ブログ引越し検討中 (仮住まい)

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吉と出そう☆

あまり気の進まないヒアリングに行ってきた。
腹が立っているので、ストレス解消みたいに書き綴る。
一日置いて、気が収ってなかったら、記事としてブログにのせようと思う。

色々あって詳細は言えないのだが、
組織内のある方 (仮にAとする) とある方 (仮にBとする) が諍いを起こし、
今後遺恨を残しそうだから、組織の責任でもって、状況把握と解決に乗り出そうと言うことになった。
まあ、広義のパワーハラスメントみたいなものだと思ってもいい。

大雑把に言うとこんな風なことだったのだと思う。
 AさんとBさんが共同で作業を行っていたが、Aさんが独走して失策をし、
 それをBさんや組織に隠そうとする過程で、Bさんを脅して黙らせる発言をした、というものだ。
 Bさんが騒ぎ、AさんとBさんの中が決定的に拗れた。
 おまけにAさんの失策を共有していた責任者であるはずのCさんも、
 騒いだBさんの精神面を疑わせるような発言をして、かえって事態を大きくしてしまった。

付帯的なものを削ぎ落とすと、審査すべきポイントはそんなに多くない。
  1.Aさんの行ったことは、組織に不利益を与える失策だったか否か
  2.Aさんはその失策を、組織と共有すべきだったかどうか
  3.AさんがBさんに行ったことは、パワーハラスメントに当たるかどうか
  4.CさんがBさんに行ったことは、名誉棄損に当たるかどうか

何名かの方が審査員 (?) として選ばれたようだが、、
ジャッジ担当と言うか、状況把握と審査の責任者 (仮に審査委員長と呼ぶ) は、
現役研究者をリタイアして間もない日本人女性になった。
研究者だから、事実を事実として正確に判断することに長け、
女性だから、細部の状況まで考慮に入れた、人の血の通ったジャッジが出来る、
と、期待することもできる。

しかしながら、同じ日本人女性である私がいうのもなんだが、
日本人はもともと、物事をビジネスライクに処理することがそれほど得意ではない。
まして女性であれば、心を寄せる、個人の状況を細部まで鑑みる、気持ちを察する、ということは、
逆にいえば、事実だけをドライかつシビアに見極めきれない、というネガティブ要素にもつながる。

シビアに見極め、罪状なりなんなりを明確にした上で、情状酌量、が正しいあり方だと思うのだが、
吉と出るか、凶と出るかは、その場になってみなければわからないと言うのが私の予見だった。

  事態を把握するため、関係者に聞き取り調査を行うことになった。
  関係者に比較的近くに居た一人として私も呼び出された。
  私は旧知だから、仲がいいから、などの理由で善悪判断の目を曇らせはしないし、
  何か口にする前に、エヴィデンスを求める程度にはドライな自信はあるが、
  これまでの状況をBさんの側に立って見ていたから、多少贔屓目にはなるかもしれない。
  とはいえ........

残念ながら、昨日のヒアリングの様子からみると、日本人女性の特質は凶と出た。
ジャッジを始める前、審査要員を決めた時点では、審査委員長は明確に中立の立場だったが、
およそ一月間、何人かのヒアリングを行った結果、極端なAさん擁護に回ってしまっていた。

上記1から4に対して、審査委員長の考えはこうなっていた。
  1.Aさんの行ったことは、失策だった。
  2.Aさんはその失策を組織と共有すべきだったが、自分でフォローしようとしたのは評価できる。
  3.AさんがBさんに行ったことは、ことが大きくなるとBさんの立場が危うくなると心配したための
    親切心から出た行動である。
  4.CさんがBさんに言ったことは、許されることではないが、すでにこちらは解決している。

おいおいおい、どこまで寝ぼけてんだよ、ばーさん。  (← 心の声)
仮に3.だとしたら、審査なんてするまでもなく、さっさとAさんがBさんに、
「ぜんぜん、脅すつもりではありませんでした」 って、説明・謝罪して終わってたと思わないか?
失策を表ざたにしたくないから、表ざたにしようとしたBさんを攻撃したのは、わかってたじゃないか。
他の審査委員も、そう言ってるじゃないか。
何でそう、露骨に聞こえないふりをするんだ? 聞く耳持たないよりなお悪いぞ?

おまけに、2.って何だ?
普段から忙しい組織の方たちに、負担をかけないために、自分で解決しようとしただと?
他人に迷惑をかけるから、いちいち、公表する必要がないと考えた気持ちがわかるだと?
それを信じるのか?
たしかに、そんな煩わしいことをあれこれ言われたら嫌だろうさ、
この件はもう終わりにしたいと言う、Aさんに乗ったほうが楽だろうさ。
泣き寝入りするのが嫌で騒げば騒ぐほど、Bさんは審査委員の忙しさを考えないひどい人、となるんだろうさ。
Bさんが動いてしまったら、逆効果になってしまうんだろうさ。

だけどねっ 被害者はBさんなんだぞ? 
 「セクハラで騒ぐのは常に被害者の方、大学としては騒がれたくないから、
    被害者と加害者が対立したら、組織大事な男どもが騒がない加害者に肩入れしても仕方ない」
あんた、女のくせに、そんなのと同じ論理で自分が動いているのが分からないのか?

まずいなあ…… ヒアリングに来るまでは、問題は明確なのだし、
こんなことに頑張ってあれこれやっても、自分の仕事に影響ないし、と思っていたのに、
ここに来てから、私の中の人格②が不愉快に感じ始めてしまった。

  (注)人格①は、ひたすら目的意識だけ持って、権謀術数を楽しむ企業人タイプ、
    一方、人格②は、非論理的で直情緒型、美学追及のお姫様である。
      http://blogs.yahoo.co.jp/green_zebra_2008/30930463.html



さて、こういう時の審査委員長のような人に、
       「貴女は騙されてるんじゃないですか?」   と言っては、絶対にいけない。 
       「それは間違っているんじゃないですか?」  と言っても、絶対いけない。
                        
正攻法で、あれこれエヴィデンスを並べて戦おうとする人もいるが、
それが科学ならまだしも、対人関係が絡む問題だった場合、
要は正しい正しくないの問題でもなく、(大学教授などにも多いのだが)、
プライドの高い方たちは、自分が騙されたということ自体が、許せなくなる。
だから、不自然なことがどれだけあっても、自分が騙されているとは思いたくない。 思わない。
他人が、「騙されているのでは?」 と言ったとたんに、自分で懸念していたそれをねじ伏せてしまう。
面倒くさいことこの上ないが、そう言うもんである。高学歴者、高齢者、女性は、特にその傾向が強い。

「お忙しい先生に迷惑かけたくなかったんですぅ、だから自分でもみ消そうとしたんですぅ、
 今この状況も、私が望んでなったものではなく、Bさんのせいなんですけど、私はすごく心苦しいんです」
と、泣きついて謝り、取り入ったであろうAさんから、Bさんを守ってあげるにはどうしたらよいか?

すなわち。
審査委員長を、Aさん以上に魅力的な言葉で、懐柔するしかない。
さいわい、他の審査員はゼネラルなようである。そもそもの審査開始の言われも記憶しているようである。
人格②に依頼された人格①は、審査委員長にフォーカスして、懐柔策を探すのが最短距離だと判断した。
ひと月でAさんが審査委員長を丸めこんだのなら、同じ期間があれば、私にもできるはずである。
当事者でない強みもある。

ヒアリングをさせていただくことにした。 ちょっとしたテスト。
委員長は私から聞きたいことを全部聞いた風で、くつろいで雑談っぽいことを始めていた。
私は自分の経歴などを話すふりをして、同じ組織の中に居たはずの、恩師の話をした。
当時の科学技術庁に強い発言権を持っていた恩師を、褒めてみせた。
  「そういう方がいらっしゃったのだし、この組織は古くから素晴らしいのですよね」
審査委員長、猛反発。 あの人が科学技術庁に発言権があったのは、この組織があったおかげだ、と。 

     ほ~♪  回答一つゲット。 組織の中の誰か、ではなく、自分 (達) が認められたいのね。

審査委員長の前歴を聞いてみる。
なんだかんだと言って、研究者は研究していた時の自分が一番好きなことが多い。
人格者だの、優しいだの、優秀だからリタイアした今でもお忙しいのでしょう、などと言われるより、
研究ポイントで褒められ、活用できるのが一番うれしいはずだ。
いちばん彼女が輝いていた時代、輝いていた研究は何だろう? 
どの時代の話を一番したがっているだろう?
ひたすらそれを探して話を聞く。
留学のご経験があり、その時のお仕事、その頃のお仲間とは、今も非常に親しいらしい。
その頃の上司のご家族とも親しくさせてもらっていたこと、
他のスタッフはそうでもなかったのに、自分は上司の奥様にも気に入られていたこと。

     回答、もう一つゲット。 語学力と海外にかかわる仕事。

幸い、他の審査委員たちは、雑談だと思って話に適度に参加している感じだ。
お一人の審査委員など、明らかに早く終わりにしたい感じで、書類を流し読んだりしている。

回答その3は、自宅に帰ってから探そう。
彼女が今、どのくらい仕事をしていて、どのくらい忙しいかの判断である。
研究者の多忙さ加減を探すのは簡単で、名前を入れて、webでググりゃいい。
どんなプロジェクトに参加しているか、どんな雑用をやっているかなど、すぐわかる。
いくら忙しいと言ったって、リタイアする前と後では、時間の余裕が違うだろう。
忙しいと言ったところで、自分が必要とされていると思いたいのは、リタイアした上司を見ていてよくわかる。
その証拠に彼らの力が欲しくて頼めば、(現役の時には考えられない情熱で)、仕事を請け負ってくれる。
幸い、今やりかけている仕事で、彼女の手を借りられたらうまく行きそうなものがある。 
それを提供することとしよう。
彼女はきっと、前向きに参加してくれるだろうから、組織ではなく彼女個人の仕事を評価し、感謝しよう。
年下の研究者に慕われ、頼りにされることこそ、リタイアした教授たちが、最も欲するものである。
雑用をさせない、迷惑をかけない、よりも、多少働いていただいて、
その働きを認めてあげるほうが、はるかに喜んでくれるのだ。
そうなってから、思い出したようにAさんとBさんの疑問を投げかけてみよう。
考え直せとは言わない。 「私は納得いかないんですよね」、と。
その時私の提供する仕事を手放したくないと考えれば、私の疑問を、“考えて“ くれるだろう。

心を寄せる、細部にとらわれる、情状酌量であるべきところが、事実そのものをゆがめる。
感情的な判断は、吉と出るか凶と出るか分からない。それならば、彼女の感情を利用して、吉と出そう。

イメージ 1 
.........ヒアリング会場は、
地下鉄の長いエスカレータを上がって、
道路の向かい側にある。
曇った日でも、緑の日差し眩しく見える。
   
外に出てしまえば、
何の変哲もない曇り空だったりするのだが、
私はこの一瞬の眩しさが好きである。
     
人間の目の明順応、暗順応、
いやそんなものより、普通の絵画の手法だよね。

        吉か凶か今のところわからないから、カテゴリーは、ギャンブルにしておく。