ブログ引越し検討中 (仮住まい)

yahooブログからの引越しを検討中です。現在テスト使用中。

帰国しました、が

イメージ 1

帰国した次の晩 チビが発作を起こした。

夜中に、膝が痛いと言っていきなり泣き出す。
それは成長痛。
何度か小児科に行ったが、 「さすってあげてください、心配ないですよ」 と言われる程度の、
この年齢の子供特有の痛み。

       成長痛  http://www.nms.co.jp/child/child661.html


でも、チビの場合はそれではすまない。
痛みと、激しく泣くことで、心臓の発作が誘起される。

膝をさすってやる合間に、ストップウォッチと聴診器で脈をカウントする。
脈拍が160を超え不整脈が混じりだすと、素人にはカウントが難しい。
こちらの不安が伝わるのか、普段あまり泣かないチビが泣く。
泣いたせいでただ単に脈が速くなっているのか、発作なのか、医者でない我々にはわからない。

泣くと脈は治まらない。

発作が起きても、10時間くらいで止めれば命には別状ないはずだ。
だから、平気だ、平気なはずだ、と自分に言い聞かせて、脈を測るのをやめて抱き上げる。
抱き上げて胸同士が触れると、嫌でも早い鼓動が伝わってくる。

行きつけの病院と主治医がいるのはいいことだ、
24時間体制の救急病院だから、いざというときは電話で助けを求めても、連れ込んでもいい。
発作用の薬も、比較的どこの大病院でも準備されているものだ。
だから、大丈夫。
      だから、大丈夫。


   「あなたはかわいいから、生まれてきた後にも、神様が取り返そうとしたんだよ」

病院との往復や、身体に大量の吸盤をつけた検査をする途中に、
説明に困って母親が伝えた言葉を、チビはまだ真に受けている。
ママと病院の先生が、神様と取り合いをして、勝ったのだと思っている。

   「大丈夫だよ、神様に、連れていかせたりはしないから」
   「大丈夫だよ、もっともっと大きくなれば、狙われないから」
   「大丈夫だよ、すぐに、痛いのは治るから」

・・・・・・・・・・神様は、すっかり悪者。
頭から湯気をあげて泣いていたチビは、頻脈のまま、眠ってしまった。

15分後、頻脈がおおよそ治まり、ときどき、たたらを踏むような脈だけが残る。
熱気が冷めて、冷たくなった頭をタオルで拭いてやってから、眠った。


今朝、チビは、「足、治った」 と、至ってご機嫌だった。

健康にとっては何でもないはずの足の痛みの方が、彼には重大なのだ。
心臓発作は、痛くない。ドキドキが速いと思うだけで、慣れてしまっているから。
父親や、母親が大丈夫だと言えば、彼にとっては大丈夫なのだ。

安全な痛みと、デンジャラスな無痛............
           生き物として、それは少し皮肉な気がする。

病院に連絡するが、いつものことなので、
年一度くらいは再検査したほうがいいでしょうね、といわれる程度だ。
もっと大変な症状の子どもはたくさんいる。

チビの発作の間隔は、ちゃんと広くなっている。
そのうち、消えてなくなるかもしれない。
           親にとっては、綱渡り気分の、ペンディング


少し登園時間を遅らせたものの、チビは普通に保育園に行く。
だから、私も、会社に出勤する。
 
今日は彼の5歳の誕生日だ。

イメージ 2