ブログ引越し検討中 (仮住まい)

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(ドイツ)肩は並べられないけれど

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植物園の中を通って、今日は出勤してみた。
日差しは暖かそうだが、実は凍りつきそうに0度以下だったりする。

凍った葉っぱは、表記事にでも載せよう。

さて、昨夜は研究所から少し足を伸ばして、隣村のワイン農場があるレストランまで、出掛けてきた。
研究所の技官さんの故郷に当たる街だ。
昔も一度連れて来て貰ったことがあるのだが、毎回、店の名前を忘れるんだよな(^_^;
スターターの生ハムから美味。ワインはフルーティ。そうそう、フィーダーバイザーいただきました。

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相方....とよく言っているドイツ人の共同研究者と初めて会ってから、9年くらいたっている。
お互いのボス同士がとても親しくて(スイスで、長年、隣の席で働いていたらしい)、
直接手を動かすもの同士で話させよう、と共同研究の関係を引き継ぎ、
メール交換をしていた時期から数えると、軽~く10年を超える。

年に何回も一緒に仕事をしたり、食事をしたりするのに、
我々が一番はじめに会った日のことを、夕べ、改めて聞いた。

海外出張をするとき、私はあまり大きな荷物を持たない。
1週間程度なら、機内持ち込みの手荷物だけで十分だ。
だから、飛行機が到着してからすぐに外に出られる。他の大方の旅客よりも速い。
迎えの人間に、大勢がまとまって出てくるのを待っていられると、見過ごされたりする。
フランクフルトの空港で待ち合わせで、彼は私を見過ごした理由を、そう説明した。

食事の席で、新しく来た学生の話として、彼の性別を取り違えていた笑い話が出た。
「外国人の性別って、名前からはわかんないんだよねー」 と。
そこで彼が白状した。一番はじめに待ち合わせをしたときに、フランクフルト空港で見過ごした、と。

私は派手な黄色のコートを着ているとメールで送っていたのだが、
彼がそのメールで思ったのは、「男でそんな派手なのは珍しいから、すぐに見つかるだろう」 .....(^_^;
で、見過ごしてくれたわけだ(笑)
研究者=男だと思っていたとは伝えたくなかった、と、彼はフォローした。
研究をする上で、男も女も関係ないから。

新しいグラントに一緒に応募するとき、女性の研究者が入っていると有利なのを知っていて、
                    (ドイツも日本も、そういう働きかけが顕著だ)
でも、あえてそれを口に出すことはしない。
デリカシーの人なのだ。

日本で、たまに研究予算を獲得すると、「女の採択率をあげようとしてるから、いいよね」 風の
やっかみ混じりの発言を聞く。
誰だって研究予算は欲しいから、他人が楽に獲得しているように見えれば皮肉の一つも言いたくなるだろう、
だから、私はそういう言葉を聞いても気にしない。
セクハラだと、騒ぐこともない。

でも、このドイツの相方の心づかいは心地いい。
今回はオフィシャルな仕事が多くて、加えておチビちゃんが風邪ひきだったので、
ゆっくり話し合うこともできなかったけど、
             いいよ、また来るよ。
論文も仕上げなきゃならないし。
それより、風邪ひきのおチビちゃん置いて、明日から出張って、大変だね。奥さん大丈夫?


30センチ以上身長差があるので、肩を並べて歩くことは難しい。
彼が普通に歩いていても、時々走って追いかけなければならない。
メールのやりとりだけをしていた頃、私は彼をどんな姿の人だと考えていただろう?

少なくとも、こんな大男ではないと思っていたんだよな(笑)