ブログ引越し検討中 (仮住まい)

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春なのに

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昨日の土曜日は、夫も私も仕事だったので、チビを保育園に預けて都内の会議に出かけることにした。
これは、通園途中に桜の下を通った時、拾った桜の花。
昨日の強風のため落ちてしまったらしく、たくさんあったので、手のひらいっぱいに拾って、
保育園へのお土産にした。

東京の桜は満開である。お天気も良く...... って、どーしてこういう日に休出なんでしょうね (T-T)

会議場の席で、同じことを言っている教授がいた(笑)
彼は東大本郷キャンパスの人なので、上の公園周辺が花見になると、
駅が混んで出られなくなって大変なのだそうだ。


さて.........
会議は、物理関係の某小規模学会の委員会なのだが、
同じ席に私の学位審査の時の主査、つまりは一番の恩師がいる。
昨年、会議の席で倒れた時も、私に付き添って病院まで来てくれた。

その恩師の調子が、なんとなくいつもと違うような気がした。
もともと時間に正確な人なのだが、遅れていらしたし……

休憩時間に、“急に自分が席を外したら他の人に言っておいてくれ” ということで耳打ちされた。

母校の学生が、自殺しているのが見つかった、らしい。
群馬の山の中で、車の中で一酸化炭素による自殺をしていた若者たちの一人が、
彼の学校 (つまり私の母校) の学生証を持っていた、と。
学生証だけだから、うちの学生とは限らないが、もしかすると他の若者たちも
我が校の学生かもしれない。
出がけに警察から連絡を受けたので、まだどうなるかわからないが、
親に連絡をとって、ひとまず現地に向かってもらっている、と。

昨年一昨年と、母校の自殺者が目立つ。
表ざたになったのも、人の口に上らなかったものもある。
いずれも、教授たちスタッフの胸には、重い。

学生証は、5回生のものだったらしい。

自殺体が見つかっただけでは、ニュースや新聞発表にもならないので、
その後、どうなったか私は知らない。

   20代で、クモ膜下出血で死んでしまった友達がいる。
           (柿の記事の所で書いた、毎年柿を貰っていた人だ)
   自宅に一人でいた彼女は電話で友人や親に救いを求めた。
   でも、言葉が発せられなくなっていたから、彼女の危機は伝わらなかった。
   家から這い出して、近所の人に見つけてもらい、病院についた時には手遅れだった。
   悔しかったに違いない。
   電話を受けた人たちも、どれだけ後悔しただろう。


自分の生命保険金を何かに充てたいとか、そういう積極的な目的があっての自殺なら、まだわかる。
何かから逃げるための自殺は、私は理解できない。
現状がいかに苦しくても、死んだ後に楽になる保障は、どこにもないからだ。

苦痛は神経の中の電子の移動だし、思考はニューロンの輝きにすぎない。
生命維持が終わった途端に、それらは止まると考えて差支えないだろうが、
時間というのは、人間の感覚で、長くも短くもなる。
どっかのSFにもあったような気がするが、断末魔の一瞬の苦しみが、
体感として永遠に続く可能性だってあるのだ。

そういう可能性を無視して、自殺できる人たちは、現生を悲観している割に、
偉く楽観的だなあ、と思ってしまうのだ。

死に向かう心境は、理屈じゃないんだ、というのもまた、わからないでもないのだが……

留年って、そんなにネガティブなことかな。
留年させると学生が死んじゃうから、だから留年はさせない、なんていう風には
大学は変わらないよ?
そうやって脅しても、何もならないよ?

今日も走り回っているだろう、恩師の苦労を思う。


下の写真は、昨日見つけた花だ。
チビは、花がイクラみたいだ、というが、何の花だろう。
初めて見た気がします。

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