ブログ引越し検討中 (仮住まい)

yahooブログからの引越しを検討中です。現在テスト使用中。

怒る時間がない忙しさ

■学会にいる困った人の話■

少し前に、私の所属していた二つの学術学会、A学会とB学会が合併した。
私は双方に所属していたのだが、
A学会は停滞気味の企業系会員の多い学会で、年々会員数が減っていき、そのため運営資金も減少気味、
Bは会員数は多いけど大学関係者ばかりで、もともと運営資金はない学会だった。

大局としてはもちろん、私個人的にも、合併には異論はなく、
合併することで、また元気を取り戻してくれるのではないかと、ひそかに期待していたし、
盛大な祝賀会をして、新学会はイケイケになっていいはずだった。


でも、企業や銀行の合併でトラブルが起きるのと同様、やり方が変わるのが気に入らない人たちがいる。
気に入らないのはわかるが、より良い方向に変わっていくべきだし、
良くない方法を行っていたとしても、何らかの経緯や理由を反映しているなら、説明するべきだ。
という、理屈はともかく、新体制に対処できない人がいる。

いわゆる対応力のなくなった、お爺ちゃん研究者なんだけども。

彼は、自分の裁量で動かせる資金がなくなったことに、とてもとてもご立腹で、
でも、その措置は使える資金が少ない合併学会としては当然のことなのだが、
どうしても納得いかない――らしい。

 「昔は私の裁量で動かせる資金が多かった。招待講演者の交通費は好きなだけよこせ」
      
      。o O *1

 「いちいち上層部に申請するなんて、信用されていないようで気分が悪い」

      。o O *2

 「つまりね、B学会はこれまで中央で管理しなきゃ、不正が多かったってことなんでしょ

      。o O ((悪態ついて、ゴネはじめたなあ~)



■研究費の話■

さて、我々の使う研究費にはいくつかあって、

1.研究所の中で配分される、一人当たり 50万円~300万円 程度のスタンダードな研究費、
2.気軽に応募する 200万円~500万円の、いわゆる科研費などの個人研究費、
3.研究室単位で利用する外部と競って文科省からもらう 1000万~5000万円 の研究費、
4.もうちょっと大掛かりにして、ほかの研究所や大学と組んで応募する、1~5億円の研究費、
5.自分の研究を研究所の売り物のひとつとして、研究所単位で応募する、数億~数十億の研究費がある。
6.金額的には100万~1億の、企業との共同研究費。

3,4,5あたりになると、自分の研究室で人を雇うお金になるのだが、
1000万くらいの金額が複数あっても、博士研究員を雇いにくい。
そうなるとつまり、仕事は増えて、実験装置は購入できるが、人間が足りない。 つまり忙しい。

人を雇う金を手に入れなければっ というわけで、
2億の研究費に応募することにして、先週一週間、書類書きに専念していた。
前週末に職場の締め切りがあったはずだが、文科省の締め切りは明後日だから……まあ、そういうもんよね。

ところが先週はやたらに会議が多く、その中のひとつが件の爺ちゃんがゴネたやつだ。


■心の余裕がなくて、天使になる■

理屈と先延ばしと、問題のすり替えで、会議の席で相手を黙らせるのは私の得意するところなので、
議長や近くの席の知り合いたちが、「さん、一言、発言してよ」 と、促すのだが、
なんていうのかなあ、爺ちゃんがとんでもないことを言ってるのはわかるが、
そして、その発言に対して思うところはなくもないのだが、
ぜんっぜん、腹が立たないのだ。

     「私は心が内職中だから忙しい。 良きに計らえ~」 ってモードだ。

とにかく今は、人が足りない、こんなことに心を動かす暇はない。



さっき書き上げ、(私だけじゃなく、他大学の共同研究者たちも、メールを送ると30分で返してきてた)、
ひとたび、ほっとして、ハムスターのケージの掃除をした。

初めて食べたかぼちゃが大好きになったのはいいが、
ハムスターの口と腸を経由して、ケージがとても香ばしい匂いになってしまったからだ。

イメージ 1

この後、夕食も作ろうかな。(←忙しいときは、夫が作っているので)


なお、ほとんどスマホ写真も撮っていなかったことに気づく。
これは亀有のそばの中川かな。

イメージ 2


はからずも、 ♪なっか川に浮かぶ~ 夕日をめがけて♪ となっている。

youtubeを引用しようと思ったが、なんだかやたらシュールなのしかないな。
こち亀の、「葛飾ラプソディ」です。


 

*1:お友達研究者を好き放題接待してるから、資金足りなくなったんじゃねーの?

*2:信用してねーもん