ブログ引越し検討中 (仮住まい)

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お札を1枚1枚染める作業と、その色を丁寧に消す作業について

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某学会の編集会議に行ってきた。
東京駅に隣接するサピアタワーの中に、某大学が持っている会議室を使わせてもらった。 
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%94%E3%82%A2%E3%82%BF%E3%83%AF%E3%83%BC
                 大学リストはデータが古いのか、一部違っているが。

  サピアタワーの会議室に入るのは、一苦労だ。
  事前に名前と目的を明記した名簿を(部屋を借りている)大学職員経由で渡しておき、
  フロントで名簿との確認を行ってから、チップの入ったカードを受け取る。
  フロントの横の駅改札のようなゲートにそのカードをかざすと、タワーに入ることができる。
  ゲートには常にガードマンが立っている。
  フロントのお姉さんたちのいない休日は、もっとめんどくさい。 
  ゲートのガードマンは許可を出せないので、
  守衛室とゲートを行ったり来たりして、許可とカードを得る、ということになる。

まあ、一度行ったことのある方ならわかると思うが、
非常に便利な立地と、とんでもなく贅沢な内装と、とんでもなく高いセキュリティと、
だからとんでもなく高額な賃貸料なのだということは推測できる。

会議場と言うと、贅沢さがわかりにくいだろうか?
たとえば、このリスト中の大学のひとつは、長らく高輪プリンスホテルの中に事務局を持っていた。
で、教壇に立ったことのない、企業から大学に移籍した教授が、責任者として東京事務局にいたりなんかした。

  大学生は、大学を卒業したら、どこかに就職する。
  大企業は、人気が高い。
  学生の実力はすべて就職面接でアピールできるものばかりではない。
  運不運に負うところもある。
  会社側に誰かいて、「あの大学の学生は、口下手なことがあってもちゃんと教育されているよ」 と、
  一言助言をしてくれると、教育されてる部分を引き出そうとしてくれる面接官が出てくるかもしれない。

  若い大学教授は、学生の苦悩も身近だ。学生は可愛い。 
  だから、学生の利益になることは、応援してやろうと思うだろう。
  たしかに企業の研究所にいるうちに論文などで名をあげ基礎研究にシフトし、
  大学に移るべくして移ってくる企業出身教授も多いが、
  定年過ぎてから 「なぜ?」 という高齢の教授がやってきたりもする。
  企業から大学教授に横滑りしてこられるのは、若い教授としたら不服なこともあるだろう。
  「なぜ?」 の人だったら、なおさらだろう。
  でも、黙っている。
  学生の悩みが身近だから........と思うのは、考え過ぎだろうか?



委員会のあとに、そのメンバーで少し飲んだ。
      さすが新橋、美味しいお店が多いです。 http://r.gnavi.co.jp/g376501/
      冒頭写真の 「あったか青のり豆腐」 めちゃくちゃ美味でした。

研究室を運営する教授は、皆、大変だ。

大学から降りてくる運営費は年々減るし、スタッフは減らされるし、
大学生は装置を壊すし、年々、高校までで覚えているはずの知識が減っている。
大学生として当然あるべき基礎知識がなくて、それを厳しく指導すると父兄が怒鳴りこんできたりして、
で、コース終了時に学位が取れないと、大学運営側から指導が悪いと教授が叱られたりする。
研究費だけは目いっぱい使おうと、海外出張をエコノミーで押さえても、
正規料金で行け、などと文科省さんに指導を受けたりする。

  「ディスカウントなら10万ですむのに、エコノミーで60万なんて出せるか、
   そんなの払うくらいなら学生旅費を出してやりたい、
   あいつら(文科省さん)、自分の金じゃないと思って……」

  おーい (^-^;  
  気持はわかるが、突っ込みどころがいっぱいあるぞ~

  学生さんの旅費は、本来、国公立大学の研究費からは捻出できない。
  だから、教授の旅費の差額分を、学生に回せることはない。
  たしかに文科省の役人は、他人の金と思ってるかも知れないが、
  それらは税金から出された公費であって、教授の金でもないのだ。
  自分の研究費としての、パフォーマンスを少しでも高く使いたいのはわかるが、
  それが行き過ぎると私物化ということにもつながってしまう。

     シンプルな例だと、自分が持っている研究費だからといって、
     仙台往復一回分の予算と、大阪往復一回分の別会計予算を合算して、
     どうしても必要だった北海道の会議の旅費に当てたら、
     仙台往復と大阪往復は、カラ出張として処罰される。

     比較的、予算の使い方の自由な私立大学でもそうだ。
     この学生は優秀だから、旅費を出してやっても国際会議で発表させてやりたい。
     こっちの学生は、学年は上だが語学力もないからダメだ。
     指導者として当然の差別だと思うが、それを、
     チャンスが平等でないとして、大学に苦情を言う学生や父兄が山ほどいる。
 
  だから…… 行き過ぎないようにしてください。 
  学生思いの先生方が、足を掬われないようにしてください。


9月のはじめに、総合科学技術会議で、先端研究助成基金(2700億円/30人) のあて先が決まった。
      http://osaka.yomiuri.co.jp/science/news/20090905-OYO8T00291.htm
1人当たり3~5年で30億~150億円という、前例のない巨額研究費だ。
一般的な科学研究費は、1件当たり年間3億円くらいだから、この巨額さは異例。
しかも、リストを見ると、あれ? という人もいなくもない。
これって、誰が選考したんだ? ---選考委員が明かされないから、それが適正かどうか知り様がない。
先端研究と言いながら、多くは既にビッグネームになっている人で、
つまり少し前の分野となってしまっているように思うのだ。
                (誰もが認める最先端の研究者も、確かにいらっしゃるが)
専門分野の人から、「この研究者は、ちょっと問題があるんじゃないか? 大丈夫なのか?」 
といわれている人も、交じっていなくはない。
麻生内閣の決めたものだし、このお金、このまま走るのかな~、かなり不安。 
                   ---なんてことを、酔った席で無責任に語り合った。


同世代の研究話は楽しい。 
酒の席だから、難しい話題ばかりでもない。 
むしろ、すべてが冗談に乗せられて、笑いながら時間が過ぎて行く。
プライベートが似たような環境であれば、子育ての苦労も話し合える。
  ところで彼はさ、自分の指導教官が巨額を当てたのだから、もうすこし喜んでもいいんじゃないの?
  いや、まあ、ねえ...... と、誰かと誰かが目くばせする。 どうやら私の知らない事情があるらしい。 

義務教育にも、大学教育にも、もっとお金をかけるべきだと思う。
基礎研究もそうだ。
だからこそ、無駄にされたくないと思う。 
東京の一等地に、無人の会議室を置きっぱなしにしないでほしいと思う。
        これも私の知らないメリット、思い浮かばない事情があるのかな?

大学が借りている施設で、利用させてもらっているのだから、表だって文句は言わない。
でも、「あそこ、信じられないくらい高いんだぜ」 と、アルコールの入った某大学教授の言葉からは
わずかにいらだちが感じられる。

サピアタワーの中の某大学の会議室には、使用予約がほとんど入っていない。
だからいつでも使わせて貰える。 
次回の会場も、この場所になった。

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限定記事とは言え、書きにくい話題なので、伏せ字にさせていただいてます。
自分一人ではどうにもならず、スルーしていくであろう苛立ちを、
ボヤキの形として書いてるようなものなので、
ここで一般論をぶつけられるのも、混ぜっ返されるのもごめんです。

記事に出てくるのは有名大学ばかりでしたが、私学や地方大学は、もっともっと大変です。
自分の職種は、もっとハードだと主張する方もいるでしょう。

大学関係者の方に意見をうかがいたいので、コメント不可にはしませんが、
記事に応答するだけのコメント (第3者に見せるためでないもの) は
鍵付きにしておいて下さるとうれしいです。


      ………装置が冷めないので、なかなか帰れない。 <だったら査読やれよっ