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映画鑑賞録 『トランセンデンス』

どんどん行きます。フライト映画鑑賞録 『トランセンデンス
http://transcendence.jp/

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ジョニデは、こういう役もうまくこなすのね…… (死因になる毒薬はポロニウムですか)

<あらすじ>
人工知能PINNの開発研究に没頭するも、反テクノロジーを叫ぶ過激派グループRIFTに銃撃され
命を落としてしまった科学者ウィル(ジョニー・デップ)。だが、
妻エヴリン(レベッカ・ホール)の手によって彼の頭脳と意識は、死の間際にPINNへとアップロードされていた。
ウィルと融合したPINNは超高速の処理能力を見せ始め、軍事機密、金融、政治、個人情報など、
ありとあらゆるデータを手に入れていくようになる。
やがて、その進化は人類の想像を超えるレベルにまで達してしまう。
.                                        (シネマトゥデイより)                               

人工知能に移植された天才科学者の頭脳って、
ずいぶん昔からこのパターンの小説やら漫画やらがあった気がするのだけど。

意識を人工知能に移植することは、人工血液を輸血するのと同じように、彼を救うことになるのかな?
はじめ、こんなにツッコミどころがあっていいのか? と、思うような疑問が、
繰り返し、異なる立場の者のセリフによって、異なるタイミングに湧き上がる。
(ああ、これは、わざと観客に考えされてるんだろうな、と、思いはじめる)

ウィルに悪いことをしている意識はまるでなく、怪我をした人、病んだ人を人を救っているだけなのが
機械的思考の暴走というより、ただただ切なく思える。
それは、人間的ではないかもしれないけれど、
思考し、進化する(環境を変えていく)のが人間の本質ならば、その本質を守っている事に他ならない。

彼は誰も殺していない。殺さない。
しかも、ラストで、ウィルスに侵されるのを承知していながら、エブリンをアップロードした。(←ように見えた
人工知能の中のウィルは、エブリンよりもずっと深くものを考えているし、ずっと潔い。
「世界を変えたかった、飢えをなくし便利で平和な世界を作りたかった」のはエブリンで、
ウィルは初めから、「何も変えたくはなかった」 ……
銅線のネット(金網)で電波を遮り、ネット(電話やメールの呼び出し)のない週末を暮らしていた彼の心が、
人工知能の中に残っている気がする。

そして人工知能にインストールされたウィルスはすべての電力を奪い……都市は廃墟になった。
希望にも不安にも見えるラストシーンも秀逸だと思う。

すでに公開されていて、映画評はあまり良くなかったので観ようかどうしようか悩んだのだが、
観てよかった

(レビューなどの評価が低いので、ちょっとここのを見てみたら、SFファンではない人たちが、
難解であると言ったり、ありきたり(私も一瞬そう思ったけど)だとこき下ろしたりしているようだ。
また、映画のあおり文句も、映画の本質とずれてたんじゃないかな。
注意深く見ていないと、SF考証(の説明)もわかりにくかったし。
そういうわけで、むしろ逆に、SF好きにならいいんじゃないか、と、思う)