ブログ引越し検討中 (仮住まい)

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人格とか品格とか誠意とか努力とか

  
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半分プライベートなような、仕事のような、中途半端なセミナーに行ってきました。良いお天気♪ 
この画像で、あそこだな、と場所がわかるのは、大学の先生達でしょう。

さて、前記事で、ダニエル=キースのネタを書いたからでもないが、二重人格とはいかないまでも、
一人の中に、相反する二つ以上の主張パターンや人格みたいなものがあっても、おかしいことではないだろう。
私の中にも、二つある。

一つは、研究者や仕事や子育てに努力を惜しまない謙虚 (?) な人間①、
もうひとつは、努力や頑張りを見苦しいこととして嫌い、それでいながら贅沢に生きたいという、
鼻もちならない選民思想を持った人間②である。

例えば、ベストセラーになった 『女性の品格』 という本があるのだが、
私の中の二つの思考パターンが、間逆の評価を下す。 

 ①男女共通に役立つことだし、確かにマナーの基本として一理あることばかりだ。
  何かしていただいたら、すぐにお礼状を書くとか、パーティで名刺交換をするとか、
  この辺のことをを抑えておくのは確かに有効だろう。
  いつ誰が役に立つか分からないのだ、積極的にやっておこう。

 ②自分より上位の他人に気に入られるため、他人に悪意を持たれないための手法を列挙しているだけ。
  次に何かお願いするために気にいられておこうなんて考え、さもしくて私は嫌。 
  お礼は、心から思った時にだけ、自然に言うものよ。

①の私は、研究費を集めるために、情報収集に走ったり、コネを探し当てたり
子どもに目をかけてもらうために、気に入らない保育士にニコニコしたりもする。
人に陰口を叩かれようと、研究費を獲得して、部下を育ててやった者の方が勝ちだ。
自分の目的を達成することが、人間①のプライドにつながっている。

人間②は、そんな私が嫌いである。
コネを使ってネゴシエーションをしたり、他人を蹴落とす行為を冷たい目で眺める。
誇り高く、自分のルールに従って生きることが②のプライドである。
そうしたい人はそうすればいい、でも、私は嫌。逃げ回るくらいなら、すぱっと絞首刑。
          パンがなければケーキを食べればいいのよ、って奴である。<むちゃくちゃwww

人間①の私が何かをしようとする時、②を宥めるのがなかなかつらい。
人間②は付き合う人を選ぶし、迎合することを嫌う。社会も狭い。
でも、不正行為をしきれないのは、バレて失脚する確率計算だけではなくて、
                        嫌だからしない、という、人間②のおかげである。
必要とあれば誰かを裏切ったり、隠密行動をしたり、という人に近付かないのも人間②の差し金である。

  #なりふり構わず、自分の目的を達成し、上昇志向のある人々を①は尊敬する。
  #心から拍手を送る。それは研究室を運営したり、仕事を持つ私の本心だ。
  #でも、友達にはならないし、プライベートで遊ぼうとしないし、
  #このブログだって読んでもらいたくない。
  #多分、そのあたりは②が考えていることなんだろう。


関係者ならすぐにわかると思うのだが、ある私大の女性教授が、研究費の不正利用で失脚した。
世界的に有名な先生で、別分野の私も知っているくらいに、目立つ方だった。
知り合いに、そのM先生と同世代の方がいる。M先生のご主人と、古くからの知り合いだそうだ。

「『うちのが脚光浴びてるのは、やっぱり顔がいいからだろ、
  女性研究者で美人って言ったら、うちのとKくらいだからな』
 ずっと、そう言ってたのよ、だから、いい気味よ」

私から見ると、M先生もその知り合いの女性もいいお年なので、どちらが美人か判別しがたい。
不正の土壌があったとしても、いかなる情状酌量の理由があったとしても、不正は不正だし。
また、私に気を許しているからこそ、その知り合いも、そんな暴言を聞かせたのかもしれない。
でも、私はその人が嫌いだ。
私はそういうことは、思ったって言わない。
いや、いい気味だと思うことすら、私の中の②が許さない。

懇親会の席で、①の私はにこやかにその知り合いと言葉を交わす。
彼女の本音はサバサバと痛快である。大人しい①は逆らわない。
    「ワタシハ イヤヨ」
②の私がジタバタする。②を封じ込めるのは、なかなか大変である。
 
                              あ~ 疲れた。



①,②共通項目があるとしたら、謎解きが好き、ということか。
あとは、①の私が②を論破しようとしても、②の私も議論が得意で
              あれこれ理屈をつけては、①を納得させてしまうところだ。

「〇〇国民は……」、「貴族は……」、「教育を受けた人間は……」、などの選民思想は、
プライドとなると同時に鼻持ちならないと思うのだが、
それはいつも範囲を勝手に決めているだけで、程度問題なのだ、と②の私は考える。

温暖化は地球に良くないので、CO2排出を抑制しましょう、というのは、
   (どこまでできるかという問題で、数値目標が違う国もあるだろうが)
基本的に、ほとんどの人類は賛成していると考えて良いだろう。

  でも、本当にそうだろうか。
  熱帯に住む魚たちは、暖かくなって、水が増えれば喜ぶんじゃないのか?
  CO2は地球にまずいのではなく、
  今の生態系バランスでトップに居る人間にとってまずいだけじゃないか?
  それって、広義には選民思想と同じだろう?

そんなわけで、①の私は②を論破することはできない。
だって私、人間だもん! と、まるでこっちがわがままに聞こえる主張をするだけである。

いつも②の私を宥めておくだけである。


   PS そうそう、大抵の主婦というか、奥様達は、こういうことが得意で、
     回りと上手にお付き合いしてるんだろうな、と、思います。