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漫画な読書録 『倫敦魔魎街』

で、ついでに、wikiで引っかかった、JET氏の『倫敦魔魎街』
こいつはもう、手放しで好きでしたね~
 
ビッグベンをはじめ、ロンドンの空を浮遊するシーンが良く出てくるんですが、
それがめちゃくちゃ美しい。
イメージ 1(いや、主人公は屈強なおっさん二人なんですけど)

狼男と吸血鬼の組み合わせで、
ついでに切り裂きジャックとか、
わけのわからない地縛霊がいたりなんかして、
いかにもあの、ほの暗い倫敦の雰囲気だなあ、と。
もしかすると、明治大正時代より、
イメージを作りやすいのではないかと思ったりもします。
 
内容といえば、wikiに書かれているようにとてもグロテスクで、
とはいえ、絵柄よりも精神的にグロテスク
な部分も無きにしも非ずで、
その部分では、浦澤直樹の 『モンスター』 に
通じるのではないか、と、密かに思ってます。
というのも、グロテスクではあっても悪は悪、
善は善でクリアーで、
『モンスター』 の双子の方割れのヨハン同様、
『倫敦魔魎街』 のモリアーティも純粋で明快な悪人です。
それはそれで美しいと思うのは、私が世紀末文学に惚れ込んだ時期があったからでしょうかね?
   もっとも、『モンスター』 は、主人公であるテンマの強靭で強引な精神力で、
   最終的にはハッピーエンドと呼んでいい範疇にねじ伏せるわけですが。

『倫敦魔魎街』 は、終わっていないので、なんとも言えません。 気長に待とうっと。