ブログ引越し検討中 (仮住まい)

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ごめんね、ジジ

昨日、土砂降りが降って、雷が鳴った。
停電対策としてカンテラティーキャンドルに火を入れた。
ティーキャンドル(←お葬式でも使った)を灯したら、去年のお正月に死んだ爺ちゃんハムスターを思い出した。

ほとんどの動物は雷が嫌いだから、大きな音ではびくっとなってしまうハムスターは、きっと怖がるだろうな、
雨が上がったら、屋外(でも内庭)にある爺ハムのお墓にお線香をあげようか、と、思った。
そういえば、爺ハムのお墓に雪が積もりそうになった時、剣士たちは傘をさしかけようとていた。

でも、新しいハムスターであるジジ(女の子)のことは、思い浮かばなかった。
彼女にとっては初めての雷だったかもしれないのに。怖かったかもしれないのに。
ジジは毎晩回し車を回して、毎日ケージ越しにひまわりの種や、キャベツの切れ端を手渡しで貰って、
二日に一度くらい、ケージから出してもらって、人間の手のひらで遊んでいた。
ほとんどのハムスターが、上に上に登って行こうとするのに対して、
ジジは、掌の階段を下りるのが好きだった。


でも、ジジのことはまだあまり知らない。12月の終わりに、家に来たばかりだから。
なのに、眠るように、誰にも挨拶せずに、死んでしまった…………

イメージ 1

12月の22日に、間もなく生後2か月になるという、大きめのハムスターを購入してきた。
爺ハムに似ていたせいもあるけれど、
子供たちは、「このままにしておくと(売るのに大きくなりすぎると)、この子はエサハムにされてしまう」、と、
助け出すつもりもあったのだろう、家に連れ帰り、ジジ(漢字で書くと爺)と名付けた。

世間一般的には、とてもよく懐いて、可愛らしい動きをして、人間の手に寄ってきていたから、
とても良いハムスターだったと思う。
子供たちもハムスターを飼い慣れていたから、懐かせるのもたやすかったのかもしれない。
ジジも居心地はよさそうだった。
ケージから出してくれ、と、すぐに人間を呼ぶようになった。

でも、飼い主たちの心の中には、無敵の爺ちゃんハムスターがいて、何かと比較していたんじゃないだろうか。
その証拠に、ジジにかぼちゃを与える時は必ず爺ちゃんハムのお墓に小さな一かけらを供えていたのに、
ジジが何を一番好きなのか、わからないままだった。
キャベツもレタスも食べた。ヒマワリの種はそれほど好きでなかったかも。
ハムフードのドライ野菜も好きだったのかな。―――やっぱりわからない。
この一週間、体が軽くなったけれど、冬場の方が丸々としている生き物だから、それほど気にしなかった。


良く懐いていたハムスターたちは、亡くなる前に、何か合図をしてきた。
夜中に鳴いて人を呼んでみたり、いつもより長く手に乗っていたり、
爺ちゃんハムなど、家族が全員が帰宅するまで、ほとんど脈が取れないくらいの状態で、でも、動いた
そんな知能はないはずだと知りつつも、別れを言ってくれているのかな、と、思わされた。


ジジは何も言わなかった、何の気配もなかった。
とても懐いていたはずなのに、急に、何も言わずに逝ってしまった。
最後の夜に、雷で怖い思いをしたのかと思うと、やりきれなかった。
それでも何も言わなかったのは、
自分がどんなに懐いても、飼い主の心が自分にない事を知っていからかもしれない。

祖母宅にいる剣士に電話で告げたら、彼女は泣いたけど、号泣するほどではなかった。
お抹茶も、ジジをお墓に埋める時に、ホロリと涙をこぼしただけだ。
懐いていたジジが不憫だった。彼女は器量のいいハムスターだ、何も悪くない。

前のハムスターに心があるのに、新しい子など飼うべきでなかったのだ。

剣士に送るために、写真を一枚撮った。驚くほど安らかで、綺麗な顔をしていた。
毛並みも、ふわふわだった。



ごめんね、ジジ。



ハムスターの飼いかたが未熟でもいい、あなたを一番に可愛がってくれる家族の所に、
次は行けますように……
いや、あんまりあっさりした逝き方は、
ジジには本当に行きたい家と飼い主が、どこか他にいたのかもしれないね。