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職場は夫の保育園?

研究者に限ったことではないが、女性の少ない職場で職場結婚をすると、
夫側が5歳から10歳くらい年上のことがある。
大学や研究所もその例に漏れず、夫の年齢が10歳以上上の夫婦もいる。
仕事にかまけて、子供のいない(作ろうと努力したのにできない)女性も、少なからずいる。
私も産婦人科に通った口だから、彼女らのもどかしさや口惜しさや、そして吹っ切った気持ちがよくわかる。
でも、上の世代の夫たちは、友人である同世代の男女よりも、それを理解しない場合もある……

たまには妻の立場から、ちょっとだけ、ストレッシーな話をあれこれ。


<金の出入り>
今や成人式を迎える長女が生まれた頃、いわゆる育児休業を取った。
家事や赤ん坊の世話はヘルパーさんに手伝ってもらっていたせいもあって、、
赤ん坊が眠っているときなど、手持ち無沙汰だった。
webで会社の仕事をすることもできたが、無給になる上、当時上司と揉めて転属願いを出していたから、
自己研鑽の論文読みや、執筆くらいしかやることがなかった。

テレビで通販の番組などを見ていると、ついつい購入してしまいそうになるし、
子供をつれて出かけるのも、静かで個室を用意してくれる店を選ぼうとすると、とても高い。
育児休業中で収入が少ない上、この散財はたまらんな、と、
収入増のために昔やっていた物書きバイトを復活させ、これも昔売買していた株取引を再開した。
時間があると、面白いように進む。面白いように儲かる。
テレビは株式情報ばかりになったから、無駄な通販に気をとられることもない。

そのときにふと気づいた、私という人間は、金を使うか稼ぐかしかできないんだな、と。
稼ぐことをやめると、使うほうに行っちゃうんだ、
ロハスとかスローライフとか、あるいは低収入低支出の生活はできないんだな―――と。


<チャイルドケア・おっさんケア>
高収入でも、経済観念がないとか浪費癖があるとか、一般的には男性に多いと思う。
最近、そのせいで生じたトラブルを耳にした。
冒頭に書いたように、同世代の女性研究者の配偶者は、結構な年上であるパターンが多い。
彼らがリタイア世代に達した。
ここで問題が起きる。彼らは自宅でじっとしていられないのだ。
退職金で浪費に走り、あるいは、それまで我慢していた彼らの趣味に家族まで巻き込もうとする。
とにかくいるものいらないもの、深く考えずに散財しまくってしまうのだそうだ。
面倒を見てくれる人がいないと、家を荒らしまくるパターンもある。
せっかく子供の手が離れたと思ったのに、家に帰ると散らかりまくって、
しかも(妻が外で働いていて)食事が作られていない、と不機嫌になっていて困る、と、妻である友人は言う。

旦那がリタイアして自宅にいるから、その面倒を見るために仕事を辞めた、と話す女性もいる。
「日中、どっかで預かってもらえばいいのに」
「ああ、会社って、あの人の保育園みたいなものだったのね」 
「そうそう、面倒見てくれる秘書さんがいて」
                   洒落にならんやろ、それ

子供が小学校に行っている頃、PTA活動をこちらの仕事のない土曜日に行おうとしたら、
土曜日は夫が家にいて世話をしなきゃならないから、ダメだといっていたお母さんたちがいたな。
彼女の夫は世話をする保護者がいないとだめだなんて、幼児かよ、と思ったものだが、
面倒を見てもらわなければいられない夫族は一定数いて、
年齢とともに増加する(若いうちはOKでも歳をとると変わってしまう)傾向になるようなのだ。


<かまってちゃんは意外に多い>

我が家でも、夫の物忘れが急激に多くなった。 (←彼は50代半ば)
しかも忘れたことを認めずにとぼけるので、本当に呆けたのか誤魔化しているのかわからない。
もともとが頭脳労働の人だし、比較的家事もするほうだったから、安心していたのに、
50歳を過ぎたあたりから急に、言い草が義理父に似てきた。
まるで時限装置でもついていたみたいで、とうやら油断は禁物のようだ。
一緒に見ていたニュースに対する彼の意見に耳を貸さないと不機嫌になってしまったり、
部屋が片付いていないことを、(散らかした自分を棚に上げて)妻に苦言するなど、  (←私は聞きゃあしないが
年寄りじみてきたなあ、と思うことも少なくない。
物忘れと同時に、自分の発言を聞かせたい、他人にかまわれたい、という意識も強くなったようだ。

物忘れといえば、友人(女性)は夫側に問題があって子供ができなかったのだが、
夫側の親戚筋にはそれを伝えなかったので、働く彼女が常に矢面に立たされた、と嘆いていた。
リタイアした彼女の夫は、子供ができなかった理由が自分にあった事をすっかり忘れ、
 「子供を作っておけばよかったのに」 と言い出したそうだ。
親戚たちの思い込みが、自分の思い込みにもなってしまったのか、恐ろしいものである。
「私も子供が欲しかったから、無精子症の貴方と離婚しようと思ったことがある」、と言っちゃえ、と
我々(男性含む)はそのとき散々、けしかけたけど。
夫族はある年齢になると、そのくらい、自分に都合の悪いことを忘れてしまうようなのだ。

義母は横暴な義理父をうまく転がしていたので、テクニックを伝授してもらおうとも思うが、
でも、ついて歩いて脱ぎ捨てた服を集めるとか、見当違いな意見を、ニコニコと聞いているとか、
私にはできそうもないなあ……


<自分はどうなるだろう?>
自分の習性は女性よりも男性、つまりおじさんに近い気がする。
収入が多い分、支出も多い、衝動買いも浪費も多い。
ブログなどで、性別を見誤られるのは、文体のせいばかりではなく、主張やテーマが男性的だからだろう。
私にも部下やアシスタントがいて、職場では彼らにサポートされるのが当たり前になっている。

かまって欲しかったり、自分を認めて欲しくなるのが、男性特有(性差ゆえ)のものならいいが、
リタイアしたときに、自分はどうなるのかなあ、と、不安になったりもする。
いや、私の分野だと、非常勤や再就職で70くらいまで現役の教授もいるんだよな、
ずっと働き続けていれば大丈夫だろうか?
それはそれで、後どんだけ働くんだ、と気が遠くなりもするが、
身近で横暴な年寄りを見るにつけ、どうやったら正常な(?)自分をキープできるだろう、と、
つい、考える――― そういう年齢になったって言うことかな。



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