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昔の読書録 『4TEEN』

         
                               YELL (エール)  オルゴールカバー    いきものがかり                
 
どちらの本にしようか悩みものだったりする。
でも、まあ、いきものがかり の動画を貼ったことだし…… こっちの記事は日本の話の方で。
   
特に普段、取り立てて自分が選ぶような作家だとは思わないんだけど、
石田衣良を読みはじめたのは、どういう理由だったんだっけ?
   
学生時代に、立教大学インターカレッジのサークルに入っていた。
理学部だてらに、確か、太宰かなんかを読むサークルだった。
池袋西口公園はその頃、可もなく不可もなく、危険もない、ごくごく普通の広場だったと思う。
池袋の西口>東武池袋西口公園立教大学
私にとって、これらは単にひと塊りに地元付近だった懐かしい風景だ。   
 
   
何だろう、この苦さは?
 
熱さと冷たさ、失望と一緒の暖かさみたいなものが 
軽快な若者のストーリーの奥から、いっしょくたに読み取れた。
ほんの少しの反感と共に、気になる作家のひとりにりなった。
テレビドラマなども放映されている作品だったのは、後から知った。
   
で、次が直木賞をとった 『4TEEN』   http://www.shinchosha.co.jp/book/125051/
読了したのは、数年前だ。 読み始めは、キングの 『Stand by Me』 の
日本の街中バージョンみたいだなあ、と思って、
でも、月島という遠くない街だったから、雰囲気を伝えるのが上手い作家なんだなあ、と思った。
     
   学校と言うのは不思議なところで、社会に出たら決して知り合いになりそうにはない、
   別の職業、別の家族構成、別の生活レベルを持った人たちと、深く知り合う機会ができる。
   決して釣り合わない家庭で育っていても、席が近かったり、何の気なく会話をしたのをきっかけに、
   子どもたちは親しい友達になる。
   
   でも、自分自身の考え方が変わってきたり、それぞれの家の経済状態がわかってきたり、
   成績がかけ離れてきて、生活様式が変わって、志望する進路が変わって……
   何よりも、子ども個人個人が、自分の家族と、友達の家族の違いに気付いてきて。
    
   それまで仲良くしていた友達と、急に離れるわけではないが、
   違いを認識したまま、付き合い続けたり、離れようとしたりし始める。
   多分、その感情はほろ苦いんじゃないかと思う。
   自分の判断ではなく、転居と転校という外的状況で、やむを得ず、
   それまでの友達と離れてしまった私には、想像することしかできないけれど。
   
Stand by Me の少年たちより、4TEEN の少年たちの年齢が高いのは、
ひとえに、日本と外国の子どもたちが、そういったことに悩む時期が違うからなんじゃないかと思うんだ・・・・・・
日本の子どもの悩み時期は、異性を気にしたり、恋愛を始めたりって言う年齢に近いから、
悩むことが一気に増えちゃって大変だなあ、と思う。
   
楽しくて、ほろ苦い作品を、そんなことを思いながら読んだのだ。 と、思い出した。
    
で、なぜ今読書録に書いたかと言うと、
上に貼りつけた いきものがかりの 「YELL」 で、この小説を思い出したからなのです。
内容的には、全然一致してないんだけどね、
 
     ♪ さよならは 悲しい言葉じゃなく~ 
               それぞれの明日へと 僕らをつなぐ YELL ♪
            
この、フレーズが、月島の道を自転車で走る少年たちに、かぶりました。
          
 
                                     ・・・・・・・・・・・・逃避中のお仕事は、もう少し。