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花粉症か風邪か

先週くらいから、鼻と目が痒くて、他にもそんなことを言っている人たちがいて、
来年の花粉発生は早いと聞いていたが、いくらなんでも今から花粉症って言うことはないだろうな、と
職場でも話していたのだが、実際、どうなのだろう?
 
花粉症といっても、どんな花粉に反応しているか分からないから、
日本くらいの気候ならほとんどの季節に、何らかの花粉は飛んでいるわけで、
その中で反応する植物種がどんどん増えて行っているのだとしたら、ちょっとやそっとの困難ではない。
以前、農水系の予算でスギ花粉対策のものがあり、
スギの花粉形状を花粉症に引っかからないように変える、ということに成功したようだが、
特定植物の花粉をいじる研究より遥かに早く、人間が反応してしまう花粉の種類が増えて行く。
もう、人間の方を改良 (体質改善なり、薬なり) するしかないのかとも思うのだが、そうすると、
農水系の研究予算じゃなくて、文科省か厚生省系の研究予算になるので、簡単にはすげ変えられない………
と、くだらなくもドロドロした話題に移行する。 (まあ、研究費が欲しい世代で話していたから仕方ない)
 
ここでいつも、花粉症はむやみに治してしまっていいものだろうか、と、考える。
我々は (少なくとも私と、私の周りの分野の科学者は) 人類がなぜ花粉症になっているのか分からない。
 
日焼けを例にとるとわかりやすいと思う。 
 
紫外線は、可視光より短い波長の波で、大きく分けると、
   長波長紫外線 (400–315 nm)、中波長紫外線 (315~280nm)、短波長紫外線 (280 nm 未満)、
   そして、大気中があると透過できない真空紫外線 (200以下:定義はいろいろ) となる。
日焼けは、中波長紫外線が表皮を突き抜けて真皮に到達し、皮膚が炎症を起こすものと、
長波長紫外線が表皮細胞のメラノサイトを刺激して、メラニンを発生させ、黒くなるもの、である。
 
説明図を乱暴に描くにと、下のようになる。 (波長の違いや、時間応答、癌の発生はここではパス) 
かつて進化の過程で、人間は、皮膚を黒くして紫外線をカットして、真皮の炎症を防ごう、となったらしい。
 
イメージ 1
 
美容のための日焼け止め、つまり肌が黒くなることを抑える効果を考えた時、
Cのように、紫外線に応答するメラニンの発生を抑制して、黒くならなくするもの、
Dのように、紫外線をさえぎって、メラノサイトを刺激しないようにするもの、の双方がある。
肌が黒くなることの本来の目的を考えたら、Cではまずいのである。 
色は黒くならないが、真皮はダメージを受けてしまう。
また、Dであっても、メラノサイトが応答する長波長だけ遮ったのではダメで、
広い波長域での紫外線カットをしなければ、
本来メラニンを発生させて黒くなることで、人間を守っていた表皮の仕事を代行できない。
 
  (上記の話は、抜粋であり、自分の講義に都合の良いようにまとめたものである、
   日焼け自体を論じるなら、正しい情報を読んでいただきたい。
 
さて、花粉症に戻ると、花粉症で、涙が流れる、鼻水が出る、というのは、何のためのものなのだろうか?
身体の中への侵入を防ぐというのが一番に思い浮かぶが、人体が花粉を嫌うようになったのはなぜだろう?
本当に、花粉が人体への危険物質の形に似ているから、という理由の誤作動なのだろうか?
 
それがわからない時点で、むやみに鼻水だけ止めたら、危険だと思うのは我々だけだろうか?
 
     ・・・・・・・・・それでも、花粉症の注射、受けにいっちゃうんだけどさ。
 
 
次に書くのは友人宅の家庭不和の話で、多分それ以上でも以下でもない。
 
   友人が田舎暮らしだった親を引き取って、同居するようになった。
   友人には、妻と、子供がいて、二人とも花粉症だ。
   季節には布団や洗濯物を外に干すことが出来ず、花粉の多い日には、換気をする時間を制限していた。
   田舎から来た老人は、それを否定した。
   布団は外に干さなければダメ、毎日必ず窓を開けなければダメ。 昔ながらの健康な生活様式だ。
   昼間家にいる老人が窓を開けると、学校から帰ってきた子供は、一日中くしゃみの連続になる。
   いくら説明しても注意しても、老人は頑固だった。 
   で、結局、家に住めない奥さんと子供は、実家に帰ってしまった。
 
長~い目で見た時に、今行っている研究や開発が、正しいのかどうか分からない。
あの時あんな発明があったから、あるいは、開発を止めたから、今こんな目に会ってる、なんてことは
どこにもかしこにもあるのだろう。
健康食品も体質改善も、それが何を目指し、何を制御しようとしているか、冷静に考えなければならないと思う。
過去の人間たちと同じ環境に、自然に戻ればよいというものではない。
人の考え方と同時に、大気や土壌が変わり、昔の体質では対応できないことも出てきているだろう。
 
  アレルギーやアトピーは、もしかしたら感度を高くするという、人間の進化なのかもしれない。
 
 
と、まあ、いろいろ思い浮かぶことはあるのだが、
ちょっと頭痛と過熱も出てきたようだし、風邪みたいだなあ…………
 
お留守番しながら、これから論文査読です。