(韓国)こういう国際会議もあるのか
社会学系・理学系双方が集まる国際会議に参加してきた。
国際会議というのは、生命科学なら生命科学という分野で研究している各国の研究者が、
国際的な組織を作って研究会を開くもので、いろんな国を順番に回る。
オリンピックと同じだ。
来てほしければ誘致するし、国内情勢や中心人物の都合で、時期や開催地をコントロールする。
これもオリンピックと同じだ。
会議にかかわる費用は、主催する国際組織である程度の資金を持っている時もあるし、
参加者から会議の参加費を集めて賄うこともあるし、
その分野の発展による利益を見込める企業が、寄付金を出す場合もある。
たとえば医療関係は母体が金持ちなので、ホテルで学会を行うことが多いし、
半導体業界は羽振りのいい時は一流ホテルだったが、そうでなくなってからは公的なホール類になり、
もっとお金のない自然科学系学術学会は、大学にお願いして無料で会場を借りるのが現状だ。
さて、今回の国際会議、社会学系、理学系、人文系(?)が混じっているので、
利益を受ける業界がわかりにくく、寄付金を出すのは、NPO団体や準公的機関のみだ。
加えて、母体である国際組織もそれほどお金を持っているところではなかったから、
同じ学会がヨーロッパやカナダで行われた時は、市営のホールや大学を借りるのが一般的だった。
今回、韓国での開催にホテルを使用したいという話があった時点で、母体団体はずいぶん抵抗したようだ。
結局、四つ星ホテルは阻止したものの、
中心街のホテルでなければこのような会議を開けない、ということでしぶしぶ承諾。
なのに、バンケットに出し物は出るわ、全食事学会持ちだわ、
2時間おきの休憩ごとに珈琲に紅茶に、ケーキ類に…… しかもそれらを、ホテル従業員がサーブする。
普段、我々が参加している学会はホテルで行われたとしても、企業提供の珈琲マシーンと紙コップだし、
学術学会のほとんどは、自販機で各自飲み物を買うのだが。
国の音楽と舞踏の舞台を観ながら………
フルコースのガラディナー(前日に引き続き、この日もフランス料理っぽい)。
至れり尽くせりの接待をされて、喜ぶ人たちならいいが、だったら参加費をもう少し安くしろ、とか、
NPO団体が寄付してくれた金を、そうなふうに使っていいのか? と、疑問が起きる。
EUの代表者は、ほとんど笑みを浮かべない―――
でも、好評を得られていない様子だと思うと、彼らはもっと接待しようとする。
ああ、悪循環。
デザイン変更になった日本の某競技場の件で、
アスリートたちは 「グランドがちゃんとあって、競技がしやすければ、デザインはどうでもいい」
と話していたのを、ふと思い出した。
次回開催国は決まっていて、その先、日本開催の誘致が完了している。
日本もともすれば、箱重視、過剰接待に落ち込んでしまうように思う。
何を、どのようにもてなすのか、一度きちんと考えた方がいいと思うのだが、
一介の研究者である私は、どうやったらこの分野から逃げ出せるかにばかり、頭を使い始めている。
国際会議というのは、生命科学なら生命科学という分野で研究している各国の研究者が、
国際的な組織を作って研究会を開くもので、いろんな国を順番に回る。
オリンピックと同じだ。
来てほしければ誘致するし、国内情勢や中心人物の都合で、時期や開催地をコントロールする。
これもオリンピックと同じだ。
会議にかかわる費用は、主催する国際組織である程度の資金を持っている時もあるし、
参加者から会議の参加費を集めて賄うこともあるし、
その分野の発展による利益を見込める企業が、寄付金を出す場合もある。
たとえば医療関係は母体が金持ちなので、ホテルで学会を行うことが多いし、
半導体業界は羽振りのいい時は一流ホテルだったが、そうでなくなってからは公的なホール類になり、
もっとお金のない自然科学系学術学会は、大学にお願いして無料で会場を借りるのが現状だ。
さて、今回の国際会議、社会学系、理学系、人文系(?)が混じっているので、
利益を受ける業界がわかりにくく、寄付金を出すのは、NPO団体や準公的機関のみだ。
加えて、母体である国際組織もそれほどお金を持っているところではなかったから、
同じ学会がヨーロッパやカナダで行われた時は、市営のホールや大学を借りるのが一般的だった。
今回、韓国での開催にホテルを使用したいという話があった時点で、母体団体はずいぶん抵抗したようだ。
結局、四つ星ホテルは阻止したものの、
中心街のホテルでなければこのような会議を開けない、ということでしぶしぶ承諾。
なのに、バンケットに出し物は出るわ、全食事学会持ちだわ、
2時間おきの休憩ごとに珈琲に紅茶に、ケーキ類に…… しかもそれらを、ホテル従業員がサーブする。
普段、我々が参加している学会はホテルで行われたとしても、企業提供の珈琲マシーンと紙コップだし、
学術学会のほとんどは、自販機で各自飲み物を買うのだが。
国の音楽と舞踏の舞台を観ながら………
フルコースのガラディナー(前日に引き続き、この日もフランス料理っぽい)。
至れり尽くせりの接待をされて、喜ぶ人たちならいいが、だったら参加費をもう少し安くしろ、とか、
NPO団体が寄付してくれた金を、そうなふうに使っていいのか? と、疑問が起きる。
EUの代表者は、ほとんど笑みを浮かべない―――
でも、好評を得られていない様子だと思うと、彼らはもっと接待しようとする。
ああ、悪循環。
デザイン変更になった日本の某競技場の件で、
アスリートたちは 「グランドがちゃんとあって、競技がしやすければ、デザインはどうでもいい」
と話していたのを、ふと思い出した。
次回開催国は決まっていて、その先、日本開催の誘致が完了している。
日本もともすれば、箱重視、過剰接待に落ち込んでしまうように思う。
何を、どのようにもてなすのか、一度きちんと考えた方がいいと思うのだが、
一介の研究者である私は、どうやったらこの分野から逃げ出せるかにばかり、頭を使い始めている。