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お亡くなりになったのか……

大学のスタッフや研究者をしながら、結婚して、子供を育てるのは、
日本の職場環境と日本の男女のものの考え方では難しいことだったようだ。
だから、かつて日本の女性研究者が少なく、なおかつ
私が学生の頃にお世話になった数少ない女性教授は家族を持たなかったりする。

世の中にはいろんな女がいるんだ、ということを、昔の私は知らなかった。

「自分が苦労したから、あなたも苦労しなさい」
「その苦労に打ち勝てないくらいなら、結婚なんてやめちゃいなさい」
「大学教授になりたかったら、結婚なんて諦めなさい、私だって諦めたんだから」

世の中で成功した女性たちの中に、そういう発言をする人たちがいるのを、私は知らなかった。
今も知らない。そういう発言のせいで傷ついた人たちから、間接的に聞くだけだ。


女性活躍推進法とか何とか、世の中が変わってきた今でも、
同世代~大学院生でも、「両立なんて無理なのに、甘いよね」と、口に出す女性がいる。

*彼女らは、私を家族を作らずに学問に専念している女だと思って、同意を求めて話してくる。 
なにも悪いことしてないのに裏切ってる感があって、複雑だ



甘やかされて育ったんだよ、私は。



就職したとき、結婚したとき、娘(平成9年)が生まれたとき、
私の周りにいた数少ない女性教員たちは、みんな手放しで喜んでくれた。

研究所の上司や学会に掛け合ってくれたり、ベビーシッターを手配してくれたり、
厳しい言葉で激励する人も、優しい言葉で守ってくれる人もいたけれど、
みんな、「仕事も子供も、両方とも大丈夫よ」 と、励ましてくれた。


そんな風に、励ましてくださった方の1人が、昨日、お亡くなりになった。

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よくお会いしていたのは、この頃だ。
この方も、優しい方だったな。

質問者が少なくて、座長の私が困っていると、必ず挙手してくださる方だった。


週末のシンポジウムなどのときに、シッターさんは休みだし、
娘を誰にあずかってもらおうって、困っていた私に
「連れてきちゃえばいいのに、見ててあげるよ」
 って、めっちゃ安易におっしゃってましたが、

私も、その言葉に乗せられて、誰も手配できなかったら連れて行けばいいと思えたから、
座長を引き受けたり、学会やシンポジウムに登壇したりできたんだと思います。
そうやって、いろんな仕事を引き受けることができたから、
順調にキャリアを積めたんだと思います。


あの子、もう大学生なんですよ。






お通夜に伺えるかどうかわかりませんが、ご冥福をお祈りいたします。