童話の読書録 『つるとかも』
お抹茶BOYが夏休みの宿題で、読書感想文を書いている。 (←夏休みは、一週間前に終わってます)
まあ、台風で外出もできないし、机に向かうには良い日かもしれない。
学研 『10分で読めるお話 二年生』 岡信子 選 /木暮正夫 選
彼が選んだのは、オリジナルはイソップかグリムかと見まごう 『つるとかも』、というお話で、
非常によくあるパターンの、他の生き物がうらやましくて、手足を交換したけど、
どちらも結局自分の手足が良いことに気付いて、元の手足に戻てめでたしめでたし、 というストーリー。
小学2年生のお抹茶、しかも作文は苦手な彼なので、
800文字の原稿用紙を埋めるのはとても難しく、手伝ってくれ、と泣きついてきた。
そのまま手伝っては、試練にも鍛錬にも勉強にもならないので、
どんな感想を持ったのか、話し合いながら書く言葉のヒントを与えようと、思ったんだけど………………
「あなただったら、交換出来たらどうしたい?」
「羽と足と口と、つるとぜ~んぶ交換して、空飛びたい。 アルゼンチンと、南極と、エジプト行きたい」
「じゃあ、それを感想文に書こうね」
「でも、夜になったら布団で寝たいし、鶴の羽はバサバサすると思うから、夜になったらまた換えてもらう」
「走るのとかはどうかな」
「鶴は走るの速いと思う(←ダチョウを考えているのか?)
あ、でも、羽だとバトン持てないからリレーで負けちゃうかも」 ←鶴リレー??
「だから、やっぱり一回、空飛んだら、すぐに元の足に戻してもらう」
「でも~ そのとき鶴が、人間の手足を気に入っていて、返してくれなかったらどうするの?」
「え・・・・・・・・・ 他のつると…… あ、鶴の羽と羽だから交換してもらえないか。
わかった! 他の人間を 騙して、交換してもらえばいいんだよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・(そ、それを感想文に書くのか? どうフォローすればいいんだ?)
騙すんじゃなくて、頼んで交換した方がいいんじゃないかな?」
「そうだね、その人も一回飛んで、それから次の人を 騙せば いいしね」
「いや、だから、頼みなさいよ」
「でもさ、もともと羽なんて交換出来ないし」
・・・・・・・・・・きっとさあ、童話や寓話としては、
やたらに他人を羨まないで、自分の持っているものを大切に、ありがたく思いながら使いなさい、
ってことだと思うのよね。
きっと学校の先生方も、そういう感想文を出して欲しいんじゃないかと思うのよね。
でも、そういうのって、大人が意識的に誘導しなければ、道徳含みの方向になんて進まないと思うのよ。
まあ、いいか(笑)
面白いから、ほとんどそのまま書かせました。
なお、お抹茶BOYは自己判断で、「頼んで」 と書いていました。 微妙に大人。