無題……というか、〇〇ナウ
炎天下の歩道を歩くのが嫌だったので、都バスに乗った。
9時過ぎなら通勤の混雑は終わっているし、
渋滞も少し解消されて、車が動きやすくなるからだ。
バスが高齢者でにぎわう時間にも早いので、バスの中はガラガラだ。
後ろの方に座って、日差しで真っ白に見える下町を眺めてた。
と、隣の座席に、60代中ごろと思しきおじさんが座った。
車内はガラガラなのに、なんでわざわざ近くに来るかな。
人間臭と熱気が嫌だなあ、席を移動しようか、と、思っていた矢先、
足元に置いたカバンをいじっていたおじさんが、私の足首を がしっ と握った。
人間臭と熱気が嫌だなあ、席を移動しようか、と、思っていた矢先、
足元に置いたカバンをいじっていたおじさんが、私の足首を がしっ と握った。
o O ○!???
私は足を組んでいたので、足首は床から30~40㎝ 程度浮いていた。
隣で屈みこんでいたおじさんにとって、手ごろといえば手頃な高さだ。
隣で屈みこんでいたおじさんにとって、手ごろといえば手頃な高さだ。
なお、掴まれた手首を振りほどくのは動作としては簡単だが、
とっさに足首を振りほどくのは難しい。← やってみてくれ。
とっさに足首を振りほどくのは難しい。← やってみてくれ。
「な、何すんですか?」
「え、あ、すまんすまん、つい、ぼんやりして」
はっとした様子で、手を放したのだが、
はっとした様子で、手を放したのだが、
不快だったが、こうなると自分が席を変わるのも負けた気がするし、
足首つかんだだけだと痴漢とは言いにくくても、
足首つかんだだけだと痴漢とは言いにくくても、
これ以上手を出せば老人相手に過剰(?)反撃する理由もできるな、と、居座った。
とはいえ、おっさんが喋りかけようとしたので、すかさずイアホンを耳につけた。
ところで、視覚を閉ざすと、聴覚が敏感になるのは確かなようだが、、
反対に、聴覚を閉ざすと嗅覚が鈍るような気がするのは、実に不思議だ。
反対に、聴覚を閉ざすと嗅覚が鈍るような気がするのは、実に不思議だ。
なお、イアホンで聞くのはほとんどがクラシックか環境音楽だ。
数少なかった乗客も、ほとんどがバスを降りた。
「それにしても、暑いねえ」 忘れてた、このおっさん、まだいたんだ。
o O ○ *3
「ねえ、どこまで行くの?」
o O ○ *4 「金山」
「? ん? それはどこ……」
「名古屋」
「………………」
一緒に地下鉄に向かって歩いてきたおっさんは、そこで立ち止まった。
o O ○ *5
そういうわけで、東海道新幹線に乗ってます。
おっさんは名古屋で玉砕されたのか、それ以降ついてきませんでした。
出張に向かう様には見えない服装がいけなかったのか、
葛飾から東京駅に向かうのに、わざわざ浅草経由していくのがいけなかったのか、
馴れ馴れしいおっさんは、暑苦しいことこの上なかったです。
天気は良いけど、雲も多いから、今日も富士山は見えないかな。
ゆっちさんに頼まれているメッセージ原稿でも考えよう。
ゆっちさんに頼まれているメッセージ原稿でも考えよう。