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読書録 『リオ 警視庁強行犯係・樋口顕』

忙しいと、本を読みたくなるようでwイメージ 1

今野敏 『リオ 警視庁強行犯係 樋口顕』 新潮文庫 読了
         http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101321515/
今野敏の 『隠蔽捜査』 が大当たりだったので、購入した本です。
朝の電車の中で読了。帰りの電車で感想書いてます(笑)

amazonのレビューでは、それなりに評価が高いようですが、 うーん、いかがなものか?
以下、ネタばれだらけなので、小説を読む気のある人はパス願います。

悪く言うと、
  温厚で優秀なはずの刑事が、美貌の女子高生である容疑者に入れあげて、
  誰でもいいから別の犯人がいてくれ 、とばかり暴走捜査をし、
  偶然、真犯人に当たった .......   という作品。

ほかにも、
・記述がくどい。
   樋口の性格説明となるシーンやエピソードが何度も、しかも同じような言葉で出てくる。
   全共闘世代に関する話題も、別の人間が同じ言葉、同じ切り口で繰り返す。
・大勢出てくる刑事たちの性格のトーンが、ほとんど同レベル。
   (適当な用語がなくて、トーンという言葉を使ってみたが、
    善性悪性の割合、我の強さの割合、考えの深さなどに、濃淡がない。
    色合いは多少違うので、キャラクタライズはされているのだが………) 
・リオの美貌がないと説得力がないと思うのだが、記述からは風貌がピンとこない。
・いわゆるエンジョ交際、テレクラ、ブルセラショップ、また、高校生たちの振る舞いや考え方など、
   (著者のせいではないが)残念ながら、少し時代がずれてしまった。
・第1の殺人事件の通報者証言を、物音、悲鳴など時系列的に考えれば、リオ犯人説の矛盾は自明。
 後で使うのかと思ったら、そのままスルーされた。刑事たちが気付かないのは変。
など、かなり問題点が目立つ。

とはいえ、このシリーズの続きを探してみようと思う程度には、面白かったのです。
『隠蔽捜査』 の面白さを期待して読み始めたので、比較すると、文章的にも内容的にも物足りない。
             『隠蔽捜査』 がお勧め度200%くらいだったとしたら、『リオ』 は80%くらい。


かっこいいセリフが二つほど。
  「誰かの信頼を得ようとしたとき、波風を立てまいとしているだけじゃ
                             済まないことがあるということがわかった。」
  「誰だって演技をして生きている。それが楽しいか苦痛かの違いだ。」
樋口、ってかっこいいはセリフ吐きそうにないキャラなんですけどね(笑)

 *なお、エンジョコウサイと言う言葉が漢字で入っていると、記事が載せられないようです。
  なにかプロテクトがかかっているようですね。