、など)。 
あるいは、研究者の回答を発表するときに、どんな条件で答えを引き出したのか、
どれを切り捨ててよいと伝えたのか(ex 自然破壊はかまわないからとにかく安く、等)発表して欲しい。
自分たちの判断で予算配分し、進めた研究に対して、あるいは引き出した回答に対して、
世間から叩かれたからと言って、研究者に矛先を移させないで欲しい。

研究者は政治家のスケープゴートじゃないぞ。


こんな銘柄のビールがありました。
地ビールかな、と思ったのですが、新潟工場で作られているみたいでした。
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再生エネルギーの研究は、科学以外の観点で、なかなかに難しいようだ。

エネルギー効率や、エネルギープラントの熱サイクルの発表も聞いてきたのだが、
分野としての難しさが、そしてその難しさに常に直面して戦っている研究者たちの姿が印象的だった。