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外部資金と数学マジック

激務の一週間だったので、イメージ 1
今日は早い時間にお風呂に入って
トリートメントをして、
アイスコーヒー飲みながらのんびり。
 
マニキュア染め直したり、
出張に持っていく服考えたり。
 
一週間の反省を、ちょっとしたり。
 
 初めての限定記事だなあ……
 ファン登録してくれてる人、
 仕事の近い人ばかりじゃないけど、
  
 一般公開で変な突っ込みが来ても困るからw
 
     
   
  
国立研究所の研究者は、国立大学の教授より、少し官僚的なことろがあって、
今時、公務員試験を受けて研究者になる人は少ないのに、どうしてそんなことになるのか...
と理由を考えてみると、

我々は着任後に、国のキャリア研修に参加させられたり、
出向と称して、本省の仕事を手伝わされたり、
国の○○委員会員に指名されるのも、大学よりも若年だし....
そんな所にあるんじゃないかと思うのだ。


さて、ほとんどの研究者が恒例行事のようにしている科研費への応募

そういう、審査する側の立場で科研費を考えると....
いや、我々は応募する立場でありながら、方針決めたり審査したりに、少し関わっていたりする。

審査は、忙しくて煩わしくて拒否権はないし、ろくなことがないと思っていたのだが、
よく考えると、自分が応募するときに審査員の目を使えるということで、
かなり有利なんじゃないかとも思う。
   
   我々の省庁で扱うのは科研費やら振興調整費だが、
   経済産業省さんだと、NEDOとかが有利なのかもしれない。

   ちなみに、関係者の応募書類の審査が回ってくることはない。
   まして、自分のが来ることは決してないです。

 

審査の依頼ががどういう状況で来るかというと、

 ・期間限定、大体、1週間~ひと月くらいの審査期間。
 ・お引っ越し用の段ボール箱に詰められて宅急便で。(量を想像してください(涙))
 ・たいてい、忙しい時期。
 ・専門ズバリじゃなくて、まあまあ専門いという程度の広い範囲の研究提案。

その結果、どんなふうに審査するかというと、
 
 ・はじめの数分(3分目安)で採択候補にならなければ却下。
 ・読みにくければ却下(よほど内容が面白ければ別)
 ・理由なく、アウトプットが少ないと却下
 ・上記で条件で残った提案書『だけ』、再読して、じっくり採点する。


つまり、自分が応募する側なら、この最初のスクリーニングを通って、きちんと読んでもらうために、

 ・はじめの10行で、わからせる。
 ・はじめの20行分の内容を、図示して隣に貼り込む。
 ・読みやすくするために、文字はなるべく大きく、行間は広く。
 ・一文だけ取り出されて読まれることを考え、
  「目的は………です」「初年度は………をやります」と、1文完結の書き方で。
 ・送付部数の要求が少ない時は、白黒コピーされることもあるので、効果を考えて色や書体を選ぶ。
   同じフォントでの赤文字は、白黒の時、灰色で弱くなる。
 ・それほど関連のないと思う研究成果でも、それを明記したうえでリストアップ。
 ・エフォートは自動的にチェックされてしまうので、ごまかさないこと。

これらの注意事項をクリアして、そのあとで初めて、
いかに研究内容を正しく伝えるかとか、どんなに良い研究であるか、などを主張し
読んでもらわなければならないのだ。
そもそも、研究内容がダメだと思ったら、後ろの方にある研究計画なんざ読まれないわけだしね。
しかも、専門と近いかもしれないけど、それほど自分の研究分野をよく知らない人にね。

 この理由は、2,3年前に応募一件に対する審査員数を、倍増した関係にある。
 倍増した結果、それほど専門と近くない審査もしなければならなくなったが、
 専門審査員と、だいたい専門にちかい審査員の審査ポイントは同じなので、
 双方にわかってもらえる、書き方にしなければならなくなった。
 審査員が多そうな分野の人は、気にしなくてもいいのかもしれないが。



多くの研究所や、老舗の大学では、私がここに書いた程度のことは、

 『外部資金応募書類の書き方セミナー』

みたいなことをやっていて、教えてもらっている。
いったん応募書類を集めて、組織内でチェックし、応募者に修正させたりする。
積み上げ金額の計算ミスなども、事務官がチェックして直してくれる。

   (その分、組織内の締め切りが早いのだが)

そんな事をやって、自分の組織の採択率を上げているのだ。

いや、ほんと、経営陣の方々が「○○研究所(あるいは大学)には負けたくねえ」って考えてるから、
こういう外部資金バックアップサービスがあるんだと思うよ(笑)


その、勝ち負けもねえ......イメージ 2
数学マジックなんだな。
 
隣に実例を出したけど、
こんな風にみんな、自分に都合のいい
統計の取り方をして、
日本のトップとか何とか言ってるのだ。
  
先日、これまで1,2年単位のデータから
研究所のランキングを評価してたはずの
某新聞社が、10年単位のデータ評価に変え
我が研究所は順位がボロ落ちした。
 
研究所スタッフは飛び上ったのだが。
   
何のことはない、
平均の仕方を変えればそんなこともあるわけで
実質、成果が下がったわけではなかったのだ。
    
  
    
どこの組織の息がかかって、
どういう理由でデータ処理法が
変わったかというのは、
まあ、別の方々の話題だから、
研究者としてはどうでもいいのだ(笑)
 
 
 
なお...
 
「うちの採択率あげたいんだったら、事前に外れそうなのは応募させなきゃいいじゃないですか」
                                     (そんな横暴なww)
「大学枠と、研究所枠があって、それぞれの採択率をコントロールしてるから、
 応募数が少ないと採択数が少なくなって困るのだ」
「でも、分母にだけ貢献するような応募を乱発すると、
 その分トップから少し低いくらいの○○研究所の採択数が あがっちゃうかもしれませんよ」
「それをどーにかするのが外部資金係のミッションではないのか」
「(初期スクリーニング抜けるのはともかく、最終採択に至るかどうかは、研究内容だろ~が(涙))」
 
 
ついでに、私立大学などの偏差値を上げる方法ww
 
「推薦入学を増やせばいい」
「どうしてそれで偏差値が上がる?」
「受験者の中で、ごく少数は偏差の高い受験生がいる。受験組合格を極力減らし、その連中の中に
 最低合格ラインがあれば、見掛け上、合格ラインが高くなる。
 そうすると、ランキングの高い大学として、受験者のレベルが上がる」
「推薦入学で入ってきた子たちは?」
「推薦入学の最低ラインは測れないし、公表する義務がない」
「いや、入学してきた大学生の質的に」
「今は偏差値を上げる話をしているのであって、中身などどうでもいい」
「うがあああああ」
   
.......どれがゼブラの発言かということは、ご想像に任せます。
   
 
 
のんびりしてたはずなのに、頭の中は殺伐(苦笑)
 
 

お夕食は、ゆっくり作ります♪