ブログ引越し検討中 (仮住まい)

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読書録あるいは画像処理と旅行記

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『ちいさいおうち』  バージニア・リー・バートン 文と絵  いしいももこ 訳    岩波書店
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少し文字の多い絵本である。 
            田舎に建っていた小さい家が、街に行ってみたいと考える。
            小さい家の周囲はだんだん開発され、小さな家は喜ぶが、
            家の周りはもっともっと発展し、やがて大きな都市になる。
            ビルの影になって、小さな家は、嬉しくなくなってきてしまう。  
                                                               シンプルに書いちゃうと、そんな感じの話だ。

今月の初め、ライン川沿いをドライブして、ザンクトゴアの対岸の鼠城を訪れた。
鼠城で鷹匠がショーをやっているという噂(? 一応HPはある)だったのだが、
今年は獲物の鳥の数が少なかったのか鷹の調子が悪かったのか(←ドイツ語メインだったので不明)
公開していないということだった。 
おかげで山道が閉鎖されていて、近くを迷う羽目になった。
ライン川の東岸の道から、鼠城行きの道に直角に入って、
でも、河岸にあるはずの城へ向うには、もう一度曲がらなきゃならないはずなのに、
そのまま右手に山 (多分鼠城の山裾) を見ながら10分近く。 そのあたり。

この家を見つけた。
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壁が傾いていて、屋根が歪んでいて、窓も斜めっているけど、なぜか愛らしい。
ああ、あの、街に行きたいと願った家みたいだ。
                     冒頭の写真はちょっと画像処理して、わざと絵っぽくしたのだが、このままでも絵本の家である。

ドライバーである相方と、その子供たちに、絵本の話をしてみる。 

「子供の頃に読んだ話でね………」

子どもの頃、オーストラリアの小学校 (カブだったかも) に置いてあった絵本で読んだ。
でも、私の親はこの童話を知らなかったし、大きくなってから本屋で探しても見つからなかったから、
(自分の子供に与える絵本として) 偶然目にするまで、実に30年も探していた本なのだ。

共通のタイトルは出て来なかったが、ドイツ語訳もされていたらしく、彼も絵本を知っていた。

そうか、良い絵本は、世界中の子供が読んでるんだね。
レンタルだったり譲ったりするから、部数こそ出ないかもしれないけど、
もしかしたら、どんなベストセラーより読まれているかもしれない。


絵本は読んでいなかった相方の奥さんが、「ジブリのアニメのようだわ」 という。 確かに(笑)
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ハウルの動く城』 に出てきた、街並みの一軒のようだね。 
傾いて、壊れかけているけれど、清潔。


ドイツの古い家が絵本のようだと思ったのは、これが最初ではない。
あれはワインで有名なキードリッヒという街の……・
エバーバッハ醸造所で買い物をした後だったから、多分そのあたりから、エルトヴィーレの間なのだとは思う)
活版印刷の祖であるグーテンベルグの生家か何か(不明) と公園があって、この家はそんな中に建っていた。

グーテンベルグマインツ生まれのはずだから、彼が一時期住んだ家、なのかもしれない。
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一目見て、あの本の家みたいだ、と思ったものの、
当時、相方はあまり英語が得意でなくて、私も件の童話をうろ覚えのままだった(再会していなかった)から
話題にすることはなかった。 
だから、これも、10年ぶりくらいで話が通じた事になる。

40年近く前に読んだ童話の話なのだから、そのくらいは軽いかな