映画鑑賞録 『コードネーム Ｕ・Ｎ・Ｃ・Ｌ・Ｅ』

帰国便ＡＮＡのフライト映画。　『コードネーム　Ｕ・Ｎ・Ｃ・Ｌ・Ｅ』

　　東西冷戦の最中の1960年代前半。
　　CIAのナポレオン・ソロ（ヘンリー・カヴィル）とKGBのイリヤ・クリヤキン（アーミー・ハマー）は
　　核兵器拡散をたくらむ謎多き国際犯罪組織を制圧するために、
　　長年の政治的対立を超えて手を組むことに。
　　思考や方法論も真逆の二人は、組織につながる手掛かりである行方をくらました科学者の娘を守り、
　　核兵器の大量生産を阻止すべく奔走する。 　　シネマトゥデイ　より、あらすじ。



冒頭のベルリンの壁に妙に既視感があると思ったら、時代が『Ｂｒｉｄｇｅ　ｏｆ　Ｓｐｙ』　に近かった。
1960年代の人気テレビシリーズ「0011ナポレオン・ソロ」を映画化したものらしい。

詐欺師＆宝石泥棒だったのナポレオン・ソロってのがもともとの設定なのかどうか知らないし、
彼の名前になんとなく記憶があるものの（この映画を観るまで）有名マフィアの名前だと思っていた。
だから原作・原案に従っているから面白いのか、この映画自体が面白いのか見当がつかないのだが、
すごく面白かったのは確かだ

お話は、プルトニウム圧縮法が書き込まれたマイクロテープ（ぜんぜん小さくない）を盗み出す話。
ベルリンの壁の抜け方もそうだし、ソロとイリアの出会い方もそうだし、
もう、思いっきり、絵に描いたようなエンターテイメント。

解説を読んでから思ったのは、オリジナルに011ってついてるけど、
007と同じでＳＩＳ（ＭＩ6？）のナンバーだよね？　英国諜報部だよね？　ＣＩＡになっちゃってていいの？　とか。
あれ？　でも、英国が途中からかかわってきたよね、ソロが英国系じゃまずかったのかな、とか。
リメイクするときの設定のいじり方など、実はよく考えられていたのかも、と、思った。
イリヤっていいやつだなあ。クールだし服のセンスが（ブランドにスポイルされたソロよりも）いいし。

続編が作られたら、きっと観ると思う。　……いや、もとのテレビシリーズを知っていればそうでもないのか？


ミッションインポッシブルや、００７、みんな昔～大昔のリメイクものや続編ものがヒットしているのは
それでいいのかなあ、と思わないでもないけど、
それは当時のほうが目に見えたスパイ活動が実施されていたわけで、
だったら、時代劇だと開き直って、当時のスパイ映画を作ればいいのかな。
時代劇で斬りあっている侍や、馬で急ぐカウボーイに
銃を使わないから、車や飛行機を使わないから、服装が、言葉が……だから現実味がない、
と、突っ込みを入れる観客はいないもの。