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卑屈かつ傲慢

卑屈で、かつ傲慢……
まあ、たまにいるんだよ、そういう人が。

でもって、高学歴で頭もいいのに、よい就職ができなかったり、
“自分より若い人や、学歴のよくない人” に命令されたりすると、そうなるパターンが増えるんだよ。

自分の教授に教えられるならかまわないが、“自分より若い人や、学歴のよくない人” が相手だと、
相手が知らなくて、自分の知っている知識に対しては、 
         「こんなことも知らないんですか、常識ですよ」
相手が知っていて、自分が知らない知識に対しては、
         「わかるわけないでしょ、それが何になるんですか?」
と、なんとも攻撃的なリアクションをするようになる。

相手に攻められたり、非難されたり、馬鹿にされたりするのを極端に恐れ、
わずかでも引けをとりたくない、自分が劣っていると思いたくない、と、ジタバタしている状況だ。
30代前半までは、学歴や職の有無に限らず、
自分が劣っていると思いたくない症候群にかかり、「劣等感から来る攻撃」をする人はいるが、
それを40過ぎまで引きずってるのは、やっぱり自分の立場を恵まれていない、と悲観している人だと思う。
彼らは、劣等感のほうを表に出すこともあり「私なんかが……」というへりくだりも混ざる。
なんとも(いびつ)な反応なのだ。
歪なのに、アカデミックにいると、そういう人の数は少なくない。

“自分より若い人や学歴の低い人”という、
彼らが反発するねたのひとつに、“女なんかに”ってのがあるから、
私は上記のようなせりふを吐かれるのには慣れてしまって、
いつの間にか、何も思わなくなった――― むしろ、「吼えてるなあ~」 と、聞き流せるようになった


さて、うちの研究室スタッフの中には、理系のアカデミック出身ではない、秘書さんたちもいるから、
上記のような攻撃的なリアクションに慣れていなくて、「何なんですかあの人」、となったりする。
また、劣等感など知らない天才街道まっしぐらの青年は、
どうして学問的な話をしているのに、相手が不機嫌になるのか、オロオロしてしまったりする。

昇格したり世に認められたりすれば、そいつらの「劣等感からの攻撃」衝動は消えるので、
  (一生消えない「性格的に問題のある奴」はいるし、「リタイア」して役職がなくなって再発する人もいるが)
だから、中2ぼうすの反抗期みたいなものとして、聞き流すべきなんだと思う。

     そんな口先問題(?)よりも、研究者の価値は実力の有無なんだし、
     実力に沿った社会的な立場や、周囲からの尊敬を手に入れて、さっさと中2坊主を卒業しろ。
     と、上司なら思えるのだが―――

「こんなの常識ですよ」 >>  「じゃあ、誰でもできるね、がんばって」
「何になるんですか」 >>  「今、必要になってるから、勉強してからやってみて」 

その後も何か騒いでいるときもあるが、本流に関係のないものと、聞き流す。
仕事をしているときは、仕事以外のことは気にならないのだな、私は。
めんどくさがりなのかもしれない。

    人種差別はしたくないが、インドの男性は女の下につくのが嫌な人が一定数いて、
    (反抗期のような時限付でない)厄介な抵抗をしてくることが少なくない。
    言いたくなかったけど、 「Who is your boss?」 と言ったこともある。←めんどくささのなせる業(苦笑)


文系のアシスタントさん(←帰ってきた赤ペン先生)は、いろいろ気を揉むようだ。
素直な彼女は、「劣等感からの攻撃」 に慣れておらず、ひどく傲慢な行動に思うようだ。

「あ~、よくあるパターンだから、平気平気。気を使わせて悪いねっ」

   「でも……いえ、私が言うのも何なんですけど」

「奴は自分の仕事はできるし、私は仕事が進めば、それ以外は案外どーでもいいのよ。
   今のメンバーだと研究室の雰囲気がいいほうが、進みがいいから、雰囲気をよくしてるけど、
   奴は学生に対してはめちゃくちゃ面倒見がいいし、そのうちこの環境(研究所)に慣れるでしょ」


どんな部下であっても、そのスペックを最大限引き出すのが上司の手腕だそうだ。
1年間だけ出向していたときの部署にいた、
契約社員のお爺さん (名目上は部下だったけど、何でも知っている叩き上げ的な人)が、
仕事ができないくせにプライドの高いアルバイト女性をなんとなく避けていた私に
「別の人に変るならともかく、3ヶ月(雇用最小期間)はこの人にできることやらせないと、無駄なだけです」
「半人(1/2人)前なら、二人掌握して一人分の仕事をさせましょう」 と、教えてくれた。
自分で研究室を運営するときの指標になっていたりする。

はもう、お仕事はやめただろうか?
入れ替わり立ち代りやってくる上司(キャリア)を、うまくコントロールしていて、
実質的にあの部署の主だったんだろうな。
控えめで、礼儀正しくて、何でもわかっていて、誰もが頼りにしていた――

そっか、彼のような人が一人いると、年食ってまで傲慢と卑屈を共存させてる研究者を
うまくコントロールできるかもしれないな。
誰かいないかしら。 


研究室が拡大しつつあり、いろいろと悩んでおります、はい。