がんばれ天使
昼間の地震は、震度2ながらマグニチュード6まで行ったようで、
研究所で揺れはじめたときに 「いやな感じの揺れだね」 とは言ったものの、
このペースで溜まった(地震を引き起こす地殻歪の)エネルギーが分散してくれればいいね、
と、話し合った。
さて。
M省はじめ、政府機関の仕事の仕方が強引なのは今始まったことではない。
小中学校から大学にいたるまで、学校組織への依頼の仕方の無茶ぶりは、
頻繁に叩かれるところだが (……というか、大学から私も文句を言っていたが)
外への無茶ぶりなど、身内(直属機関)への無茶に比べりゃ
かわいいもんだ、と、今は思う。
時速5kmで歩ける人がいるとする。歩くのが仕事だとする。
毎日残業をしたとしても、一日50km、月~金で250kmだ。
M省は違う。
終業間際にの5時に電話をかけてきて、明後日の正午までに215km進むと思っている。
途中走ってくれたら250kmいくかな、などと期待する。あほっ
少なくともM省の本省にいる彼らはそういう働き方をしているわけだが、
関係者全員に同じ働き方を強制するもんではない。
そういう働き方にそぐわない人たちもいる。 たとえば、研究者とかさ。
そして研究者の園にくる本省役人も、いろいろストレスが溜まるのは想像に難くない。
研究者のほとんどはみなしキャリアだから(←博士号を持っていて国Ⅰ研修を一緒に受けている)
本省の “キャリアさま” だからといって、「うん、俺も。それで?」 だし、尊敬の指標はほぼ「研究」だけだ。
外国人職員が一人入れば、公用語はぱっと英語に切り替わるし、
仕事内容をまとめたければ、外国人職員に概要部分は英語で説明する必要がある。
ヨーロピアンは 「勤務時間以外は仕事をしない」 から、そこから書類をもぎ取るのは大変だろう。
英語のペーパーテストなら本省の事務官のほうが得意かもしれないが、
英語で悪態ついたり、宥めたり、叱ったり、となると、場数を踏んでいないとどうにもならない。
日本人たちだって、ちょっと失敗すれば私と同様 「この、馬鹿天使!」 という態度を隠さない。
馬鹿天使、こと伝令役のキャリアさんから、昨夜遅く(11時ごろ)メールが来ていた。
いわく、「明日の10時までに云々……」
7時過ぎに東京フォーラムを出るときには何も言っていなかったから、
その後4時間の間に、M省に戻って追加の打ち合わせをしてきたのだろう。
締め切りを伝えると同時に 「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」というメール文面だったから、
そろそろ参ってるんだろうなあ、と思って、早めにメールを返してあげた。 ←ちょっと恩着せがましい。
研究所に出向してくるキャリアの何名かは、ノイローゼ状態で早めに逃げてしまうのだが、
馬鹿天使さんは年齢が若いから(←それだけ優秀ってことだが)、ことさらに風あたりが強いのだろう。
大臣直々に依頼されてさ……
しかもその大臣は、さっさとバックレ(離党&辞任)ちゃってさ……
でも、大臣の意図は継承されているという上司の指示の下に、
出向先に伝令を持ってきて、普通の官僚程度に横暴(?)に指示しただけなのに、
しかも書類を出させるのは、研究機関に大型予算を運んであげるためだったのに……
天使にしてみれば、どうして俺はこんな目にあうんだ、と思っていることだろう。
さっき、書類の御礼に電話をかけてきたのだが、なんだか声が泣きそうだった
他には誰もリプライしてくれないから、催促の電話をかけたら怒鳴られたんだそうだ。
30前後って年齢は、大学院生とあまり変わらないんだよな~
うちの学生も、何回か泣いちゃったことあったよな~
えらそうにしてても、虚勢張ってるだけのことって、多いんだよな~
しっかりしろよ、キャリアだろ? プライドあったんだろ? と思いつつ
「大丈夫ですよ、いざとなればみんな間に合わせますから。
ほら、学園祭の前夜みたいな? なんだかんだ血が騒ぐ人が多いから、大丈夫ですよ」
「みんな今日まではXXXXで忙しいから、少し待てば送ってくれますよ。会ったら催促しておきますし」
相手が年下だからといって、こちらが威張って何になる。 ……馬鹿だけど。
ここで少しだけ庇ってあげて、
将来私に、いや、うちの研究所に肩入れしてくれるようになれば見っけものだ。
少なくとも、研究者に対して反感を持ったり、使用人(?)扱いする官僚にはならないでほしい。
だから、自分の書式をテンプレートにして、書類作成担当者全員に、
「この辺の枠に言葉と図を1,2枚入れればいいのではないかと」 というメールを出しておく。
我々の素案を最後にまとめて物語を作るのは天使の仕事だから
我々が遅れれば遅れるだけ、M省との間に挟まれている彼がきつくなる。
だから彼がこれ以上徹夜をしなくてすむように。
たぶん今日もこれからM省に出かけていくのだろうが、―――まあ、がんばれ。
また地震があったね。(仙台周辺震度5)
夕刻の地震で、実験装置をとめてきて良かった。
研究所で揺れはじめたときに 「いやな感じの揺れだね」 とは言ったものの、
このペースで溜まった(地震を引き起こす地殻歪の)エネルギーが分散してくれればいいね、
と、話し合った。
さて。
M省はじめ、政府機関の仕事の仕方が強引なのは今始まったことではない。
小中学校から大学にいたるまで、学校組織への依頼の仕方の無茶ぶりは、
頻繁に叩かれるところだが (……というか、大学から私も文句を言っていたが)
外への無茶ぶりなど、身内(直属機関)への無茶に比べりゃ
かわいいもんだ、と、今は思う。
時速5kmで歩ける人がいるとする。歩くのが仕事だとする。
毎日残業をしたとしても、一日50km、月~金で250kmだ。
M省は違う。
終業間際にの5時に電話をかけてきて、明後日の正午までに215km進むと思っている。
途中走ってくれたら250kmいくかな、などと期待する。あほっ
少なくともM省の本省にいる彼らはそういう働き方をしているわけだが、
関係者全員に同じ働き方を強制するもんではない。
そういう働き方にそぐわない人たちもいる。 たとえば、研究者とかさ。
そして研究者の園にくる本省役人も、いろいろストレスが溜まるのは想像に難くない。
研究者のほとんどはみなしキャリアだから(←博士号を持っていて国Ⅰ研修を一緒に受けている)
本省の “キャリアさま” だからといって、「うん、俺も。それで?」 だし、尊敬の指標はほぼ「研究」だけだ。
外国人職員が一人入れば、公用語はぱっと英語に切り替わるし、
仕事内容をまとめたければ、外国人職員に概要部分は英語で説明する必要がある。
ヨーロピアンは 「勤務時間以外は仕事をしない」 から、そこから書類をもぎ取るのは大変だろう。
英語のペーパーテストなら本省の事務官のほうが得意かもしれないが、
英語で悪態ついたり、宥めたり、叱ったり、となると、場数を踏んでいないとどうにもならない。
日本人たちだって、ちょっと失敗すれば私と同様 「この、馬鹿天使!」 という態度を隠さない。
馬鹿天使、こと伝令役のキャリアさんから、昨夜遅く(11時ごろ)メールが来ていた。
いわく、「明日の10時までに云々……」
7時過ぎに東京フォーラムを出るときには何も言っていなかったから、
その後4時間の間に、M省に戻って追加の打ち合わせをしてきたのだろう。
締め切りを伝えると同時に 「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」というメール文面だったから、
そろそろ参ってるんだろうなあ、と思って、早めにメールを返してあげた。 ←ちょっと恩着せがましい。
研究所に出向してくるキャリアの何名かは、ノイローゼ状態で早めに逃げてしまうのだが、
馬鹿天使さんは年齢が若いから(←それだけ優秀ってことだが)、ことさらに風あたりが強いのだろう。
大臣直々に依頼されてさ……
しかもその大臣は、さっさとバックレ(離党&辞任)ちゃってさ……
でも、大臣の意図は継承されているという上司の指示の下に、
出向先に伝令を持ってきて、普通の官僚程度に横暴(?)に指示しただけなのに、
しかも書類を出させるのは、研究機関に大型予算を運んであげるためだったのに……
天使にしてみれば、どうして俺はこんな目にあうんだ、と思っていることだろう。
さっき、書類の御礼に電話をかけてきたのだが、なんだか声が泣きそうだった
他には誰もリプライしてくれないから、催促の電話をかけたら怒鳴られたんだそうだ。
30前後って年齢は、大学院生とあまり変わらないんだよな~
うちの学生も、何回か泣いちゃったことあったよな~
えらそうにしてても、虚勢張ってるだけのことって、多いんだよな~
しっかりしろよ、キャリアだろ? プライドあったんだろ? と思いつつ
「大丈夫ですよ、いざとなればみんな間に合わせますから。
ほら、学園祭の前夜みたいな? なんだかんだ血が騒ぐ人が多いから、大丈夫ですよ」
「みんな今日まではXXXXで忙しいから、少し待てば送ってくれますよ。会ったら催促しておきますし」
相手が年下だからといって、こちらが威張って何になる。 ……馬鹿だけど。
いや、彼が馬鹿なんじゃなくて、M省のものの進め方が無茶なんであって。
ここで少しだけ庇ってあげて、
将来
少なくとも、研究者に対して反感を持ったり、使用人(?)扱いする官僚にはならないでほしい。
だから、自分の書式をテンプレートにして、書類作成担当者全員に、
「この辺の枠に言葉と図を1,2枚入れればいいのではないかと」 というメールを出しておく。
我々の素案を最後にまとめて物語を作るのは天使の仕事だから
我々が遅れれば遅れるだけ、M省との間に挟まれている彼がきつくなる。
だから彼がこれ以上徹夜をしなくてすむように。
たぶん今日もこれからM省に出かけていくのだろうが、―――まあ、がんばれ。
また地震があったね。(仙台周辺震度5)
夕刻の地震で、実験装置をとめてきて良かった。