コンピューターはどこに置く?
Mare Nostrum computer at the Technical University of Catalonia,
Barcelona, Spain, housed in a 1920s cathedral.
学協会連絡会のシンポジウムで、理化学研究所の茅博士のご講演を聞いてきた。
高名な方だが、お会いするのは初めてである。
ご専門は、もともとナノの方なのだが、
行政刷新仕分け事業の時に蓮舫議員に 「2番じゃダメなんですか?」 と言わせた、
一般的にはピンとくるだろう。
ちなみに、スパコンにお金がついたきっかけは、科学技術の推進と世界最高を目指すべきだ、
と、当時野党だった民主党の方々が推してくださったから、だったのだそうだ。
そういうわけで 「?????」 だったのだそうだ。
#推してくれた民主党が中心の仕分け事業だったから、タカをくくってたのだろうな、という気はするw
ご高齢なので、滑舌があまりよくなく、聞き取りにくいい部分もあったのだが、
とにかく、プレゼンテーション内容が面白かった。
専門に偏って、シンポジウムの場では少しずれてしまうかと思うような話題を、上手に絡めてくださった。
人間の細胞数と、線虫の細胞数が、京とパラメトロンのバイト数になってるとか、
写真もたくさんあって、とにかく、飽きずに聞かせていただくことが出来た。
その中で、印象的な写真があった。 ウェブで検索したら拾えたので、冒頭に乗せておく。
バルセロナはカタルニア大学に設置されているスーパーコンピュータである。
で、何がすごいかというと、このコンピュータ、1920年代に建てられた修道院に入っているのだ。
コンピュータがこれから何を演算していくかと言ったら、それは、ゲノムに向うことは間違いないだろう。
効果のある人、効果のない人、そして副作用で命まで危険にさらされる人の区別がつくという話も聞く。
次に狙うとしたら、ダイナミカル(動きを伴う)な人間の細胞の振舞いか。
話によると、人間の心臓の鼓動一拍のシュミレーションに、3週間かかるのだそうだ。
動きを伴うものは、それほど難しい、らしい。
教会や、宗教に対して、他人がどの程度敬虔な気持ちになるのか、私は知らない。
ただ、ゲノム解析を行うPCが、教会の中にあることによって、
従事する科学者たちが、無機質な解析でなく、人の幸せのために自分たちは研究をしているのだ、という
意識が働からせてくれたら、それは悪くないんじゃないかな、と、思ったりする。
来月から、知人の一人がそこで働くことになっている。
今は上手く考えがまとまらないし、どう説明していいのか分からないのだが、
科学と宗教、科学と哲学、切り離さないほうが、双方が暴走しなくて良いのかもしれないね。