古き良き ---宝石編---
パーティがあったので、学習院大学まで行ってきた★
目白というのは変わった町で、まあ、高級住宅街の最寄駅なせいもあるが、
隣の池袋とも新宿とも違ったのんびり感がある。
ブランド物のバッグを嫌みでなく持てる、お洒落な中年女性も多い。
バッグは使いこまれた感じだが、スーツはちょいと遊びっぽくて、個性的。
いかにも、ポールスミスの遊び心が好きそうな人だなあ。
相変わらずの雨だったが、新しい校舎の窓から、スカイツリーが良く見える。
こんなに細長いのか～ 見る角度によって、ずいぶん違うものである。
おまけに、雲の中にかすんで見えるから、なおさら不可思議な光景に見える。
パーティだったので、珍しくスーツに宝石を合わせた。（←会議の時はあまりデコラティブなのはできない）
年収の半分くらいの価格のサファイヤのペンダントである。
結婚して何年めかの記念日に、夫に買ってもらったのだが、無茶な買い物をした（させた？）ものだと思う。
多分、親から譲り受けたものを除けば、いまのところ、いちばん高価なアクセサリー。
（宝石屋の親に貰ったものを、他所で鑑定してもらったことはないが………考えないようにしている。
それに、私もちょっとだけ鑑定は習ったから、それほど悪い買い物はしていないと思うのよ。）
でもさ、なんとなく、そんなに贅沢な気がしないんだよね。
耐久消費年数じゃないけど、自分一人に買ってもらった気がしない。
私が使って娘が使って、（できるかどうか分からないけど）孫が身につけてくれれば、
そんなに高いものだとも思えないのだ。 ある意味、宝石も和服と同じなのかな。
宝飾展で見かける古い宝石たちも、〇〇家の宝石、であって、個人のものではない。
そりゃあ、ナポレオンが愛人に送ったもの、とかいろいろ、いわくはついてるけど。。。。。
母親から譲られたアクセサリーは、いまだに母親のもので、私のもので、娘のものでもあるんだろう。
贅沢だけど、贅沢でないもの。 古くて、大事に扱うもの。
私のものではなくて、家のもの。
私が夫から貰った石は、娘が受け継いでくれるのかなあ。
（今、彼女が欲しいものは、新しい木刀だそうで、宝石など興味もないだろうが）
パーティにいらしている諸先輩方は、贅沢な方も多いけれど、浪費家ではない。
母のものを作り変えたのよ、とか、デザインが若すぎるから、変えてもらったの、とか、
おっとりした先輩や、奥様方（先輩たちの配偶者）は、流行りを追ったりはしないけれど、
それぞれに良いものを身につけていて、かっこいい。
自分はいつになったら、先輩方の様な物腰が身につくのだろう？
時間に追われて、仕事ばかりしている、今の生活を続けていたら無理かな？
自宅に戻って、（石に曇りが残らないように） ネックレスを磨きながら、
それでも、ひとまず大事にしよう、なんて思った。
