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新年度雑感

新年度になりました。 今年度もよろしくお願いします。
 
<新部署>
研究所は部署が変わったり、今年からグループ員が増えたり、いろいろです。
忙しくなるのかもしれません。
グループ員に関しては、初めて、自分で 「この人がいい」 と採用したわけではない人達なので、
ちょっと心配だったりします。
……………年上の人いるし。 
…………………みんな博士だし。
・………………………・みんな男性だし。
                        まあ、どうにかなるでしょ
 
 
<省エネ>
研究所では、暖房はまったく入れず (研究装置も寒い方は平気、あ、でも動物実験棟は暖房しているかも)、
オフィス棟のエレベータも一機しか動かしていません(←5機くらいあったかと)。
窒素ボンベを運んだり、8階まである事を考えると、すべて止めるのは無理なので、最大の譲歩でしょう。
お役所系の研究所なので、かつてはデコラティブな厚紙で辞令書を貰っていたのですが
それも廃止し、メールに電子ファイルを添付したようです。
研究職員は、「まあ、紙貰わなくても、給料上がるときゃ上がるし」 と、言う人が多いのですが、
その紙に使命を感じていた事務官さんなどは、物足りないようです。
 
 
<エコエコ>
ちょっと外れますが、昨夜娘と話していて、おかしなことがありました。 
    「(文庫本の)上、中、下巻セットで買ったから、エコだった」
         「はい??」
    「エコポイントとか、言うじゃん」
         「エコバッグ、とか、エコでクリーンなエアコンとかどういう意味だと思ってる?」
    「経済的」
          エコノミーかよっ
 
少し前に学校で勉強してエコブームだった娘ですが、エコロジーとエコノミーをとっちがえていたようです。
確かに、間違いそうなCMがたくさんあるのも事実ですけど。 
 
 
このところは、計画停電がずいぶん緩和されているようです。
東京某区の自宅は計画停電の範囲から外れているので、この件での23区バッシングは心苦しく思います。
でも、ほとんどの駅やビルで、エスカレーターは止められているし、
お店の照明は半分以上落とされていて暗いし、空いている時間も少ないです。
商品の買い溜めが色々言われているけれど、入荷できるもの自体が少ないようです。
夜の幹線道路も、周りの店が閉まっているのでとても暗いです。
 
でも、それもこれも、私が良く行くドイツの地方都市なら、通常の明るさって程度だから、
今後日本の供給電力全体が減ってしまうなら、このくらいはいいよな、と思います。
自宅の停電も、一日に数時間なら、構わないと思っている家庭が多いと思います。
      (その停電が命取りになる病人がいたり、半日の営業停止につながる工場があるのもわかります)
だから、バッシング記事への売り言葉に買い言葉とはいえ、選民思想みたいに、
「悔しかったら東京に住みなさい」 的なコメントをネットで見ると、一緒にされたくないなあ、と思います。
 
 
<除外区域>
エスカレーターが止まっているので、長~い階段を下りて都内から乗り込んだ電車が、
研究所のある茨城県の駅に止まると、様子が一変します。
 
駅ビルのすべてのエスカレータやエレベータが動き、
明るい照明と、暖かな暖房と、軽快な音楽がガンガン流れています。
何よりも、女性の服装が違います。 
東京で電車に乗る女性たちは、明らかにハイヒールの割合が減りました。
いつ電車が止まるか分からない、歩いて帰るかもしれない、という理由なのだと思います。
つくばの駅ビルで買い物をしている人たちに、そんな悩みはなさそうに見えます。車移動だからですかね?
東京や千葉の人たちが、車ではなく電車通勤に切り替えたのに対し、
茨城県内の人は車通勤を続ける人がほとんどです。
駅の様子ともども、その事を地元の同僚に聞いたら、
 
    「茨城は被災地で、計画停電からも外れてるんだから、いいんだよ」 と、教えてくれました。
 
同じ国に被災者がいるのに計画停電からも外されるとは何たることだ、と、都民がバッシングされるのに対して、
同じ県内に被災者がいても、湯水のように電気もガソリンも使うこの地が、わからなくなりました。
なんと説明したらいいのか、よくわかりません。
 
 
<ちょっと嬉しかった事>
年度初めなので、研究所のトップの挨拶がありました。
  「研究者は、一般の人たちに、自分たちが何をやっているかちゃんと説明する義務がある。
  研究所のHPにも放射線データや、科学知識を広めるためのページがある、
  仮にわかりにくい報道が続いたら、それの説明をちゃんとわかりやすく仲介するのも我々の役目だ。」
相手によってどうやったら伝わるか、どういう順で説明したらいいのかなどを、常に考えつつ言葉を選ぶのも、
もともと研究分野の近いボスに、私が影響を受けているからかもしれません。
           (だから、専門の審査員にあてて書くべき書類を、国民視点的わかりやすさも判断、などと、
                  思いつきで基準変更などされると、何を考えているんだ、と、憤慨するわけです。)
 
彼が年度初めの挨拶に使ったスライドの一覧表に、小さなミスがありました。
研究所トップが、自分でパワーポイントファイルを作っているとは思いません。
まして、資料のスライドです。
ボスはすかさず、「すみません、これ、間違っちゃいましたね、正しくはこうです」
と、自分のミスに聞こえる言葉で訂正しました。
大したことではないのかもしれませんが、「東電が、」 「保安院が、」 「連絡が、」 と、
政府関係者の見苦しい発表を何度も聞いていたので、
この人が自分達のボスで、よかった、と、思いました。