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原子の記憶

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パワーストーンの効用はあまり考えたことがない。
風水も、統計学的な意味では敬意を払うけど、専門家に任せっぱなしで、自分では気にしない。

宝石好きが高じて研究者になったことは、身の回りでは結構知られていて
だから私の専門書に交じって、鉱物本や宝石本が置いてあっても会社では誰も不思議に思わない。

宝石はロマンチックだ。
何か個々の思いを秘めてるような気がする。
古木の年輪よりも、もっともっと長い間、存在していたと思うから。
熱と圧力に耐えて、輝きを手に入れたと思うから。

氷山を閉じ込めたムーンストーン、夜景を呑むトパーズ、
怒りを抑えているような深紅の珊瑚、諦めのアメジスト


南極の氷を層状に溶かしていって、その当時の大気成分を調べる研究があるのだそうだ。
堆積した地層に呑まれた恐竜の化石を探し当てた時ように、
南極の地下の氷は、その当時、地表を覆っていた空気を教えてくれる。
では、石は?

私は多分、神様の恩恵を受けていて、
だから神様を信じているような気になってるけど、
神様が神様になったのは、人類が発生してからだと思ってる。
                         だから、ほんの100万年前くらい。

もっともっと前から、石はいた。
石が宝石になるもっと前から、宝石の構成原子はいたはずなんだ。
空に崇める太陽もなく、月もなく、
もしかしたら空もなかったかもしれない。

珪素・炭素・水素・酸素、それからアルミニウム。
不純物を含んで 水を含んで、キラキラ輝く。
神様より、もっと由緒だたしいもの。神聖なもの。

でも、何もしない。

人間の不幸や、呪いなんて、彼らの時間に比べたら、軽い、軽い。
きっと呪いのホープダイヤだって、「え、そうなの?」 と、何の意にも介さないだろう。
原子核の周りを、電子がクルクルクル.....
集まって、固まって。


宝石の声が聞けたらいいな、と思うのは、
何も私が科学者だから、という理由じゃないのだ。




原子核の中の時計だけイメージがあって、
あとの文章は適当です。