紫陽花ジャングル
金沢八景の駅のホームのすぐそばに、古民家がある。
木造で、大きなカヤぶきの屋根がいくつも並んでいる、とても古風な一角だった。
そのうちの一つは、あじさいをたくさん植えていたので、 (←アンダーラインをクリックするとリンクに飛びます)
花の季節には、家の落ち着いた色とあいまって、
それはそれは素敵な、そのままフォトフレームに入れてもいいような景色になっていた。
残念ながら、2010年に古民家の一つが燃えてしまい、
次に通りかかったら、黒い炭になった柱が、そのまま焼け跡に残っていた。
焼け跡はそのままにされていたようで、その後、焼け跡に丈の高い雑草が生えたり、
炭となった屋根の骨組みの上に植物が生えたりして、
家全体が緑に包まれ、朽ちて自然に戻っていく道をたどっているようで、
それはそれで見ごたえのあるものになっていた。
昨日、また、前を通る。
あじざいが花盛りだ。
いや、むしろ、紫陽花のジャングルの中に、廃墟が溶け込んでいるようだ。
SF小説が好きだ。
映画も好き。
でも、SFに出てくる朽ちた街に、心穏やかな植物はない。
骨組みを木で作り、天然素材で覆う日本の木造建築だからこそ、
こんな風に植物の中に溶け込めるのだろう。
歩行者道に溢れ出すような紫陽花をそのままにし、
撤去も整地もしないこの家の持ち主に、どんな理由があるのかはわからないが、
これを目にする人が不快に思わないことが、
このまま残されている理由なのだろう、と、ふと、思った。
木造で、大きなカヤぶきの屋根がいくつも並んでいる、とても古風な一角だった。
そのうちの一つは、あじさいをたくさん植えていたので、 (←アンダーラインをクリックするとリンクに飛びます)
花の季節には、家の落ち着いた色とあいまって、
それはそれは素敵な、そのままフォトフレームに入れてもいいような景色になっていた。
残念ながら、2010年に古民家の一つが燃えてしまい、
次に通りかかったら、黒い炭になった柱が、そのまま焼け跡に残っていた。
焼け跡はそのままにされていたようで、その後、焼け跡に丈の高い雑草が生えたり、
炭となった屋根の骨組みの上に植物が生えたりして、
家全体が緑に包まれ、朽ちて自然に戻っていく道をたどっているようで、
それはそれで見ごたえのあるものになっていた。
昨日、また、前を通る。
あじざいが花盛りだ。
いや、むしろ、紫陽花のジャングルの中に、廃墟が溶け込んでいるようだ。
SF小説が好きだ。
映画も好き。
でも、SFに出てくる朽ちた街に、心穏やかな植物はない。
骨組みを木で作り、天然素材で覆う日本の木造建築だからこそ、
こんな風に植物の中に溶け込めるのだろう。
歩行者道に溢れ出すような紫陽花をそのままにし、
撤去も整地もしないこの家の持ち主に、どんな理由があるのかはわからないが、
これを目にする人が不快に思わないことが、
このまま残されている理由なのだろう、と、ふと、思った。