ブログ引越し検討中 (仮住まい)

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こんなタイミングに発作

ごくごく普通の朝。 夫が出勤し、娘が登校し、お抹茶BOYは相変わらず朝ご飯をなかなか食べず、ヨーグルトと牛乳だけ飲んで、月曜日の山のような荷物 (体操着、プールセット、学校の上履き、学童クラブの上履き、暑さ対策の水筒) を持って学校へ。 
私もメールチェックをして、秘書さんに指示を出してから、出勤。研究所には11時ごろ到着。
 
届いていたヒアリング資料のリバイスを読みながら、途中の駅で購入してきたドーナツでお昼。
ヒアリングはムービー使用不可らしいので、
普段の mpg (動画) を jpg (静止画) 数枚のアニメーションで代用することにする。
                                             めんどくさいなあ~
ムービーからの切りだしが得意なフリーソフトはないものか、と周りに相談しているところに、電話が鳴った。
 
         お抹茶BOY、小学校で授業中に心臓発作。
 
発作に気付いた時間 (本人申請) が11時半。 
2時半現在、すでに校医さんのところで、心電図を取ったらしい。
町医者として評判の良くない校医さんの見立ては、PSVT(発作性上室性頻拍)で、心拍数210。
                        ・・・・・・・・・いや、それ、持病だから。メモに書いてあるから。
で、大人用の薬を使っていいかどうか不明なので、と。
   ・・・・・・・・・専門医でないと、今や禁忌となっている治療をしたりするらしいので、
 
         「すぐに、帰ります」
 
学校では、それまでも何度か私や夫に連絡したが、なかなか繋がらなかったそうだ。
私とほぼ同時 (先生方は手分けして電話をしてくれていたらしい) に、夫にも連絡がついて、
夫は帰宅しようとしていたのだが、私の方が戻れる時間が早いので、急いで会社を出る。 
         電車待ちの時間に、ミーティング時間の変更を電話で告げる。     
夫が主治医のいる大学病院に電話したのだが、あいにく主治医は、学会で出張中。 
病院の看護婦は、ひとまず他の病院で対応して欲しい、と言っているそうだ。 ←電車の中でメールで受信。
         研究所で、リプライできなかったメールに、電車の中から返信。
次の乗り換え時間に、行き付けの隠れ心臓外科医 (表向きは個人病院の内科) に電話。 
                                        彼も学会中・・・・・・・・ げっ。
 
お抹茶の心臓発作は緊急対応はしなくていいので、小学校の医務室に戻っているというのだが、
相変わらず心拍は高いとの連絡。 発作が始まって、およそ4時間。 
猶予のない時間ではないが、こんなに長く止まらない発作は新生児の時、以来だ。
 
徒歩でも10分かからない最寄駅から、小学校までタクシーに乗った。
        共同研究者から、電話が入る。 
        親しい人なので、家族トラブルであることを告げ、
        打ち合わせをメールかメッセに変える算段をつける。
 
小学校に到着。
お抹茶は眠っていたが、担任の先生と、医務室の看護婦さんが、付き添ってくれていた。
心拍は少し前に100以下まで下がったそうだ。
 
校長先生も、顔を出してくれた。
私は医者ではないのだが、「(親に連絡する以外に) 緊急に処置できることがないか?」 というので、
どういう対策をしておけばいいのかなど、少し話をしておく。
5分ほどで収まる発作ばかりだったので、先生方とも処置について話し合っていなかったのだ。
持病があることは告げてあったし、親に連絡を取るという対策で、実際に1時間ほどで連絡は来たが、
その間、先生たちはさぞ不安だたろう。 
多分一番落ち着いていたのは、発作慣れしているお抹茶だった。
「今日は4時間も止まんなかったんだよ.....」 目が覚めた彼は、ちょっと迷惑そうに私に告げた。
 
主治医の病院に電話をしたら、
「発作が収まってしまえば、特に今日できることはないので、
 (主治医が学会から帰ってくる)水曜日に、改めてきてくれればいい」 と、外来の予約を入れてくれた。
 
 ちなみに、その時間はとっくに外来診療窓口は終わっていて、本来なら救急窓口の時間なのだが、
 代表番号で電話を受けたオペレーターが、外来がまだいるかもしれない、と、電話をまわしてくれた。
 循環器外来の看護婦さんも、(新生児の時に入院していた) お抹茶を覚えていて、快く対応してくれた。
 かなり大きな大学病院なのだが、ここはいつもこういう感じだ。 
 先生も看護婦さんも、きっと大変だと思うが、患者の親である私は非常に助かっている。
 
 また、私は、「講義があるから、子どもがいるから、なかなか学会出張が出来ない」、と嘆いたこともあったが、
 医者が出張しちゃうと (代わりの医者がいなくないとはいえ) こんなに大変なんだね。
 おまけに彼らは、夏休みもほとんどなければ、患者が子どもの様に成長して手がかからなくなることもない。
                                       ・・・・・・・・・・・・・・覚えておこう、と、思った。
 
発作中でも、発作が収まってからも、お抹茶は元気がいい。
彼の心臓発作は、(発生してしばらくの間は) 痛みを伴わないのだ。
給食を食べそびれた彼は、おにぎりが欲しいだの、唐揚げが欲しい、だの、予想外の帰宅を大喜びだ。
 
多分心配してくれているであろう、学校の先生方と、
学童クラブの先生と、今日お迎え予定だったシッターさんと、
今日、行く予定だった公文教室の先生に電話をかける。
 
  「お騒がせしました、大丈夫です」 
      公文教室の先生は、薬剤師の資格も持った人なので、一通りの薬話などもする。
      薬局勤めを辞めて何年にもなるだろうに、さらっと薬品名、出てくるんですね。
 
  「運動会のね、リレーの選手になったんだよ」 お抹茶は自慢げに言う。
  運動会の練習をさせて大丈夫ですか? と、担任の先生も言っていた。
  「今日ね、みんなで走って選手決めたの」 ・・・・・・・・・なるほど、先生は運動との関係も心配していたのか。
 
 
娘が帰ってきて、夫が帰ってきたので、お抹茶を任せて、パソコンに向かった。
・・・・・・・・・・・・メールの山である。  
 
その中の、私のムービーを何枚かに分割した、jpg ファイルがあった。  
 
送り主は、同じ部屋に座席があるのもの、共同研究者ではない。 
研究テーマが別々なので、時折、ソフトの共有とか、プリンターのトナーを共同で買うとか、
その辺の付き合いでしかないのだが・・・・・・・・・・
部屋で、「きゃあああ、動画禁止だって~!?」 と、騒いでいるときに、
「マックのソフトなら、こういうのがあるよ、windowsでもあるはず」 と、私のムービーを切り取って見せてくれた。
その直後に、電話があったから、ムービーのコピーを預けたままになっていた。
                                       電話の内容、きっと聞いていたんだね。
                                       ありがたかった。 どうやってお礼をしよう? 
 
私は、自分がラッキーだと思う。 上司や、共同研究者に恵まれていると思う。
発作のあったことなどすっかり忘れたお抹茶が、お風呂でパパと騒ぐ声が聞こえている。
明日はまた、普通に小学校に通うんだろう。
彼はパーフェクトに健康ではないけど、でも、私の仕事に致命的な支障をきたすほどではない。
 
               だから、きっと、私は研究を続けていられるんだろうな。