デコ携帯 あるいは 「この紋所が目に入らぬかっ」
娘は、剣道部に所属している。
女子中学校の部活の中では、
それなりに真面目にやっている方らしい。
初段になったお祝いに、
ぬいぐるみのクマに、剣道着を作って着せた。
剣道着を作るより、竹刀を作る方が難しかった。
制作過程の記事
剣道が高じて、娘は新撰組オタクになった。
私が京都に出張の際は、
あれを買ってきてくれ、これを買ってきてくれ、と、うるさい。
扇子だの、土方歳三ストラップだの、
渋いったらありゃしない。
ぬいぐるみのクマさんに、羽織を作る話になった。
成績あがったらね、と言ったら、勉強してあげてきた。
作らないわけにはいかない。 ちなみに刀は竹光だ。
新撰組みやげの記事
制作過程の記事
さて、先週末から、
娘のケータイの修理を頼まれていた。
元の色は黒だったのだが、剥がれて
娘曰く、「呪いがかったみたい」になったので、
染めて欲しいというのだ。
ちなみにケータイストラップは上記で購入した
新撰組と、土方さんのエンブレムである。
黒く塗るのだけで、済むわけがない。
こんな風になった。
簡単そうに見えるかもしれないが、
黒いアクリル絵の具を3度塗り、
三つ巴の形に切り抜いた金色シールを貼り
上からつやだしのニスを塗っている。
(左三つ巴は土方さんの家紋だそうだ)
染め始める前には、
ケータイの元の塗装の名残をエメリー紙で削り、アセトン系の除光液で剥がして平坦化した。
その際もキーボード側が溶けないように、ラップで包んだりマスキングしたりと、気を使っている。
娘の世代はケータイを離せないタイプだと思っていたのに、
アクリルを塗った後は触れないと言ったら、寝室にも持っていかず、学校へ行くにも置いて行った。
よほど欲しいんだなあ、と思って、毎晩少しづつ、丁寧に塗っていった。
で、さっきやっと完成。
#いつぞや中国で接待してくれた友人が来日したので、
#今日は会食のついでに、比較的早く帰宅したのだ。 おかげで工作が出来た。
ストラップ類を元に戻したら、まるでコーディネートした既製品のようだ。
お手本がたくさんあるにもかかわらず、
三つ巴は丸みを綺麗にするのとバランスをとるのが、予想外に大変だった。
完成したら、「この紋所が目に入らぬか」 風。
ふと考えてみれば、印篭とケータイって似てなくもない。
しかし・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・渋いなあ。
作った私が言うのもなんだが、中学生の女の子の持ち物だろうか、これ。