残暑の獣
「きゃああ、やだっ 今、窓の外にサルみたいなのいた」
「どこかから逃げ出したのかな。ニュース見てみろよ、あ、戸締りちゃんとしておけよ」
「さ、サルって言われたあ」
「だから化けて出るなら、茶髪はやめとけっていったじゃん」
*タイトルは残暑に出てくる日焼&茶髪の幽霊とそれを獣としか目視できない夜更かしカップル、の略
昨日、電車で幽霊はなぜ長い黒髪なのかを、議論(?)しているカップルがいた。
金髪や茶髪で、はっきり見えない感じでうろつくと、「動物園から逃げ出した獣っぽい」から、という主張に、
隣で聞いていて笑いそうになった。
でも、スキンヘッドだったら、幽霊じゃなくて宇宙人だと思われちゃうだろうし、
出ようとしているときのBGMに、ファンファーレを鳴らされたら、思わずピシッとしちゃうだろうし。
若くても美人でも、太っていたら幽霊としてサマにならないだろう、とも、思う。
そういえば、以前、腰の曲がった老婆の幽霊は、
>の向きで浮かんでいるのか、への向きで浮かんでいるのか、あるいは腰が伸びちゃうのか悩んだ。
人間の先入観って、意外に不自由なものなんだよな、と、思ったり。
(―――何で後半が消えているんだろう?)
(書いたことほぼ忘れてるんだけど、お抹茶BOYが体調不良で家で寝てて、
でもってそれは、一昨日、宿題をするのに徹夜してた性みたいで……
運動部なのに、こういう体力はないんだなあ、という話でした)