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おばあさまメイク

昼休みのゼブラです。
午後、ある人に謝りに行かなければならないので、ちょいと現実逃避。
 

 
時代によって、眉を強調するか細くするか、口を小さく見せるか大きく見せるか流行が変わったりするけれど、
よほどのことがない限り、日本の女性のメイクは、 
  目を大きく見せる。 彫りを深く見せる。 若く見せる。
を、目指しているように見える。 
         思いっきりアバウトなまとめだが………
 
油絵を描いていた頃 (絵描きを目指していたわけではない) についてしまった癖なのか、
絵を描いたり、裁縫をしたり、舞台を作ったりする時に、○○風なアレンジにしてみるのが好きだ。
マリーローランサンの絵画と同じ色組み合わせのパステルファッションにしてみよう、とか
料理を入れる皿を選びながら、浜口陽三のメゾチント風にしてみよう、とか。
女性一般よりは希薄かもしれないが、流行色や有名人のコピーや、メイクには、それなりの興味もある。 
 
さて、そんなわけで○○風メイク、の好きな私である。
 
白っぽいセーターを着て、ちょっと太ったなあ、せめて暗い色に着替えようかなあ、と、鏡を見つつ、
チークの色を間違えた。 (ハイライトの白を入れようと思っていたのに、ブラシにピンクが残ってた)
おや?
面白い♪ 頬骨の高いところから眼窩のすぐ下まで、広範囲にピンクを広げると、
 
    ぽや~ん、としたお婆さんっぽくなる♪
 
出がけに何やってるんだか、と思いつつも、シャドウも変えてみた。
アイブロウや、ノーズシャドウはやめて、全体的にふんわりと色白な感じに仕上げる。
口紅も、わずかにピンクがかっただけにして。
ちょっとうつむき加減で、頬に手など当ててみると、 ふっふっふ、大人しくて優雅な感じのお婆様完成♪  
そのまま真珠のアクセサリーなど合わせて外出してみた。 
 
行き先はどこかの研究会だったと思う。電車が遅れていたので、振替の乗り換えなどに手間取ったのだが、
そこで大発見。
 
       若者や、駅員が、めっちゃ優しい。
 
ブラックスーツを着ていれば 「すみません、○○に行くには」 とキビキビ尋ねるが、
お婆様の時は 「あのぉ ちょっとよろしいかしら」 と口を開く、という違いはある。 ←服に着られちゃうタイプ
だがそんなことを知らない駅員は、部屋から出てきて案内してくれたり、心配してくれたり、
世のお婆さんは、こんなに優遇されてるのか、って勢いで気を使ってくれた。
そういえば和服を着ているときもそうだな、周囲がやさしく、気を使ってくれる。
和服を着るよりも、お婆様メイクのほうが気軽だ。
他人の好意を利用するつもりではないが、 「これは使える」 と、思ったのは言うまでもない。
 
 
もともと、その素養はあったのかもしれないと思う。
よほどの美人でもなければ、研究業界で若い女なんて軽く見られる代名詞みたいなものだ。
だから、20代30代の頃の私は、ともすれば年上に見られようとしていたような気がする。
 
その一方で、若手であることを要求される場もあるから、
その時は実年齢よりも活発で、怖いもの知らずな世代を演じていたと思う。
 
内容で勝負だ、研究者の実年齢などすぐにわかる、といっても、
初々しさを求められているのか、経験を求められているのか、
喋る言葉遣いや姿によっても印象が変わるのは、言うまでもないだろう。
TPOに合わせて服装を考えるように、TPOに合わせてメイクの方向性を変えるのは、おかしくないはずだ、多分。
自分と同年齢層から若い男性中心の会議では、年上を印象付けた方が発言が通りやすい。
年長者が無言でいると、議論が終わりそうな段階で 「○○さんはいかがですか?」 と、聞いてもらえる。
一方、自分より10歳以上高年齢の会議では、積極的に挙手して若さを押し出した方がよさげである。
 
 
新しく指名された役員があるのだが…… どっちがいいかなあ、と、他のメンバーを眺めつつ、
発言が云々、仕事が云々より、もしかすると
                
        「自分は 装う事を楽しんでいるだけかもしれない」、 と、ふと、思う。
 
 

 
   うううう、謝るのに適したメイクはどんな感じだろう?
 
          小細工しないで、素直に謝ってこよう。  ←今回ほど100%自分が悪いことも珍しい。