柴又のケルベロス

午後から仕事なので、銀行やら、区役所やらで雑用をこなす。
途中、柴又のケルベロスを発見。

文京区のケルベロスは「汚水」だったけど、葛飾のケルベロスは「雨水」なんだな。

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駅の改札のすぐ外側に、街歩きスタイルで中学生くらいの集団がいて、改札が通れなくなっていた。

私の前にいた３０代くらいのサラリーマン（推測）が
集団の引率っぽくみえる大人（これも推測）に、

　「ここは邪魔だから、ちょっと避けてくださいよ」　風のことを言ったら、
　　　　　　　　「きょええええ！！！」　　と、叫びだしてしまった。


彼らは養護施設の一団（推測）で、引率に見えた大人の彼も、引率される側の人だったみたいだ。

中学生（推測）の一人が、慌てて走ってきて、叫び続ける男性をなだめて脇に移動させつつ、
我々に向かって、「すみません」と、頭を下げた。

介護される人（大人＆子供）と、ボランティアの人（大人＆子供）が、入り乱れているようだった。

養護施設とは書いたけど、みんな軽度の障がいみたいだし（推測）、
ぱっと見だけだと誰と誰がどうなっているのかわからん。

特に、謝罪も対応もせずに、「弱者には気を使いなさいよ！」と、我々を睨み付け、
「あんたも謝ることなんかないのよ！」と、中学生を怒鳴った中年女性は、
引率者なんだか、引率される側なんだか、単に足を引っ張ってる人なんだか、本当にわからんよ。

少なくともサラリーマン（推測）は、
叫び声を聞いたときに、「やばっ」という顔をして、自分のほうが脇に避けようとしていたし、
道をあけてくれた中学生（推測）にも、「ごめんね」って、言ってたよ。


夏休み最終日（推測）を、ボランティアにささげていたであろう少年が、
偏った正義感や、迷走する善意で、
あの中年女性みたいに歪んでいかなければいいが―――と願うばかりだ。