いったい何なんだよ【2】 平等病の人々
明日の土曜日は三箇所で会議があり、そのハシゴをするのだが、
そうやって同一の日に押し付けた甲斐があって、
今週は平和にオフィスと実験室を往復していた。
自分のところにない装置を使いに、職場の別のエリアの実験棟にいったりなんかもして
研究の仕事は近年ないくらいにサクサクと進み、
また特許申請しなきゃ、という状態になった。
さて、普段は行かない実験棟に行ったので、普段会わないさんに会った。
お茶を飲みながら近況報告などしていたら、さんの部署のアシスタント(パート)の女性たちが入ってきた。
なんでも、パートさんの一人の時給が上がったそうだ。
どこをどう間違ったか、ほかのパートさんにそれが知れた、らしい。陳情に来た感じで、激怒している。
「うきー!! 何であの人だけ時給があがるのよ! 私たちだって同じ時間働いてるんですよ!」
。oO *1
「平等でないとっ そうよ、みんな同じじゃないと、労働意欲にかかわるわっ」
「そうよ、差別はよくないわっ」
昔は、「仕事をしてもしなくても給料が同じで、年功序列でしかないから、研究意欲がわかない」、
という研究者が多い国立研究所だったのだが、
能力給だの評価制度だのはじめたら、ほとんどの研究者が仕事をするようになった。
でも、事務方のパートさんには、仕事ができてもできなくても同じ給料で働くのが当たり前で、
仕事ができるアシスタントさんが同じグループにいると、ストレスがたまるから、
仕事ができる人を別の部署に移動させてくれ、って主張して(自分はほかの部署には行きたくないらしい)、
結果的に自分が辞めていった人もいたし、
それまで働いていたほかのバイトさんたちより、(後から入ったものの) 自分のほうが年上だから、給料を上げろ
と、主張してた人もいた。
とにかく、足並みをそろえることが好きで、少しでも違うと、大騒ぎになる。
……似たような職種で、複数のアシスタントさんを雇うときは注意しなきゃな、と、変なところで勉強になった。
組織運営者たちは、大変なんだろうなあ。
ま反対の考え方をする人たちの、双方の勤労意欲をあげなくてはならないんだから。
それでも、研究所は研究者中心だから、うちでは能力給が横行しているのかな。
事務方や、非常勤の人もめちゃ辛の評価制度を導入しちゃえばいいのに。
*ええええ、聞くところによると、その昔、事務系でも評価制度を取り入れようとしたけれど、
論文とか受賞とかみたいな客観的な判断基準がないので、上司の心積もりだけの評価になって、
飲み会に参加する人や、仲のいい人が高評価になって、セクハラ問題まで起きたのでやめたそうだ。
平等病は大嫌いだけど、それはそれでひどい話だよなあ。
そうやって同一の日に押し付けた甲斐があって、
今週は平和にオフィスと実験室を往復していた。
自分のところにない装置を使いに、職場の別のエリアの実験棟にいったりなんかもして
研究の仕事は近年ないくらいにサクサクと進み、
また特許申請しなきゃ、という状態になった。
さて、普段は行かない実験棟に行ったので、普段会わないさんに会った。
お茶を飲みながら近況報告などしていたら、さんの部署のアシスタント(パート)の女性たちが入ってきた。
なんでも、パートさんの一人の時給が上がったそうだ。
どこをどう間違ったか、ほかのパートさんにそれが知れた、らしい。陳情に来た感じで、激怒している。
「うきー!! 何であの人だけ時給があがるのよ! 私たちだって同じ時間働いてるんですよ!」
。oO *1
「平等でないとっ そうよ、みんな同じじゃないと、労働意欲にかかわるわっ」
「そうよ、差別はよくないわっ」
昔は、「仕事をしてもしなくても給料が同じで、年功序列でしかないから、研究意欲がわかない」、
という研究者が多い国立研究所だったのだが、
能力給だの評価制度だのはじめたら、ほとんどの研究者が仕事をするようになった。
でも、事務方のパートさんには、仕事ができてもできなくても同じ給料で働くのが当たり前で、
仕事ができるアシスタントさんが同じグループにいると、ストレスがたまるから、
仕事ができる人を別の部署に移動させてくれ、って主張して(自分はほかの部署には行きたくないらしい)、
結果的に自分が辞めていった人もいたし、
それまで働いていたほかのバイトさんたちより、(後から入ったものの) 自分のほうが年上だから、給料を上げろ
と、主張してた人もいた。
とにかく、足並みをそろえることが好きで、少しでも違うと、大騒ぎになる。
……似たような職種で、複数のアシスタントさんを雇うときは注意しなきゃな、と、変なところで勉強になった。
組織運営者たちは、大変なんだろうなあ。
ま反対の考え方をする人たちの、双方の勤労意欲をあげなくてはならないんだから。
それでも、研究所は研究者中心だから、うちでは能力給が横行しているのかな。
事務方や、非常勤の人もめちゃ辛の評価制度を導入しちゃえばいいのに。
*ええええ、聞くところによると、その昔、事務系でも評価制度を取り入れようとしたけれど、
論文とか受賞とかみたいな客観的な判断基準がないので、上司の心積もりだけの評価になって、
飲み会に参加する人や、仲のいい人が高評価になって、セクハラ問題まで起きたのでやめたそうだ。
平等病は大嫌いだけど、それはそれでひどい話だよなあ。
*1:同じ時間働いても同じだけの仕事量じゃないから、給与が変わるんじゃね?)
「……彼女は、資格を持っていたし、国際会議の事務局も一人でやってくれたからね」
「きーー! 仕事ができるからって、あの人だけ特別扱いするんですか!?」
「ねえねえ、さん、一人だけ給料高いなんて、おかしくないですか?」
「研究者は能力給だから、同い年で1.5倍くらい違うよ。仕事ができりゃ高給」 ←火に油を注ぐやつ
「け、け、研究者はそうかもしれないけどっ 事務はみんなで協力しないとっ」
「仕事ができる人が、できない人をフォローするのが当たり前なんじゃないですかっ?」
。oO ((うちのアシスタント、仕事ができる人だけでよかったぁ♪