口うるささと暴力のギャップ

どうしたものかね

 

千葉県、某ＪＲ駅。

 

うだるような暑さの中で電車を待っていると、
がっしりした体格の70くらいのご老人が、割り込んできた。
まあ、老人の割り込みは今に始まったことじゃないし、
彼はそれなりに身軽そうなので、そのままにした　

　　　　　　　　　（割り込んだ挙句、その場で立ち止まって渋滞を作らせる方もいる）。
　　　　　

電車が入ってきて、ドアが開く。

 

昼間だったから、赤ちゃん連れのお母さんがいたり、その横にバギーが置いてあったりする。
邪魔でないことはないが、まあ、それほど混んでもいないし．．．．．一応、端に脇に寄せてあるし。

 

と、突然、さっきの老人が、座っていた親子に向ってバギーを蹴り飛ばした。

ガチャン、と、大きな音がして、お母さんは、膝に載せていた赤ちゃんを抱いて、慌てて立ち上がる。

　　（私は少し離れた場所にいたのだが、というより、老人が、バギーのところまで移動していって蹴ったのだが、

　　　車内のほとんどの人が注目したと思う。）

幸い、当たらなかったようだが、もうちょっとストッパーが甘かったら、バギーが赤ちゃんを直撃しただろう。
お母さんはおびえた顔をして、ストッパーをかけ直した。
立っていた男の人　（多分単なる第三者）　が、バギーと老人の間に身を入れた。　Ｇｏｏｄ　Joｂ

 

　　　　　老人は、さも正義を遂行したような顔をして、

　　　　　　　　　　　　　周りの非難の視線を、 賞賛の視線と取り違え、満足そうに頷いた。

 

 

老人は、自分の中に正義があって、それに従わないものが許せない場合が多い。
我々がこの程度どうでもいいだろうと思うことに、こぶしを振り上げ、口うるさく注意してくることもある。

下町には口うるさいご老人も数多くいて、若者は怒鳴り返しながらも、ときどき彼らの言うことを聞く。　
この辺の老人が振り上げたこぶしが、振り下ろされることは、ほぼ、ない。　様式美みたいなもんだ（違

 

でも、口を出さずにいきなり手を出す老人を見かけることが、増えた。

地域によるのかな、こう言ってはなんだが、千葉、茨城は不言実行タイプの人が多いように思う。

エスカレータで邪魔な人を突き飛ばしたり、

特に子ども　(あかちゃんの類)　や若い母親に対して容赦がない。

 

　「こいつの恰好を見てみろ、世間の言うことなんて聞きゃあしない」

 

と老人を止めに入った男性を怒鳴り返していた老人もいたが、　

　　　（老人は、彼女が置いていこうとした空き缶を拾って投げつけ、違う人に当たって周り中に液体が散った）　

あんたは世間代表じゃないし、この女性はあんたの言うことを聞かなかった別の誰かとは違う人なんだよ。

 

口うるさいのは受け入れる人もいるし、同調する人もいるかもしれないけど、

いきなり手を出してしまったり、子供に怪我をさせたのでは、老人といえども、賛同できる人はいないと思う。

何の説明もなく、殴りかかられたのでは、通り魔と同じだ。

 

　　　　　その辺の区別が出来なくなっちゃうのが、ネガティブな意味で年をとってしまった、ということなのかな。

 

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そういえば、お抹茶がほんの赤ちゃんの頃、

いつものシッターさんの都合がつかなくて、シッター派遣会社に頼んだことがあった。

 

やってきた人は、我々の親世代くらいの人だったが、

はじめから機嫌が悪く、あげく、「そんなに髪を長くしているから、家事が出来ないんだ」　と、説教し始めた。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（これまで私は、髪を短くしたことはない）

言葉の端々に、「うちの嫁　“も”　髪の長いロクデナシ」　と言っていたところを見ると、

私とお嫁さんが二重写しになってしまったらしい。

速攻で派遣会社に連絡をして、代わりの方をお願いしたが、

私みたいに、彼女をチェンジできない立場のお嫁さんは、さぞ大変だろうな、と思ったりした。 

 

 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　黒ゼブラ系なので、限定で。