10年早いわっ
電車の中で、娘の小学校時の父兄だったさん───と、出くわす。
(前から思ってたんだけど母親でも父兄と称する不思議。小6のお兄ちゃんに来られても、先生困ると思うんだけどな)
会釈を返したら挨拶もそこそこに、健康飲料だか、ダイエット食品だかの売り込みをかけられる。
すぐに離れたかったが、私は知らない細身のおばちゃん が一緒にいて食い下がり、
どうやらお二人とも勧誘員(?)らしい。
誰でにでも効果のあるダイエット食品なんてありえなくないか?
普段からヨーグルト食べて発酵食品大好きな人が、乳酸菌や米麴のタブレット飲んでも今更だし、
ジョギングが趣味で毎日走ってんのに、一日5分の運動でウエスト10cmマイナス!ってのもないだろ。
向き不向きってもんがあるんだよ、普段の生活からの変化量で体型が変わるんだよ。
「じゃあ、1セットだけ注文しておいていいかしら?」
お~い、お前、話聞いてたか? と、思いながら、こういう輩には “必殺・馬鹿のフリ” しかない。
「私はぜんぜん買う気はないのにさんに支払ってもらっちゃうなんて悪いわあ。ありがとねっ」
それでも、 「え、、、私とさんの仲じゃない、一回くらい買ってくれても」、
とか何とか―――つうか、この人とは数年ぶりに会ったんだけどな、
「でも~試供品なら貰うけど、私は△△社の○○○○(←きっちり正式名称を読む)は買わないよ。
こうやってはっきり言っておくと、裁判でお金返してもらえるんだよねっ(←てきとー)」
「せっかく薦めてあげてるのにっ」
「だったら買ってよ~。私とさんの仲じゃない」 (←報復)
「まあ、いつかみたいに、トラブルになっても申し訳ないしぃ~」
そこまで言ったら、さんは何かを思い出したらしくて、あわててパンフレットを取り返して離れていった。
はまだ少し名残惜しそうにしていたけど、あの後さんから、
あることないこと様々なうわさを教えられたに違いない。
以下、悪口雑言モードなんで、ちっちゃい字に。
さん、あんた、私が無口だった印象しかなくて(そっちしか覚えてなくて)、甘く見てただろ、
子供の口から聞く、抜けてて頼りなくて、アニメオタクの母親像に引っ張られたんだろ。
娘の入学説明会で、私が素朴な質問で追及して先生を泣かせて、
父母会(←こっちは父母だな)を崩壊させたのを思い出せよ。
馴れ合い的なコミュニケーションが苦手だからって、弁は立つんだよ、私は。
そもそも私達(←私の他にも大学教員をしてる母親がいた)が無口にしていたのは、
あんたらがビビッて喋りかけなくなったからだろ。
娘の小学校時代に比べれば、息子の関係者とは幾分(かなり?)平和に接しているけど、
よほど気をつけていないと、相手を傷つけないことよりも内容を伝えることを優先してしまい (←仕事なら当然だが)、
相手をへこませたり、泣かせてしまうことを考えると、
“コミュニケーション”はやっぱり苦手なんかもしれないけどね。
もっとも、勧誘員も、売り込みに専念していて会話が成立しないから、“コミュニケート”じゃないけどね。
目の前の相手と穏やかに会話できれば、用件は伝わらなくても、誰が困っても良い考える人たちも、
話している内容が場違いでも嘘でも、ニコニコ聞いてあげて相手を傷つけないのを良しとする人たちも、
そういう人が存在しているのは知っているが、それでは会話の意味がないし、納得いかなくてね。
まあ、そんなコミュニケーションはなくてもいい、と思っているともいえるか。
で、私にパチ商品を売りつけようなんて、10年早いわっ と思いつつ、
10年ぶりに会っても、状況が10年前と変わっていなかった事実には、もう、なんとも言えない
人間(哺乳類全般)は成人すると成長しないんだなあ、なんてことを思う。