知らなくったって仲良しなんだよっ

というわけで、仕事（外部の会議）に行ってきた。
会議自体はへビィで鬱々としたものだったのだが、その場に20年来くらいの知り合いの女性がいたので、
（ついでに帰宅方向も一緒なので）しゃべりながら、いっしょの電車に乗った。

聡明で、フランクで、いつも適度な距離感にいて、でも、その距離感が快適な人だ。
議題に出ていた話の続きになる。　
役員同士が分担して、いろんな仕事に当たるのだが……

　「なんかさあ、私、苦手なんだよねぇ　さんって。押しが強いというか」
　　　　　「押しの強さなんて、ちゃんは弾き返すほうじゃないの？」
　「いや、押されてどうこうじゃないんだけど、不愉快、っつうか……さんには悪意が全然ないんで、なおさら」
　　　　　「仕事ができりゃ人柄などいらない、と公言しているあんたが、なぜ苦手ｗｗ」

　「ええとさあ、たとえばさあ……　姫いるじゃん？　さんは今度と仕事するみたいでさ、
　　　と仲がいい私に彼女は結婚してんのかとか何処に住んでるのとか何歳なんだとか子供はいるのかとか、
　　　あんなに綺麗なら恋人がいないわけないのにそうういうのも知らないなんて貴女は姫さんと仲悪いんじゃ
　　　ないの？とか一緒に仕事してたならそのくらい知ってなきゃおかしいとか――すごい勢いで聞かれた」
　　　　　「あーーそれは、私も不快だ」

　「仲がいいだけじゃダメなのか？　仕事のできる美人（←姫のこと）ってだけじゃダメなのか？」
　　　　　「あはは、それ、わかるわぁ」
　「PTAのお母様たちでも情報を知るのが趣味の人や噂好きな人はいるから、免疫はあるつもりなんだけどさ」
　　　　　「もめっちゃ強いけど、そういう人は苦手だろうな」
　「数少ない女性だし、仕事ができて面倒見がいい人だから、さんを嫌う理由にはならないんだけど」
　　　　　「個人情報がなくても仲がよくなったり、一緒に仕事して、出張先（←学会）で一緒に温泉入ったり
　　　　　　　確かに私たちが特殊な状況かもしれないけどね」

そういえば私は、さんが体を動かすのが趣味でアスリート体型でその割に胸があることは知っているが、
既婚者か未婚かは長らく知らなかった。近くの駅に住んでいることも知らなかった。
どっちでもいいと思っていたし、偶然がないと知る機会はないし、もちろん、用がないなら話題に出すこともない。
既婚者であると知ったのは、特許出願のときに旧姓を書かれてしまって云々、の話題があったせいだ。
「あ～、それ、私もある」　ということでお互いに知ることとなった。


たぶん、ネット上で親しい人なんかも、それと同じかと思う。
本名知らなきゃダメなのか、会ったことなきゃダメなのか　って。



時々、孤独だ、同性の仲間がいない、友達がいない、と話す働く女性のブログを見かけるのだが、
彼女らの判断基準も、さんと似ている気がするんだ。

どこまで知れば、親しいと思えたり、安心したりするんだろうか？

と。　明日の土曜日も仕事です。
なんだか会議ばかりしてる気がします。
無意味で形式的な会議ならサボれもするんだけど、ちゃんと議論をして物事を決めていくので、休めない。
というか、決めなきゃならないことがこんなにたくさんあるんだよな･･････

なお、明日の会議にも、知り合いの女性がいらっしゃるはずですが（←知り合ってまだ数年なので敬語）、
やっぱり、個人情報を知らないまま、仲良くなっていくんだろうな、という気がします。