ブログ引越し検討中 (仮住まい)

yahooブログからの引越しを検討中です。現在テスト使用中。

(ポルトガル)ファドを聞く & 料理三昧

ファドは、ポルトガルでも社会的底辺にいる人々から発祥した音楽のせいか、明るい曲調でもどこか物悲しい。

イメージ 3

男だ女だ、船乗りが帰ってこない、これも私の人生ね、的な歌詞に対して、
ファド歴2年の16歳では、本人の醸し出す物悲しさは皆無だが、えっらい声量で熱唱してくれた。
それに、一番左のギターラ(12弦のファドギター)のソロもすごかった。爺さん、やるなあ……

ちょうど隣の席にポルトガル人研究者がいたので、
 「普段からファドって、聞く?」 と、尋ねたら、
 「好きな人もいるけど、私は悲しい時や、気分が落ち込んだ時しか聞かない」 ということだった。

ポジション的には、演歌……か?

というわけで、カンファレンスディナーで、ALIANCAという地下ワイン倉庫に行ってきた。
レストランとしてググると、この学会がヒットするくらいマイナーなようだ。
綺麗なんだけどな、美術館の中での食事なので、一般的ではないのかも(下の酒蔵画像はALIANCAのHPより)

イメージ 4

これは大混雑のバンケット風景。 
白ワインはどちらかというとさっぱりしてておいしいけど、赤ワインは濃いなあ……

イメージ 5

 「気温が高いので、アルコール度が高く、味が濃くなる」 そうで。←片っ端からこの人に聞いている


以下、説明してもらったり、(珍しくガイドブックなども持っていたので)調べた料理群。



イメージ 6
レイタオン・アザード : メイン(中央)は子豚のロースト。時間をかけて焼いているそうで、とても柔らかい。



イメージ 7
バカリャウ・ア・ブラス : マッシュポテトに干しダラを入れたみたい。魚嫌いの私でも美味しいと感じる。



イメージ 8
パシュテイユ・デ・バカリャウ : 干しダラのコロッケ



イメージ 9
右上のカルボナーラみたいなデザートは、聞いた名前を探しても見つからなかった。
カスタードで和えて、シナモンをかけてあるパスタ。
カルボナーラかと思って食べた時の衝撃がなんとも
南の方ではコメをこの味にするのだが、北の方はコメがないのでパスタ(小麦)を使うそうだ。



そういえば、コメのバージョンは、学食で出てきてたな。
イメージ 10



続いて、スイーツ写真。

イメージ 11
グアルダナップ : ナプキンを折った形に見立てたスポンジ&卵黄クリーム。
ウェルカムカクテルのつまみとして出てきた。



イメージ 12
オヴォルシュ・モーレシュ : めっちゃ甘い卵黄クリームが入った最中みたいなもの。
アヴェイロのお菓子で、これも、ウェルカムカクテルの時に出てきた。
法衣の糊として卵白を使っていた時代に、大量に残る卵黄で作ったそうだ。



イメージ 13
パステル・デ・ナタ : エッグタルト。
学会のコーヒーブレイクには左にあるような小さいのが出てくるのだが、
街で購入すると、右くらいの大きいサイズ。卵のクリームが美味しい。
ポルトガル何処でも売っているけれど、リスボンの近くに発祥の地(?)があるとか。

金平糖(コンフェイト)や、練りきりのもとになったスイーツも、ポルトガルのものが多いらしく、
また、信長が食べた、などなどいろんな逸話を聞く。

交易してたんだなあ、昔はめっちゃ栄えてたんだろうなあ、と、思う。



次は学食シリーズ (学会の昼食は学食のミールチケットがついていたので)

イメージ 14
柔らかめの豚肉と、パスタ。 フルーツ&スープは毎日ついてくるようだ。
全体に薄味で、オリーブオイルや塩で味は各自で調製するらしい。



イメージ 1
これはソーパ・デ・グレーメスというポテトベースのスープ。



イメージ 15
巨大な豚肉料理。ドイツのアイスバインっぽい。 おいしいけど、量が多いよ……



イメージ 16
これも豚、かな? コメやいんげんはえお組み合わせるものらしく、大量に出てくる。



イメージ 17
フランゴ・アッサード : 鳥の丸焼き。今日もいんげん 
サラダの黒っぽいのは色の濃いキャベツの千切り。



イメージ 18
この縮緬キャベツのスープも、ポルトガル独特のもののようだ。ガルド・ヴェルデ。
薄味で、各自で味を調製するようなので、薄味好みの日本人にはありがたい。



毎日、魚料理と肉料理から選べるようになっていたのだが、私は魚は一度も選ばなかった。
唯一食べられるタラ以外にも、イワシの丸焼きや、よくわからない魚の丸揚げなど、
他の人に聞くととてもおいしいのだそうだ。 魚アレルギーって、なんか損してるよなぁ……

しかし、いずれも、どこかが貧しく、つつましい気がする(まずいというわけではない)。
法衣の糊の残りでスイーツを作るのもそうだし、
コメが取れないから小麦でというのもそうだし、
トリパスというポルト名物のモツ煮込みも、船乗りが大量の肉を持って船出するので、国に残る人たちが、
残りもののモツを料理して食べた、という話だ。

たとえかつて栄えていても、昔の料理の話を聞くと、とてもつつましく感じるのは、
なんだかんだで昔は限られた物で、つつましく生活していた、っていうことかな。



最後は、ホテルの朝食。
左上の無塩モッツアレラみたいなチーズは大好きなのだが、日本で見かけることはないなあ。

イメージ 2


さて、そういうわけで、明日はポルト経由で、ドイツに移動します。

ドイツでも迎えに来てくれる相方(共同研究者)に 
「夕食を一緒に食べよう」、って言われてるんだけども……