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職場発良いニュースと悪いニュースと

研究所には研究者が大勢いて、研究者というのは良くも悪くも変人が多い、らしい。
変人というよりは、この人は病んでいるのではないか、と思う人も少なくない。
その病み方や変人ぶりが大発見につながる事があるし、
変人であっても、何の不快感もない、魅力的な方々がたくさんいる。
そう、病んでいても、周りに迷惑をかけずに研究に専念してくれればよいのだ。
 
が、最近はそうとばかりも言えない良性ではない変人の方々がいるので、問題になるのだ。
 
プロジェクトに参画する、期限付きの雇用者をポスドク(ポスト・ドクトラル・フェロー)と言って、
つまりは任期付きの研究スタッフになるのだが、
某グループのポスドクさんが、成果を出すことに関してプレッシャーをかけられて、
「精神を病んだ」、「パワハラで上司を訴える」、と言っているのだそうだ。
 
時々こういう話がある、というよりは定期的にある気がする。 
ただ、アカハラアカデミックハラスメント)もパワハラパワーハラスメント)も、境界が難しいんだよな、と、思う。
 
何度教えても、どう教えても一人だけついてこれない学生の親御さんが、
我が子が留年したのは教え方が悪いからだ、と、教授にいちゃもんをつけてくるご時世である。
ポスドクさんにしたって、成果を出している人が午後出勤でさっさと帰宅したって文句は出ないが、
実験が上手くいかないのに、実験室から遠ざかっている人には、何度も指導するしかない。
夕方から出てきて、夜中に仕事をしていて、夜勤手当が出されない、と苦情を言われても困るし、
一方、夜間実験の方が車の振動や電圧の揺らぎが無くて良いデータが出す装置があるのも確かなのだ。
そうそう、時差のある異国の実家に長電話をかけるために、夜遅く入り浸る外国人ポスドクも少なくない。
 
まあ、上記のポスドクさんはそんなトラブルがあったので、ちょっと調べたら、
前職(我が研究所に来る前に勤めていた大学)でも、仕事が理由で精神科に通っていて、
パワハラで教授を訴えるだのなんだの、というトラブルがあったんだそうだ。
 
                    何でそういう人を雇っちゃったかなあ……… 
 
自分だったら騙されないかと言われたら、やっぱり気付かないかもしれないけどさ。
 
 
もう一つのトラブルとやらは、某グループで空出張がばれたそうで
今だにそんなことをする人がいるのかね。
確かに、かつては、科研費の出張費数万円と、クレスト等の出張費の残額数万円を、
二つの空出張で合算して、一度の必要な海外出張旅費の足しにする、という事があったと聞く。
ただ、今は片道ごとに別の予算を使うことも可能になったし、きちんと説明すれば……と、不思議に思ったのだが
どうやら、問題の方は、空出張の経費を自分のポケットに入れてしまったらしく~ 
      そんなやつ、論外じゃ★  
             無関係な部署で良かった。顔を合わせたら軽蔑の言葉を浴びせてしまったかもしれない。
 
 
 
以前、私のグループに来てくれていたポスドクさんは、正反対だった。
自分の出張旅費や日当で研究費を食うのがもったいないからと、
申請する日数を減らして良いか、と尋ねてきた。
一日の日当や宿泊費が決まっていて、そこまで高い宿に泊まらなかったから、
差額を研究費に戻したい、というのだ。
研究費全額、コストパフォーマンスよくすべて研究に使い切りたい、という意識が強かったんだと思う。
                    (学生時代に、限られた資金の中で装置設計をさせられたりすると、こういう研究者になりやすい)
殊勝な心がけだが、国の研究予算はそのような融通は効かない。
「気持ちは嬉しいけれど、宿泊費や日当はちゃんと自分でとってください」、と伝えたら、
それなら、研究室の事に使います、と、学生さんにおごったり、飲み会の時に酒を提供したり、に使ってくれた。
別の大学スタッフとなった当時の学生さんは、
「ほんっとに、どれだけおごってもらったか分かりません」と、今でも季節のあいさつを欠かさないようだ。
 
 
共同出願していた特許申請が特許化されたので、
既に別の職場に移動しているその元ポスドクさんにも、研究所から報奨金が出る。
振込先を聞きたいので、連絡先を教えてください、と特許室に尋ねられ、
そういえばどうしてるかなあ、と、思いだしたりした。
 
一昨日、国際会議の予稿を書いた。
既に研究テーマが変わったので、彼の名前は連名ではなく、リファーした文献の中にあるだけだ。
でも、会えば楽しいし、また共同研究できるテーマが見つかるかもしれない。
9月に、会えるといいな。