糸車を作ってみました
カテゴリーは、工芸というより工作です
ある月のきれいな晩のこと、おかみさんは、糸車を回して、糸を紡いでいました。
キーカラカラ キーカラカラ
キークルクル キークルクル
ふと気がつくと破れ障子の穴から、二つのくりくりした目玉がこちらを覗いていました。
そして、月の明るい障子に、糸車を回すまねをする狸の影が映りました。
お抹茶BOYは、宿題の国語の音読で、教科書に出ている 『たぬきの糸車』 を読んでいた。
「糸車ってなあに」
「蚕のまゆ玉や、羊の毛から、糸を作るものだよ」
「キーカラカラ、キークルクル って やってみたい」
「どっかに糸車体験あるかなあ (ネットで調べて) みんな遠いね、博物館で糸車は見れそうだけど」
「・・・・・・・・・・できない?」
「(毛糸とペットボトルで) きっとこんな風に巻きとるんじゃないかな」
「オレもやる~」
「(あまりに楽しそうに、毛糸を巻きとるのを見て) 作ってあげようか、糸車」
「作るっ☆ 一緒に作る!!」
今日の私は、時計バンドを作ったおかげで工作づいている。
カッターやら接着剤やら工作セットも手元にある。
お抹茶が図工の時間に使うこともあるかと取ってあったお菓子の箱と、
ゼリーかなにかが入っていたプラスチックカップで、所要時間、約30分。
眠ると思っていたお抹茶が、最後までせっせと手伝ったのが予想外だったけど。
板の間に、白い糸の束が、山のように積んであったのです。
その上、ほこりだらけのはずの糸車には、巻きかけた糸までかかっています。
「はあて、不思議な。どうした こっちゃ。」
おかみさんは、そう思いながら、土間でご飯を炊きはじめました。すると、
キーカラカラ キーカラカラ
キークルクル キークルクル
と、糸車の回る音が、聞こえてきました。
びっくりしてふりむくと、板戸の陰から茶色のしっぽがちらりと見えました。
制作のために参考にさせてもらった木製の糸車の写真は、
オリジナル糸車作成の和楽工房さんから http://www.geocities.jp/warakukoubou/
下の写真が、お菓子の箱で作った糸車l。サイズ比較のために、みかんを横に置く。
お抹茶BOYは、『たぬきの糸車』 のいたずらたぬきと同じように、
とても丁寧に毛糸を糸車で巻き取っては束にして、最近まれに見るほど、満足で嬉しそうでした。
そこまで喜んでくれると、母は幸せです
でも、明日は日曜日とはいえ、いつまで毛糸紡ぎしてないで眠ったほうがいいと思うんだけど
(すでに1時)
お抹茶BOYは音読の話と、糸車作りを日記に書いていました。
担任の先生にたくさんコメントをつけてもらって、再び大喜びでした。
(2月21日)