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(ドイツ)友人宅に行ってきました

相方の家に夕食を招待された。
彼の家は、元米軍が宿舎にしていた一角で、何年か前に、一斉に売り出されたところだ。
近所の人の生活レベルも同じようで、比較的インターナショナルで、敷地の中に幼稚園があって、
住んでいる人をすべて知っていたり、知り合いの車しか入って来なかったり、
普通のドイツの町とは違って建物が米国的だけれど、ご近所さんに恵まれている、という。
子供を育てるのに、とても適している場所。 だから、彼は満足している。
 
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外国人が外から考えていることを承知の上で、「米国は、やっぱり凄いよな」 と、いう。
パワフルで、自国民のために他の迷惑を考えずに活動する。
母国が米国だったら、さぞ、心強いに違いない。
話題に出るのはウクライナの話、福島原発の話。チェルノブイリ事故でのドイツの報道を彼は今でも怒っている。
 
   「我々は、時に、政府を信じられない。 政府は時代の都合で、秘密を作ったり、嘘を発表したり。
    エネルギー問題、どうするんだ? ドイツも日本も、原発は全部止めちゃって。
    ご近所に、ソーラーパネルを取り付けた屋根があるのだが、
    先週、ドイツ政府は補助(買い取り?)をやめる方針を発表したので、
    あのお家は、借金だけが残ってしまったんだ。 ××万ユーロ。日本円で、百万円オーダー?」
 
   「○○○の家は、一人なのにうちの何倍も、光熱費がかかってるんだよ。
    すべての部屋のエアコンをつけっぱなし、テレビも点けっぱなし。 アメリカ人の様な生活。
    エネルギーを大切にするには、家を変えていかなければならないんじゃないかな。
    二重窓にして、昔のように、家の中でもちょっと厚着をすれば……この家も、変えていけると思うんだ」
 
断熱窓や断熱材の話に及んで、我々の話題は、少しだけ研究者っぽくなる。
 
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   「ドイツはね、人口が減ってきているんだ、出生率が1.5人にもならなくて」
   「いや、それは日本も同じ。 それに日本では若い人たちが結婚しない傾向が……
    日本は、結婚しないだけじゃなくて、恋人を作らない若者も多いんだよ。
    ネットで神になっても、子供は出来ないしね~ 
    その一方で、親に殺されちゃったり、怪我をさせられる子供もいるんだよ」
   「あーーーそれなら、ドイツも同じだ。  どうやって助けてやればいいんだろうね?」

○○が離婚したとか、◎◎がよその子供を養子に迎えたとか。
   「え? ◎◎が、男の子がいるんだって、話してたけど、自分の子じゃなかったの?」
   「うん、アルコール中毒の母親から、保護された子だって。
   定職を持ってなきゃならないとか、夫婦仲が良いとか、子供がほかにもいるとか、
   資格審査は厳しいし、なかなかできることじゃないよな」
すごく立派なことだけど、私はきっと無理だわ………と、奥さんが言う。
日本にはそもそもそういうシステムが、ないと思うけど、私もきっと無理だろうな。
 
 
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8時に子供を寝かせてから話す話は、明るいものばかりではない。
お抹茶BOY(小学2年)がシンチレータに興味を持って、そこらへん中、測って回ったんだ、という話をした。
相方は 「He is Cool!」 と、褒めた。
測った値を学校で友達に言うから、学校の先生が、嫌がるんだよ、と、いうと、
奥さんは 「私、先生の気持ちがわかるわ」 
相方は、「正しい値を隠しちゃダメだ、大理石や、温泉の放射線レベルを教える機会にもなる、
                   原発放射能と、その危険を、自分で測れること真っ先に教師が学ぶべきだ」
相方と私は、研究者なので、意見が一致する事が多い。
一致しない時は、まともに反対意見をぶつけ合って議論する。 
あまり白熱すると、 「あなたたち、よしなさいよ」 
                 そういう、彼の奥さんは、お姉さんみたいだ。 (実際には彼女が一番若い)
 
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奥さんの手料理というよりは、手料理のポテトと一緒に出されるのは、
二人の故郷であるニュルンベルグのフィンガーソーセージ。 
ザワークラウトは(彼女の実家の)お手製だ。
以前は、毎晩、必ずワインを開けていたのが、最近は随分ワインが少なくなった。
    「冬場は特にね」 、と、相方が答える。
    「だって、いつ、子供が熱を出すか分からないだろ? 
     幼稚園は近いけど、ここの家、病院に行くには車で20分かかるんだよ。 
     だから、ワインは特別な日だけ」

ドイツは、少々のお酒を飲んでの運転も、法律上は罰せられないらしいけど、
飲酒運転は危ないし、酔った親が連れて行ったのでは、医者が嫌な顔をするだろ。
昼食のワイン程度の酒気帯び運転でも、酔って運転する自信がないから、飲まない、という人も多い。
もちろん、ドイツ人でも、米国的な生き方をして、24時間すべての部屋のエアコンをつける人もいるし、
各部屋のテレビを入れっぱなしにする人もいる。
立ち上がりの1分間を待てずに、2台、3台のパソコンを同時にonにしている人もいる。

   でも、ほんのちょっとの時間、待ったり、寒い思いをすればいいことだから。
   本来こうあるべきだという、建前と言えば建前かもしれないが、
   それを掲げて、当たり前のように守ろうとできることが、
   私がこの家族を好きな理由なのかもしれない、と、思う。
 
お抹茶より一歳小さい男の子が、「今度はいつ来る?」 と、なかなか離れられない。
生後2週間くらいの時から、毎回会っているから、彼のアルバムには、私が何度も出てきている。
幼稚園にいる日本人(実際にはハーフらしい)の男の子に、
「君は二人目の日本人の友達だと、言ったんだ」 と、聞かせてくれた。 (一人目の日本人は、私なんだね
たくさん、プレゼントを貰った。カタツムリを渡されて、驚いた時もある。 
今回はピカピカに磨いたどんぐりだ。
  
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                                  手の上においてもよくわからないので、自宅で飾ってみた。
                                  日本のものとは、サイズが、ずいぶん違う(持ってきちゃいけないのかも)。
 
「これも、僕がクリスマスに選んだんだよ」、と、男の子はお抹茶に渡すプレゼントを持って来てくれた。
LegoのシリーズでNINJAGOのというのだが、ドイツではJをヤと読むので)、男の子は、いつもヤゴと読む。
「ヤゴだね。どうもありがとう」
今度、お父さんと一緒に日本に遊びにおいで、空港まで迎えに行くから。